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葬送のフリーレン 最新 第130話 ネタバレ&感想 背景にあるもの

2024年5月8日発売の

週刊少年サンデー 24号に掲載されている

葬送のフリーレン 第130話

ネタバレ&感想になります。

 

第130話 水面下

内容ネタバレ

 

帝都の早朝。

魔導特務隊のカノーネに先導される形で

グリュックは取調室へと向かう。

 

建国祭が行われているためか

早朝からすでに騒がしかったものの

煩わしい社交界に顔を出さなくて

実に気分がいいなと笑みを浮かべていた。

 

取調室へ案内されたグリュックは

改めて案内してくれた者へ目を向ける。

 

カノーネと名乗った彼女の外套には

副隊長を示す階級章が着けられており

今日の取り調べがいつもとは違うことに気づき

自嘲の笑みを浮かべる。

 

今日は随分な高待遇だ。

私は反逆者扱いかと。

対面に座ったカノーネは

グリュックに告げる。

 

グリュック様。たった一言

”マハトに騙された。”

そう仰るだけで良いのです。

 

魔族と共謀していたとあらば

皇帝陛下も非情な命を下さざると得ませんと。

 

グリュックはカノーネの言葉が

他の貴族と同様に死を賜るということを

示唆している事を理解しており

その事を口にするが

カノーネは言外に肯定した上で言葉を続ける。

 

城壁都市ヴァイゼの腐敗と汚職を

一掃した功労者に義理を欠くような真似は

陛下もお望みではありませんと。

 

しかしグリュックはそんなカノーネの言葉に

まるで動じることはなく言葉を返す。

 

地獄に落ちる覚悟が

私になかったと思うかね。

 

処刑を執り行うというのであれば

盛大にやってくれ。悪は裁かれるべきだ。

 

それと功労者は私一人ではない。

あれは私とマハトの功績だと。

 

カノーネは存じておりますと

背景を理解した上で翻意を促すが

グリュックはそれを受け入れる事はなく

逆に誰の差し金だ?と問いかける。

 

宮廷魔法使いのデンケンか?

いや違うな。彼は私が汚職や腐敗を

嫌っていることをよく知っている。

 

そうなると、君の飼い主は別の誰かで

デンケンの行動次第で利害を被る人物だと。

 

そう口にしたところで

グリュックは理解する。

 

建国祭の帰還まで取り調べが

長引いたのはそれが理由か。

私は政争に巻き込まれているんだな。

 

私を人質にデンケンに何をさせるつもりだ?

それとも逆に。今デンケンに

動かれたら困る事情でもあるのかね?と。

 

そんなグリュックの推測に

カノーネは何も答えることはなかったが

グリュックは・・・まあいいと

笑みを浮かべて告げる。

 

どうせ私に選択権など無いのだろう。

好きにしたまえと。

言いたいことを言い終えたグリュックの様子から

煙草を欲しいのだと察したカノーネは

お口に合うかどうかはわかりませんがと

懐から煙草を取り出す。

 

グリュックは別に機嫌取りを

要求したわけじゃないと言いつつも

一服しつつ尋ねる。

 

その上でカノーネが

煙草を吸わないことに気づいており

その事について尋ねるが

返ってきたのは隊長が嗜むもので

持ち歩いておりますという言葉だった。

 

そうか。と返すグリュックだが

その煙草の臭いに覚えがあり

記憶を探っていた。

 

そして誰か思い出したのか

確認するように尋ねる。

 

つい最近だ。・・・いや君達にとっては

半世紀以上も昔ということになるか。

今の魔導特務隊の隊長は誰かね?と。

 

その問いにカノーネは

何も言葉を返すことはなかったが

その反応から自身の考えが

正しいことを理解し口を開く。

 

そうかフラーゼか。

だとしたら君の飼い主でもおかしくはない。

 

あの小娘が今や隊長なのか。

時の流れを実感できるなと。

~回想~

グリュックが老年に差し掛かった頃

帝都から魔導特務隊の隊員として

フラーゼがヴァイゼを訪れていた。

 

当時グリュックに従っていた

マハトからある提案を受ける。

彼女はここで殺しておくべきだと。

 

グリュックは君から殺しの提案を受けるのは

初めてのことだと笑みを浮かべつつ

ただの査察であり適当に

煙に巻けばいいと返すが

マハトの考えは違った。

 

彼女はこの城塞都市ヴァイゼを

滅ぼせるだけの力を持っています。

 

使者として送っていいような

戦力ではありません。

なんらかの糸があるはずですと。

 

私であれば彼女を始末出来ますと

交戦の許可を求めるマハトだが

グリュックはそれを認めなかった。

 

君は政治をわかっていないな。

帝国を敵に回しては私達は生きていけないと。

~回想終わり~

 

グリュックは当時の事を

思い出しながら語る。

 

結局私は腹の探り合いという

退屈な選択肢を選んだ。

あれは実に面倒でやりにくい悪党だったよ。

 

今はその選択を後悔している。

このような事態になるというのであれば

あのときマハトに殺させておくべきだったと。

 

そして揶揄うようにカノーネに笑みを向ける。

そして君もあの狡猾な女狐の謀略に

付き合わされている訳だ。

 

さぞ気苦労も多いことだろう。

私でよければ相談に乗ってやってもいいと。

 

カノーネはそんなグリュックの言葉に

そのお気持ちだけで結構だと返し

話は終わりだとばかりに

外套と帽子を身に纏いつつ口を開く。

 

報告書には情状酌量の余地ありと記載します。

罪を償いたいのであれば

城塞都市ヴァイゼの民のためにも

最後まで領主としての務めを果たすこと

それが皇帝陛下の御意向でもあります。

 

地獄に落ちるのは

それからでも遅くはないかと。

 

そう語ったカノーネは

差し出がましい真似をしたことを謝罪し

グリュックを取調室から出るように促す。

 

素直にその指示に従い

取調室を出たグリュックは

最後にカノーネに声をかける。

 

君達が帝都で何を仕出かすつもりかは知らないが

私の分の地獄の席が埋まっていないことを

願っているよと。

取調室を後にしたカノーネは

その足でデンケンの元へ。

 

デンケンはすでに報告を受けているとして

”ヴァイゼにて沙汰を待て”か。

随分と甘い処置だと口にする。

 

義父上は公正な裁きを望んでいたはずだ。

余計な真似をしてくれたなと。

 

そしてカノーネを引き連れつつ

さらに言葉を続ける。

 

昼には義父上の城塞都市ヴァイゼへの

移送が行われ儂もそれに同行することになった。

 

一ついいことがあるとすれば

社交界に顔を出さずに済むことくらいか。

あんなものは煩わしいだけだと。

 

その言葉を聞いたカノーネは

グリュック様も似たようなことを

仰っておりましたと返すが

その反応を見てデンケンは問いかける。

それで何を企んでいる?と。

 

カノーネはフラーゼ隊長に

お聞きくださいと返すが

デンケンはそのフラーゼの手綱が

握れなくなるから聞いているとして

任務の詳細について話すように申し付ける。

 

カノーネは恐れながら

越権行為だとして答えなかったが

その言葉からデンケンは

何か思うところがあったようで

興味深い回答だと口にする。

 

そしてそれが魔導特務隊の

機密事項なのか?と尋ねようとしたところ

カノーネの元にノイが報告に訪れる。

例の魔法使い二人を捕らえましたと。

 

報告を聞いたカノーネは

デンケンに非礼を詫びると共に

本部に戻る旨を伝える。

 

そして去る間際

警告らしき言葉を言い残す。

 

お気を付けて。

グリュック様の身は

案じたほうがよろしいかと。

そう言いノイと共に

その場を後にするカノーネ。

 

残されたデンケンは再び足を進めつつ

・・・やれやれと呆れたように呟く。

 

帝都の連中も大陸魔法協会も

儂に知らせもよこさず

裏で好き勝手やりおって。

 

まあ、儂の立ち位置じゃ

どちらかも信用など得られんか。

 

根回しを進めておくか。

早めに帰れればいいのだかと。

 

一方その頃、目を覚ましたフェルンは

フリーレンが既に起きていたことに驚愕し

声を大きくしていた。

 

しかも早起きしたばかりでなく

着替えも髪も済ませていたことに

さらに驚かされることになり・・・。

 

目を覚ましたゼンゼは

ドヤ顔をしたフリーレンが

皆から労われている姿を見て

何事かと首を傾げていた。

 

話を聞くにフリーレンが

早起きをしたことが理由らしく

・・・凄いことなのそれ?と

疑問を口にする。

 

その言葉に応えるように

シュタルクは語る。

 

とんでもないことだぜ。

きっと明日は天変地異だと。

 

本心からそう言っている

シュタルクの言葉にゼンゼは

思わずなんなのこいつら・・・と

呆れたように口にするのだった。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックスでどうぞ!

感想

 

グリュックが再登場した回でしたが

相変わらず一筋縄では

いかない人物でしたね。

 

正直ヴァイゼを去る際に

帝都から使者が来ることは示唆されてましたが

まさかここで登場するとは・・・。

 

ただグリュックとデンケンが登場したことで

二人というかデンケンが

今回の帝都での暗闘に

関わっていないことが明らかになりましたね。

 

とりあえずグリュックの話から

魔導特務隊の隊長フラーゼが

今回深く関わっているのは間違いないかと。

 

ただ今のところフラーゼが

狡猾な女狐であり怪しくはあるものの

敵か味方かまではなんとも言えないところ。

 

グリュックにあの時にマハトに・・・

と言わせるほどの女傑っぽいので

今回の騒動の主犯の可能性もありますが

あくまでも魔導特務隊の隊長ですからね。

 

帝国に対してクーデターを起こす

というわけではなさそうですし

上からの指示に従っている

という形のほうがしっくりくる気がします。

 

グリュックの口から推察するに

帝都における政争が要因っぽいですので

国のかじ取りを出来るほどの権力者同士が

魔導特務隊や影の戦士を使って

争っているのかなと。

 

あくまでも両者が敵対していると考えると

やっぱり影の戦士の計画を

魔導特務隊が防ごうとしている

そう考えると腑に落ちる気がしますが・・・。

 

ともあれそんな政争が

帝都で起きていることなど

まるで関係ないかのように

フリーレン一行はほのぼのしてましたね。

 

フリーレンが早起きして

髪まで結んでいるというだけで

シュタルク曰く天変地異が起きるらしいですし

なんていうか相変わらずのようで安心します。

 

まあ、否応なく今回の騒動に

関わることになると思いますので

今だけでもああいう姿を見れたことは

良い事なのかもしれませんね。

 

気になる続きについてですが

次号から休載とのこと。

 

とりあえず”次号より休載”となっていたので

再開についてはいずれ本誌にて

明らかになると思いますが

長期休載とはなっていなかったので

そう長くはないのかなと。

 

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