2023年6月1日発売の
週刊ヤングジャンプ 27号に掲載されている
キングダム 第759話の
ネタバレ＆感想になります。
第７５９話 歪な国王
内容ネタバレ
クソみたいな秦の国に
私が行くよう説得できるかい？
ここで問答の続きだ。
人の本質は何だ？
韓の王侯貴族が周囲を囲む中
韓非子から問われた信。
信が戸惑いながら口を開こうとした時
そこに待ったをかけたのは
秦の特使である介億だった。
皆の注目を集めた介億は
問題が二つあると告げる。
一つは特使である自分を差し置いて
将軍とはいえ護衛役の人間と
交渉を進めようとしている点。
これは国の代表として話に来ている
この介億を軽んじ侮辱するもの。
そしてもう一つは
韓非子が特使である介億の前で
秦をクソのような国と言ったことだった。
介億からその理由について問われ
韓非子は言葉を飾ることなく語る。
秦は強欲で暴力で
敵国に攻め入り奪い尽くす。
秦王の欲望のままに
ただ殺し奪い続ける
何の思想もなくただの飢えた獣だと。
それを聞いた信は即座に否定し
この五百年の戦争時代を
終わらせるためにやってるんだ！と叫ぶ。
しかしそれは韓にとって
到底受け入れられる理由ではなく
一斉に批判を受けるが
韓非子はさらに語る。
私は武力侵攻だけで
秦をクソと言っているわけではないと。
秦はどこか”歪”だ。
冷徹なようで情に厚い面も見える。
が合従軍の蕞での出来事然り
桓騎の十万斬首に現場まで行き
叱責したこと然り。
ひょっとして秦王は
”性善説”ではないのかと。
信はそれのどこが悪いと返すが
韓非子はその言に答えることなく
さらに語る。
一方で法家の李斯を重宝し
私を招こうとしている事から
統一後巨大な法治国家を
築こうとしているのであろう。
だが法はそもそも
人を放っておくとクソだという
”性悪説”から生まれたもの。
”性善説”であろう秦王が
それをもって治めようとしているから
歪さを感じるのだと。
”法”と”性善説”を混ぜると
クソ以下のものが生まれる。
そんなバカな所へ
私は行く気は毛頭ないと。
その上で再び信に
秦王が”性善説”か”性悪説”を問いかけるが
本人でもない信が答えられるものではなかった。
その事を素直に口にする信に
韓非子はだろうねと同意した上で告げる。
秦王と古い友という李信殿。
君のことが分かれば
おのずと秦王のことがわかるはずだと。
介億がなぜそんなことまで
知っているのかと内心驚く中
再び問いかけられた信は逆に聞き返す。
”悪”——って何だ？と。
そして桓騎は”悪”か？と
信が口にしたことで
場の雰囲気は変わり始める。
信は韓非子と話しながら
何をもって”悪”と言うのかについて
頭を悩ませていた。
そんな信に韓非子は
何が言いたいのか理解したのか
そもそも”善””悪”の定義が難しいと
言っているのかと尋ねる。
信は環境や状況で
人の考え方や見え方は
コロコロ変わると語る。
特に戦場じゃお互いの正義を
ぶつけ合って殺し合う。
善も悪もそこには関係ねェと。
韓非子は学者としては
関係なくはないと思いたいがと口にするが
信は関係ねェと断言し
録鳴未も同意していた。
韓非子は机上で思想を巡らせている
学者の耳には痛い話だが
その言葉こそ学者が学び掴めぬ
事実でもあると改めて問いかける。
実に興味深い。
そういう話が聞きたかった。
善悪の垣根のない異常な世界で
君の見つけた”人の本質”とは何だ？と。
介億と騰はその言葉を聞き
この質問こそ本命だと気づく。
この答えで韓非子は恐らく
秦来朝の可否を決める・・・と。
しかし介億には何と答えれば
韓非子の正解なのかわからなかった。
その問いに対して信は戸惑いながら
そんなの分からねェよと口にするが
騰はそんな信に声をかける。
お前の感じるままに話せばいい。
お前は十分に経験してきた。
この問いに正解を答えようなどと考えるな。
今のお前が思う人の本質をそのまま話せと。
騰の言葉を聞き信は一瞬目を瞑り
自分の思うままに告げる。
人の本質は”火”であると。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
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感想
今回の話を読んでようやく
韓非子が求めているのが
一体なんなのかわかった気がします。
介億と騰も気付いていましたが
善悪の垣根のない異常な世界で
信が見つけた”人の本質”とは
何なのか知りたいんだろうなと。
まあ、もしそうなら
答えなんてないものなんですけどね（苦笑）
ただそれを分かった上で
信の答えを聞いて
政を計ろうとしているだろうなと。
それにしても政は以前
人の本質を”光”と言ってましたが
やっぱりどちらかというと
”性善説”なんですかね？
なんとなく善とか悪とか
超越しているような気もしますので
一概には言えないかもしれませんが
信がその事を口にしていたら
おそらく韓非子は拒否している気がします。
韓非子が言うには法は”性悪説”らしいので
”光”という言葉から”性善説”と考えても
おかしくないと思いますし。
まあ、実際に政と顔を合わせて
その意味を知ればまた違うかもしれませんが
ここにいない以上詮無き事。
だからこそ政と関りが深い信に
あのように問いかけたんだろうなと。
それにしても信が語る
”人の本質”が”火”であるとは
色々な意味で気になる所です。
信は本能型の将であり
戦場でも”火”がどうこう言っていますので
彼らしいといえば彼らしいのかなと。
なんにしても次回は
その真意について語られると思いますので
一体どんな事を語るのか楽しみです。