2023年5月25日発売の
週刊ヤングジャンプ 26号に掲載されている
キングダム 第758話の
ネタバレ&感想になります。
第758話 化かし合い
内容ネタバレ
人の”本質”は何だと思う?
突然韓の兵士(韓非子)から
そう問いかけられた信。
一瞬狼狽えつつも答えようとする信だが
韓の兵士(韓非子)はやっぱりいいと
それを制止したその時
信達は本殿の前へと到着していた。
信はそのまま姿を消した
韓の兵士(韓非子)を訝しむが
護衛していた車の中から
信もよく知る介億が姿を見せる。
介億がいるとは知らなかった信だが
外交官として今回の件を任された
介億は皆を労うと共に
本殿へと向かいながら告げる。
敵国との外交は”化かし合い”だ。
呑まれると敗れるぞと。
本殿の大きさに驚きながらも
中へと足を踏み入れた信だが
そこには韓の重鎮達が勢ぞろいしていた。
全く動揺する素振りすら見せず騰は
入りは”威”できたと考えていたが
介億は臆することなく前へ進み
膝をつき拝手し名乗りを上げる。
その堂々とした姿に対し
韓国の宰相である張氏が応対すると共に
謁見を受ける第22代韓王である
王安王の事を紹介する。
政以外の大王を初めて見た信が
じっとその姿を見つめる中
介億は王へ挨拶し
王安王は歓迎の言葉を返す。
王安王はこれを機に
両国が同盟するべきではないかと口にするが
それは韓非子を秦へ送る
交換条件として求めているのと同じだった。
介億は自分には権限がないとして
韓が桓騎の死を国を挙げて祝った事を上げ
躱そうとするが
それでも韓側は引き下がることなく求める。
手ぶらで帰っては
ひどく叱責されるのではないかと。
それはこの場で同盟を結ばなければ
韓非子を渡さないと言っているも同然だったが
それでも介億は首を縦には振らず告げる。
秦は韓非子様お一人をお招きするために
馬車二十台分の金品・財宝を贈り物とし
その旅団の護衛を六大将軍が一人
騰大将軍が務めるという
異例な程の礼を国をあげて尽くして参りました。
その”義”に対し無理難題で
無碍に追い返すというのは
韓という国の信頼を大きく失うこと。
さらに面子を潰された秦が
今度はその面子を取り戻すために
韓を攻めねばならぬ流れになってしまうことが
残念にして大変恐ろしいと。
挑発とも受け取れるその言葉に
第一将の洛亜完は口を挟む。
今のは脅しととるがよいか。
この洛亜完の前で大王と
この国を脅すものは秦の特使とて許さぬぞと。
その言葉に介億は弁解するが
前言を撤回することはなかった。
そんな介億をじっと窺っていた
張氏は王に申し出る。
ここは一度韓非子様ご本人に
話を伺ってはいかがかと。
王安王もそれを受け入れ
本殿へと姿を見せたのは
信に問いかけをしたあの兵士だった。
兵士の姿ではなく
衣を纏って姿を見せた韓非子は
信の傍へと歩み寄り
また会ったねと笑みを浮かべていた。
戸惑う信に対し
韓非子は再度問いかける。
人は生まれながらに善か悪か
つまり性善説か性悪説かと。
この場で再び問われるとは
全く考えていなかった信は慌てるが
韓非子は重要だと告げる。
クソみたいな秦の国に
私が行くよう説得できるかい?
ここで問答の続きだ。
人の本質は何だ?と
韓の重鎮に囲まれる中
信の答えを求めるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
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感想
外交官としてあの介億が
車に乗っていたとは驚きました。
昌平君の腹心でもある彼が
特使として韓に来たという事実は
それだけ韓非子という人物に対して
秦が本気で招聘したいと望んでいる
証拠だと思います。
韓が同盟を求めてきたのも驚きましたが
それに真っ向から皮肉交じりに
意見するとは流石介億だなと。
それくらいの事が出来るからこそ
特使として派遣されたんでしょうけど
本当に肝が据わっているなと
改めて思い知らされた気がします。
それにしてもあの兵士が韓非子であるのは
騰の気づきからわかってましたが
その答えを本殿の韓の重鎮
果ては大王の前で求められるとは
信も焦るでしょうね。
正直思想家の問いって
答えがないことが多く
韓非子の問いもそうだと思います。
人が善か悪か
性善説か性悪説か。
そんなものに答えなんてなく
人それぞれとしか言い様がないですし。
ただこの場において韓非子が求めたのは
あくまで秦の大王である政の
懐刀ともいえる信が
一体どんな答えを持っているのかでしょうね。
他国どころか自国でも
悪辣振りが明らかだった桓騎と
同じ戦場に立ち人の闇を垣間見た信が
今どう感じているのかを知りたいんだろうなと。
そしてひいては政が秦国が
人に対してどう思っているのか
それを計りたいと。
それ次第で韓非子が
秦に来るかどうか決まるとか
本当に心臓に悪すぎますよね・・・。
もし自分がその立場に立たされたら
泡を吹いて倒れる自信があります(苦笑)
なんにしても韓非子としても
秦に望んでいきたいとは
思っていないようですね。
わざわざ特使や大将軍の前で
クソみたいな秦という言葉を
口にしているわけですし。
これだけ乞われていることから
自分を必要だと求める秦という国に
少しは興味があるけど
別に好んで行きたくはない
という感じなのかも。
何にしてもここで信が
どう答えるかについて
期待というか興味があるのは
間違いなさそうです。
思わぬ形で信には
責任がのしかかることになりましたが
信が思う人とは何なのか。
そして桓騎と関わることによって
どういう変化があったのか
今の信がどう答えるのか楽しみです。