2022年3月4日発売の
コミックガーデン 2022年4月号で
連載されている魔法使いの嫁 85話の
ネタバレ&感想になります。
第85篇 Even a worm will turn.Ⅱ
内容ネタバレ
モリガンがサージェント家の
魔術師達を制圧した頃
フィロメラは意識を喪い
倒れていた。
アルキュオネはそんな彼女を
休ませるべく抱き上げるが
フィロメラの身体が末端から
崩壊が始まっている事に気づく。
一刻の猶予もないと判断した
アルキュオネは自身の身体から
”なにか”を取り出すと
お預かりしていたものを
お返しいたしますと
フィロメラに押し当て・・・。
ある時アルキュオネは
フィロメラにある呪術を教えていた。
それは魂と肉体の分離
本来は肉体が失われても
目的を果たすための呪術。
自らの魂を切り離し
あるいは複製し安全な場所へ
保管して肉体あるいは
代替の手段で行動するのだと。
フィロメラは理解する。
これを行えば自分の気配を
悟られずに動けるのだと。
”魂とは脳が持つ意志とは異なる”
”存在するための———力の源”
”———肉体は魂の揺り籠”
”魂の器である肉体は”
”その形を歪める事がない”
”———魂を持たない肉体であるなら”
”抜け道はある———・・・”
保管していた魂を戻しても
肉体の崩壊は止まらず
アルキュオネは遅かったのかと
思いつつ自分を責めていた。
どうして・・・私は
この子のためだけに
生まれてきたはずなのに。
どうして———私は
この子を守らなかったのかと。
そして自分と同じ
においのする何かが
屋敷に向かっている事に気づき・・・。
その頃獣人の足止めを買って出た
ゾーイは必死にその動きを止めていた。
・・・つらい、きついと
思いながら思い出す。
そうだイヤーマフを
もらってから忘れてた。
他の皆と違ってすぐ蛇になる癖
すぐに疲れて・・・
それですぐ寝たきりに
なっていたことを。
それと”目”を使うのは
かなり疲労するらしく
ずっと使えなくて馬鹿にされてたけど
こんなにつらいんなら
使えなくてよかった!と
内心嘆いていた。
それでもそうも言っていられないと
息を切らせながら必死で
獣人の動きを止めるが
少しずつこちらへと近づいて
来ている事に気づく。
ゾーイはこのままではダメだと
思いながら獣人を見て
何かに気づく。
———なんだ なんか
ぐちゃぐちゃで気持ち悪い・・・。
あれはいらない気がする。
そう思った瞬間
突然髪に異常を感じ
一瞬目を閉じてしまう。
その隙を獣人が見逃すはずもなく
今にも食い殺されそうになるが
豹変したゾーイは
笑みを浮かべて呟く。
”つかまえた”
”いらないものは石にして”
”くだいてこわしてしまおうか”
その瞬間動きを止めた獣人は
何かが破壊された音が響きわたる
と同時に思い出す。
自分がいた群れの事
夫の事そして子どもの事を。
自分が何をしたのかわからず
その場で倒れ込んだゾーイに
獣人は感謝の言葉をかける。
私にかけられた
忌々しい呪いを壊してくれた。
だから全て思い出せたと。
そしてこの恨みを晴らしに
奪われた子供たちを探しに征くと
この場を後にするのだった。
意識朦朧としながらも
それを見送ったゾーイだが
そこへ見計らったように
ザッケローニが姿を見せる。
ザッケローニはゾーイに
今の力の事を尋ねるが
すでに体力は限界だったようで
意識を喪い倒れ込んでしまっていた。
そんなゾーイをため息つきながら
担ぎ上げたザッケローニは
面倒くせえと愚痴を零しながら
俺も俺の”仕事”をしなきゃなと
その場を後にするのだった。
一方その頃チセ達は
サージェント家の屋敷に
足を踏み入れていた。
裏口とはいえ
誰もいないことに訝しむ
ルーシー達だが
そこへアルキュオネが姿を見せる。
ルーシーはあいつはどこ?と
険しい表情で詰め寄るが
アイザックが割って入り
僕らはフィロメラに
死んでほしくなくて来たと。
その言葉に嘘はないと判断したのか
アルキュオネは2階の執務室へと
上の階を指し示す。
しかしそれは子供達だけだと
エリアスに残るように告げる。
あなたは”あのかたのこと”は
考えてらっしゃらないでしょうと。
エリアスから先にいくように
言われたチセはルーシー達と共に
二階へと向かう。
そしてチセの鼻を頼りに
執務室へと足を踏み入れると
そこには倒れ伏すフィロメラの姿が。
フィロメラの名を呼び
近寄ろうとするアイザックだが
その瞬間フィロメラの触手の様な
髪が襲い掛かる。
アイザックの身体に触れた瞬間
弾かれるのを見たチセは
お守りがちゃんと役に立っているを見て
安堵しつつもフィロメラの元へ。
立ち上がったフィロメラは
足リナイと零しながら
チセへと髪を向ける。
アイザックはチセを庇い盾になるが
フードに隠された顔に髪が触れた瞬間
僕の顔に触れるなと
武器庫から取り出した武器で
切り払っていた。
ルーシーもこの事態に
動き出そうとするが
部屋の中にクモの標本が
飾られているのに気づく。
どうやらそのクモは
ウェブスター家のものだったようで
ルーシーは血相を変えて
その事を確かめた瞬間
フィロメラの眼前にいた。
そして蹴りを入れながら髪を掴み
説明しろと問い詰めるが
フィロメラは記憶の中で見た
子供のようにごめんなさいと
何度も謝っていた。
ルーシーは激昂し
謝るんじゃなくて
説明しろって言ってんのよ!と
怒鳴りつける。
知らないわよ
あんたの事情なんか・・・!!
根こそぎ家族殺されて奪われて
—なのにあんたの背景まで考えろ?
ふざけんじゃないわよ!
あの時も今もあんたは
謝るばっかり!
こっちはあんた自身が
何をしたかも知らないのに?
謝って許してもらおうって?
仕方なかった?
—ごめんごめんて
勝手に怯えて
勝手に被害者面するな!!と。
その言葉にフィロメラは
ルーシーの手を振りほどき
子供の様に叫ぶ。
—だってだって!!
それしかわたしには
許されなかった!!
なにをしても認められなくて
なにしても劣ってるって・・・
だめだって。
何を言ってもいい訳だって
・・・失敗したら
起こられて殴られて
閉じ込められて。
—頭の中まで
いじられないかこわくなって。
こわくて・・・こわくて
・・・あやまることしかできなくて。
なのにそれすらゆるされなくなったら
・・・わたしどうしたらいいのと。
そう叫んだフィロメラの手が
崩壊していくのを見て
チセは駆け寄ろうとするが
その瞬間お守りがパキンと壊れ
フィロメラの髪が!?
エリアスは何かを感じたのか
上を見上げチセの名を呟くが
その手はアルキュオネを貫き・・・。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックス、
MAGCOMIでどうぞ!
感想
とりあえず色々な事が起きて
ごちゃごちゃしてきましたが
フィロメラが崩壊しつつあるのは
間違いなさそうですね。
アルキュオネが保管していた
魂を使ってなんとかしようと
していたみたいですが
あんまり効果はなかったようですし。
それにしても崩壊が進んでいるのは
魔力不足が原因なんですかね?
学院でも魔力を求めて
生徒や教師を襲ってましたし
魔力を与えれば
崩壊を止められるのか
その辺り気になるところです。
まあ、それでもあの魔術書を
どうにかしない限りは
焼け石に水っぽいですが。
話は変わりますが
ゾーイがなにやら
豹変してましたね。
蛇髪族としての隠された力か
なにかはわかりませんが
あの獣人の呪いを解除したのは
これからの展開に
大きく影響しそうな気がします。
それにしてもあの獣人が
記憶を全て思い出したのは
良い事だと思いますが
子どもは生きているんですかね?
元々子どもの命を盾にされて
命令に従っていたのは
間違いないと思いますが
さらに呪いを施したということは
最悪な展開もありえるのかも。
まあ、どちらにしても
リズベズの敵になるのは明白ですので
もしかしたら止めを刺すのは
あの獣人なのかもしれませんね。
なんにせよ魔術書を手に
フィロメラが屋敷に戻り
チセがやって来た事で
事態は一気に進展している感じですね。
そろそろ結末は近そうですが
まだまだ謎も多いので
それが明らかになる時が
楽しみです。