2023年8月9日発売の
別冊少年マガジン 9月号に連載されている
アルスラーン戦記 121話の
ネタバレ&感想になります。
第121章 地獄の底
内容ネタバレ
ダリューンらの活躍により
ボダン軍の急襲を食い止めた
アルスラーン軍。
そんなダリューン隊が
本陣に合流を果たしたことで
アルスラーン軍の士気は上がり
劣勢から一転して押し返していた。
本陣へと戻ったダリューンとジムサは
返り血で真っ赤に染まりながらも
傷らしい傷は負っていないらしく
兵達に馬の世話を頼んでいた。
そこへアルスラーン達も姿を見せ
互いの無事を喜ぶ中
ナルサスから諸卿にある作戦が!?
アルスラーンの本隊が動き始めたとの
報告を受けたボダン。
ひとつにまとまったところで
総攻撃をかけるつもりかと考えたものの
戦場の中心部から離れていくと聞き
すぐさま追撃をかけようとするが
その脳裏にダリューンの姿が浮かび上がる。
さすがのボダンもダリューンの力を
実際に目の当たりにしたために
すぐさま追撃をかけようとはせず
先にギスカールを討とうと考えていた。
軍勢が移動したためか
先が見えない程の砂煙が立ち込める中
煙の向こう側からボダンの名を呼ぶ声が。
その声の主はギーヴであり
ボダンに対して大声を張り上げる。
エクバターナの城壁前で
貴様が吊るし上げた男を覚えているか!
その男を城からの一矢で
射殺したのはこの俺だ!
わかるか!?
あの時 その男の横にいた貴様を
射殺す気ならできたのだぞ!
貴様は己のことを神の代理人と
思っているようだが
とんでもない思い上がりであると。
そして告げる。
貴様は神に生かされているのではなく
この俺ギーヴに生かされているに過ぎず
貴様は所詮俺の掌の上の凡人だと。
その言葉を聞き激昂したボダンは
すぐさま捕らえるように命を下し
全軍を以てギーヴの後を追いかけ始める。
ギーヴの挑発を受け進軍する
ボダン軍に対しアルフリードは
ナルサスの作戦通り秘伝の粉を使い
先が見えない程 煙を立ち込めさせる。
ボダン軍がこちらへの攻撃をやめ転進し
逃げていくパルス軍の追跡に入ったとの
報告を受けたギスカールは
煙が立ち込める様子からその意図に気づく。
そうか・・・ここはアトロパテネだ・・・
パルス軍め・・・そういうことか!と。
血相を変え追いかけるボダン軍に対し
アルスラーン軍はナルサスの作戦に従い
煙の中左右に軍を分けていた。
煙のせいで全くその事に気づかない
ボダン軍は勢いのままに突撃をかけるが
突撃した先にはアルスラーン軍はおらず
崖が広がっていた。
突撃した勢いで次々と崖へ
落ちていくボダン軍。
罠だと気づいた者が必死に止まろうとするも
騎馬が急に止まれるはずもなく
さらにその背後から追い立てるように
ギスカール軍が姿を見せる。
好機だと考えたギスカールが
押し出すように軍を展開したことで
馬車に乗っていたボダンも崖下へと転落。
転がり落ちたボダンは崖下にて
第一次アトロパテネの戦いで
命を落としたパルス軍の兵の亡骸に気づくが
そんな彼に向かって秘伝の粉が。
粉を浴びたボダンに対し
この距離ならはずさんと
崖上からナルサスが火矢を放つ。
悲鳴を上げ燃え上がるボダンに
ナルサスは告げる。
過去から学ぼうとせぬから
おぬしはこうして陥穽にはまった。
書を焼き文化を焼く愚者よ。
その火は己の身にも
燃え上がると知れと。
そんなボダンの姿を見て
歓声を上げるギスカール軍だが
背後の煙が晴れた瞬間
立ち並ぶアルスラーン軍の姿を見て
先程とは一転し蒼白に。
状況を理解したギスカールに
ナルサスは笑みを浮かべ告げる。
こちらの行動の意図を
正しく察していただき助かりました。
貴殿はかしこい ゆえに読みやすい。
貴殿ならボダンの後方を衝いて
止めを刺してくれると信じてましたよ。
ギスカール公と。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
見事という他ないほどに
完璧な作戦でしたね。
相手がボダンという狂信者だったことで
上手く嵌ったんだとは思いますが
ここに来てアトロパテネの意趣返しとは
さすがナルサス!って感じです。
ボダンではなくギスカールが相手ならば
こうも簡単に罠に掛からなかったでしょうが
そのギスカールも見事に
してやられているんですから大したもの。
まあ、でもギスカールとしては
ボダンを始末出来ただけでも良かったのかも。
それほどまでに憤懣があったようですし。
ともあれ見事すぎるほどに
ナルサスの策が嵌ったわけですが
流石のギスカールもここからの逆転は
難しいのではないかと。
気になるのはナルサスがギスカールを
一体どうしたいのかについて。
普通ならばここで討って
ルシタニア軍崩壊を狙うんですが
ナルサスですからね・・・。
思ってもいなかった事を思いついて
あえてギスカールを逃がす
という選択肢もあるのかなと。
それがなんなのかは正直なんとも言えませんが
もし逃がすとしたならば
相応の理由があると見ていいでしょうね。
なんにしても次回にでもそのあたり
はっきりすると思いますので
どんな選択をするのか楽しみです。