魔法使いの嫁 雑誌掲載最新話

魔法使いの嫁 最新 84話 ネタバレ&感想 旧き女神

2022年2月4日発売の

コミックガーデン 2022年3月号で

連載されている魔法使いの嫁 84話

ネタバレ&感想になります。

 

第84篇 Even a worm will turn.Ⅰ

内容ネタバレ

 

気を喪っていたゾーイが

目覚めるとそこは

木の根のようなもので覆われた

見覚えのない場所だった。

 

ゾーイはここどこ?と

戸惑いながらも

傍で自分と同じように気を喪い

倒れていたルーシーを起こす。

 

同じように気を喪っていた

アイザックも目を覚ましたようで

互いに現状を把握しようとするが

いきなり黒い水のようなものに

呑まれたとしかわからなかった。

 

そんな彼らの前に姿を見せた

エリアスはここが自分の

”内側”である事を説明する。

 

君らを一緒に連れていくためには

僕の内側に取り込むしかなかったと。


ザッケローニも同じように

取り込まれていたらしく

皆と合流したところで

アイザックはエリアスに問いかける。

 

今あなたの内側にいるのは

どうしてなのかと。

 

エリアスは彼女(チセ)が

移動しているからだと語る。

 

地脈に潜ってあの娘の”におい”を

たどっているみたいだと。

 

腑に落ちない彼らに

エリアスは語る。

 

あらゆるものには

固有の”におい”があるんだ。

 

体臭もそうだけど

感情のにおい、魂の臭い

”僕ら”はそういうものを

よくあてにする。

 

だけど生身の状態じゃ

君達は一緒に潜れないために

僕の内側にしまう必要があったのだと。

 

地脈について色々話し合いだす

ルーシー達をよそに

ザッケローニはエリアスに問いかける。

 

俺は向かい聞きかじったんだが

魔法使い(あんたたち)ってのは

妖精だの精霊だのの力を借りて

”結果(まほう)”を作り出すんだろ?

 

あの女は”だれ”の力を借りて

竜なんぞ成りやがったのかと。

 

竜という言葉にルーシー達も反応するが

エリアスはそれに答えることなく

”浮上”すると告げる。

 

”結果(まほう)”は覆らない。

なら考察するのは後でいい。

 

その上でルーシー達に

後で必ず出すから

ここで待つようにと。

 

いきなりそんな事を言い出した

エリアスを呼び止めようとする

ルーシーだがエリアスは

警告するように告げる。

 

今出て”あれ”と目が合ったら

旧い母性に喰われるよと。


リズベズに命じられ

警戒態勢を敷いていた

サージェント家の魔術師たちは

侵入者(チセ)の存在に

すでに気づいていた。

 

魔術師の一人は魔術を用いて

侵入者の様子を窺っていたが

旧き女神の姿を目にした次の瞬間

眼から血を吹き出し悲鳴を上げ

その場に倒れ込んでいた。

 

突如目の前に姿を見せたのが

以前学院で目にした

旧き女神であることに気付いたチセ。

 

しかしその声を聞いた瞬間

ふらつき真面に見る事すら出来ずにいた。

 

旧き女神は告げる。

”わたしが巫にもとめるのは”

”いまはひとつ”

 

”金の枝をここに”

”白い精の実をたたえた枝を”

”この手にーーー”

 

金の枝というものが

何を指しているのか分からないチセだが

そこへエリアスが姿を見せる。

ヤドリギのことだと。

 

チセの背後に回ったエリアスは

チセの体を懐に抱きつつ

小声で気を確かに目をそらさずに

でも目を合わせずにと指示する。

 

そんなエリアスを

”よせあつめ”と呼んだ旧き女神は

嬉しそうにエリアスの顔に触れる。

 

”森の影の澱”

”死と冬と腐れた枝葉の吹きだまり”

”わたしの領地の仔”

 

”数多の肉と皮”

”荒んだ骨と青黒い管と傷んだ筋を”

”纏って見る夢はどんな腐臭がする?”

 

そう告げる旧き女神を前に

エリアスは彼女の機嫌だけは

損ねないようにと

警戒しつつ声をかける。

 

お目汚し失礼します。

冬と夜の主よと。

 

旧き女神は告げる。

”いつかわたしの娘が告げたはず”

”来たる年しずくの実を我が母にと”

 

その言葉を聞きルツは

思い至ることがあったのか

思わずあ!と零す中

エリアスは何か行き違いが

あったようですと話す。

 

この巫はまだ年若く貴女への贄を

今ここに捧げることは困難ですと。

 

その上でいずれ必ず用意いたします。

今はどうかご容赦をと

頭を下げるのだった。


エリアスの言葉に旧き女神は

何の反応も見せず

宙に向け虚ろな眼差しを向けていた。

 

そして唐突に

戦のにおいがするなあと

心底嬉しそうに呟く。

 

”槍も剣も盾も鬨の笛も”

”ありはしないが”

”城攻めなれば愛の実など”

”探す暇もなかろう”

 

”なればーーー・・・”と

口にした次の瞬間

サージェント家を守る者達が

この場に姿を見せる。

 

エリアスはどっちの相手も嫌だし

面倒だなと思っていたが

旧き女神はチセに問いかける。

 

”なにを望むーーー巫”

”異境と敵対を象る”

”執着の獣の姿を借りてまで飛ぶ鳥よ”

 

そう問われ答えようとする

チセだがその瞬間

エリアスによって口を塞がれていた。

 

エリアスは語る。

思いもよらない大事なものを

奪られたくないのなら

神に望んじゃいけないと。

 

旧き女神は小賢しい餓鬼めと

口元に笑みを浮かべながら告げる。

 

”ではいつか捧げられる”

”金の枝のため”

”おまえにひととき手を貸そう”

 

”わたしの名を喚ばわるのは”

”いつの世もひとだ”

”我らの姿を望むのはひとだ”

 

”わたしのかたちを望み”

”在り方を縁どり”

”わたしをわたしに縛りつけろ”

”唄え”と。

 

圧倒されるチセにエリアスは

旧い神が望んでしまった以上

僕も君も拒めないと語る。

 

状況が良くなるかも

悪くなるかもわからないけど。

 

チセは今すぐやるしかないなら

やってから考えますと。

 

その答えにエリアスも

そうなるだろうと思っていたのか

君はそういう子だったよと言い

ボクに続いて呼ばれた君には

”あれ”の名がわかるはずだと。

 

旧き女神はチセに告げる。

”わたしの巫”

”己を通すならば”

”踏み砕き叩き折り”

”首を刎ね尽くを燃やせ”

”できなければ奪われるだけ”だと。


エリアスとチセが唄うように

詠唱し始める。

 

”ーーー戦場に御座し”

”血煙る空に御座し”

 

サージェント家の守り人達も

このままではマズイと

詠唱を止めようとするが

エリアスの茨によって

防がれてしまっていた。

 

そして言葉が紡がれる。

”嘆きを歌い血濡れの鎧を洗い”

”夜に嗤う夢魔の女王よ”

 

”英雄たちの情婦よ”

”戦士達の母よ”

 

”茨の王冠をその御頭へ”

”その御名をーーーここへ”

”女神モリガンの名をここへ”

 

そして顕現する。

”幾年を越えて”

”民を失い ことばを失い”

”「私」の土地は奪われた”

 

”幾年を越えて”

”「私」は異邦の巫に唱えられた”

 

”はや遠き益荒男どもよ”

”待ちわびた戦だ”

 

”踏みにじれ”

”肉をつらぬき 骨を断ち 打ち捨てろ”

”勇猛に生き無様に奪え”

"哀れに逃げ 燃えて死ね"

 

”女神モリガンの在るところ”

”戦に出たものは”

”何人たりとも逃げられぬと知れ”

 

モリガンと彼の者に従う戦士達は

守り人達を蹂躙する。

 

人の魔術など使えるはずもなく

抵抗することすらできず・・・。

 

この場をモリガンに任せ

エリアスと共に先へと向かうチセだが

その戦いを見て惨いと思う。

 

しかたないと思った。

同時にここに見知った人が

いなくてよかった。

 

わたしに人と羊の区別は

ついてるんだろうかと。


その後ルーシー達と

合流を果たしたチセ。

 

ルーシーは結局何があったのか

チセに詰め寄ろうとするが

アイザックは提案する。

 

とにかくチセ達が時間稼ぎ

してくれたおかげで全部無事に来れた。

できなかった目的の整理をしよう。

 

何を優先して何を後回しにするのか

ちゃんとすり合わせしないと

最悪仲間割れだと。

 

チセとアイザックの目的は

フィロメラを生かして連れて帰る事。

 

ルーシーはフィロメラと

サージェント家に聞きたいことが

山ほどある。

 

ゾーイはみんな生きて帰ってほしいから

みんなの手伝いしたい。

 

エリアスはうちの弟子が

無茶しないように監督。

 

アイザックは聞くまでもないのか

ザックローニ先生はいいやと言い

改めてこれからについて話そうとするが

その瞬間ゾーイに人狼が

襲い掛かっていた。

 

間一髪のところで

ザッケローニに助けられたゾーイだが

その拍子にいつもしている

イヤーマフが外れ

髪が蛇に変わりつつあった。

 

惨劇を起こしたとされる

人狼を前にルーシーは激昂するが

ゾーイはみんな先行ってて!と

人狼の前に立つ。

 

ここなら一番俺が役に立てそうだから

先行って!と蛇髪族の邪眼で

人狼の動きを止めていた。

 

アイザックはたしかに足止めには

一番いいけど・・・!と

ゾーイにここを任せ

皆と共に先を急ぐことに。

 

そして残ったゾーイは思う。

あわよくばルーシーの

危険な時に守ったり・・・

とか思っていたけど

そうはうまくいかないなと。

 

そして人狼に対し

全ての邪眼を向け告げる。

 

あんたが誰かはよく知らないけど

我慢比べしようよと。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックス、

MAGCOMIでどうぞ!


感想

 

あの旧き女神は一体何者なのか?

ずっと気になってはいましたが

思っていた以上にビッグネームでしたね。

 

ケルト神話において

トップクラスの知名度である

死の女神とも謳われるモリガンが

その正体だったとは・・・。

 

ケルト神話と言えば一番有名なのは

クー・フーリン(またはクー・ホリン)

だと思いますが

モリガンはそんな彼とも関わりある

女神ですからね。

 

魔法使いの嫁の世界の中で

一体どれ程の存在なのかは

何とも言えませんが

ヒトでは太刀打ちできない

レベルなのは間違いないかと。

 

フィロメラを連れ戻すために

サージェント家に竜になって

向かったかと思いきや

到着した先で女神と邂逅するとか

本当意味わからないですよね・・・。

 

チセがトラブルメーカーなのは

間違いないことではありますが

今回はとびっきりだと思います。

 

まあ、でもモリガンのおかげで

サージェント家の守り人と争うことなく

屋敷に迎えるわけですから

悪い事ばかりではないのかも。

 

守り人達にとっては最悪も最悪で

どうあっても全滅でしょうけど・・・。

 

ともあれ襲撃してきた人狼も

ゾーイが足止めするみたいですし

あとは屋敷内でどうなるか

という感じですかね。

 

リズベズに関しては

息子の件があったにせよ

黒幕なのは間違いなさそうですし

そうすんなりとはいかないだろうなと。

 

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