2025年6月18日発売の
週刊少年サンデー 29号に掲載されている
界変の魔法使い 第26話の
ネタバレ&感想になります。
其の二十六 魔法使いと持たざる者たち
内容ネタバレ
影国北部の町 龍川にて
散策する途中、三人組に襲われた王子たち。
そんな彼らをあっさりと捕まえた世無は
三人組に町の案内して欲しいと提案する。
三人組のリーダー格である杷瑠は
不機嫌そうな顔をしていたものの
金額次第だと交渉に乗り出す。
すると世無は報酬として
三等玉一つでどうだ?と提示する。
杷瑠の妹である瑠洲は
三等玉ならスゴイ使えるよ!と
世無の話に乗り気だったが
杷瑠は色によると告げる。
この国は【黄】の魔領だから
黄・・・もしくは青と。
しかし世無が取り出したのは
そのどちらでもない緑で
瑠洲は一目見て目を輝かせていた。
しかし杷瑠は訝しんでいるのか
世無に本物かどうか訊ねる。
緑の玉は産出する
特定の玉鉱が無いと聞いてる。
本物だろうなと。
それに対し世無がコレの魔力が分からないようなら
お前は術者に向いてないよと告げたことで
杷瑠は妹がほしがってるからのってやると
町の案内を引き受けるのだった。
縄を解かれた杷瑠達が一息吐く中
世無は王子に土産を買うには早いとして
何か特別ほしいものあるか?と声をかける。
王子はできたら地図がほしいと言うも
世無はこういう田舎で売ってる地図は
不正確だぞ?と乗り気ではないようで・・・。
杷瑠が田舎って言うのヤメろやと
口を挟んできたことで
準備が整ったと判断したのか
世無は今回の仕事について語る。
では、夕食に良さそうな店と
地図を売ってる店は押さえるとして
それとは別に――
「この町の特に気に入ってる場所」
を案内してもらおうか。
三人いるから三か所なと。
前者はともかく後者は予想外だったのか
杷瑠は「は?」と呆気に取られていたが
世無は言葉を続ける。
ちゃんと理由とか説明つきで案内しろよ?
つまんなかったらやり直しと。
そんな世無の言葉を瑠洲は
好きな所でいいなら楽勝じゃんと
笑みを浮かべていたが
杷瑠はその意図に気づき舌打ちしていた。
俺らのセンスを腐すか
値踏みするつもりなんだよ・・・
あいつ、くそ性格悪いぞ・・・と。
そうした中、では俺から案内しようと
申し出たのは牛の妖魔である二角だった。
どうやら彼は夕方から
配達の仕事があるらしく
先に案内したいとのことで・・・
道中、杖を取り返そうとする杷瑠と世無による
一悶着がありつつも、二角に案内されるままに
辿り着いたのは町が一望できる丘だった。
瑠洲もここに来たのは初めてらしく
ここ、町がよく見えるね!と興奮する中
二角は町を眺めながら説明する。
川の周辺の平地に人家が密集してて――
山の方の高い建物が集まってる辺りが妖魔街。
町の作りが把握しやすいから
歩いた道とは店の位置とかを
頭の中で組み立て直したりすると。
世無はここで町を立体的に見ている
という訳かと二角の意図を理解した上で
今気になっていることはあるか?と訊ねる。
その問いに二角は効率のいい
配達の仕方とかはいつも考えてるけど・・・
時々、川が氾濫して被害が出るのだと語る。
川の周りの平屋は大体流され
自然のことだからそういうもんだって
皆諦めてるけど俺は・・・
そうかな?って思っていると。
話を聞いた世無はいい場所だな!と
二角が案内した場所を絶賛し
二角も嬉しそうな表情を見せていた。
瑠洲はより高い場所から見たかったのか
身軽な様子で近くの木に登り
世無と王子はこの場所から見える街並みを
見ながら色々話していた。
二角はまだどこ案内するか
考えているという杷瑠に忠告する。
テキトーなのはヤメとけ。
アレ多分結構な魔法使いだぞと。
そうした中、王子を弟子くんと呼ぶ瑠洲は
王子に上 来なーい?と木の上に誘う。
誘われた王子は浮揚石を使い
木の上に飛ぶが体勢を崩してしまい
木にぶら下がる恰好に。
丁度王子の手が目の前にあることもあり
瑠洲は左手の包帯を見て
手、ケガ?と訊ねる。
王子はああこれは呪――と言いかけるが
瑠洲は聞こえなかったのか
やっぱ魔法術やるとそうなっちゃうかー!と
うちのアニキもあたしには杖触らせて
くんないんだよねと愚痴を零し始める。
それでもアニキから誕生日にもらったという
メッチャ光る玉を見せて笑みを浮かべていた。
王子はその様子を見て
お二人、とても仲良さそうですよねと言い
瑠洲も二人っきりの兄弟だからねーと
嬉しそうに応えていたが
王子は”兄弟”という言葉を聞いた瞬間
ある記憶が蘇り・・・!?
ある日、ロウエは言った。
後継指名の儀・・・次の国王を公に宣言する場です。
あなたも出席するようにとのお達しが来ました。
本当は・・・あなたの成人かせめて十五になるまで
待つつもりだったようですが・・・
国王様のお加減が相当悪いのかもしれません。
王弟様の動きが怪しいという話もあります。
大事をとってかもしれません。
いずれにせよ・・・
外に出られることにはなりましたが
これは計画外のこと・・・
まだあなたの準備ができていません。
何事も起こさず何事も悟られず
つつがなく儀礼をやり過ごしてください。
いいですねと。
そう言って頬を撫でるロウエの手を取り
王子はロウエは傍にいてくれるんだよね?と
訊ねるとロウエは「はい。」と笑みを浮かべていた。
そしてロウエは・・・語る。
王子に一つお知らせしていなかったことがございます。
あなたには双子の兄君がおられますと。
会いたがると困るので
隠しておくよう言われておりました。
私もお見かけしたのは赤ん坊の頃のみです。
現王がどちらを選ぶつもりなのか私は知りません。
ですが、順当にいけばあなたでしょうと。
それを聞いた王子は兄上ではなく・・・?
僕はまともに外にも出られないのに・・・と返すが
ロウエは兄君は只眼ですと語る。
神眼も魔眼ももたぬ者が
飛国の王座に就いたことはありません。
次の王と決まれば
さらに自由を失うかもしれない――
計画を前倒しし練り直さねばなりませんと。
王子は僕・・・王になんかなりたくないよ・・・と
訴えかけるように口にするが
ロウエはそんなことが言えるのは
あなたが離宮の外を知らないからですと告げる。
王座を巡り、命懸けの様々な思惑が
渦巻くのが王宮――
両目に宝を抱えて生まれてきたあなたを・・・
同腹の只眼の子が何も思わぬはずもありません。
ご兄弟だから仲良くできるだろう
などとは決して思わぬように。
いいですね。と諭すように
ロウエは王子に忠告するのだった・・・。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回登場したチンピラ三人組が
町の案内をすることは予想していたものの
王子の記憶を呼び覚ます切っ掛けになるとは
流石に思いもしませんでした。
何かしら新たにトラブルに巻き込まれたり
案内途中に何か盗まれたりと
そういった方面で起こるとばかり・・・。
何にせよ今回蘇った記憶は
かなり重要なものだと思います。
王子に双子の兄がいたこと自体
全く考えにすらなかったことですが
あの鬱屈とした目を見る限り
ロウエの言うように弟である王子に対して
あまり良い感情は抱いてないでしょうね。
まあ、王位に就くために必要な素養を
全て持っている弟ですので
思うところが無いなんて
都合のいいことはないと思いますし。
同じ血を引く兄としてみれば
全て奪われているのだと思っても
不思議はないと思いますし。
王子にとっては理不尽以外の
何物でもないとしても
双子だからこそそう言った思いを
持っていてもおかしくないかと。
それにここに来て兄の存在が明らかになったことで
その兄が界変に関わっている可能性が
無いとは言えないような気も・・・。
弟である王子の命を狙ったことで
それが引き金になって
あのような事態を引き起こしたとか?
その辺りは界変について詳しく
わかる回が来た時にはわかると思いますが
そういう可能性もあるのかなと。
結局のところ、それが関係するのかすら
定かではないのが正直なところですが
今回を機に再び休載して
秋頃連載再開とのこと。
まあ、以前にも春頃連載再開と
長期休載していましたので
今回もそんな感じになると思います。
予定通り再開されるかは何とも言えませんが
前回の時は予定通りだったので
今回も恐らく大丈夫ではないかなと。
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