2023年2月9日発売の
別冊少年マガジン 3月号に
連載されている
アルスラーン戦記 115話の
ネタバレ&感想になります。
第115章 悪魔のささやき
内容ネタバレ
王都を手中に収めたヒルメスの元に訪れる
かつてのパルス宰相・フスラブ。
フスラブは先王オスロエス陛下に
一体何があったかよく知っていると言い
ヒルメスの関心を引く。
そしてヒルメスから話してみろと言われ
厭らしい笑みを浮かべて
口を開こうとするフスラブ。
しかしその瞬間、剣を構えたサームが
背後からフスラブへと襲い掛かり!?
いきなり襲いかかったサームの一撃を
振り返ることなく躱すフスラブ。
サームの突然の凶行に
ヒルメスは何をする!と叱責するも
サームはこやつはフスラブではないと
断言する。
フスラブはそれは誤解だと弁明するが
サームは取り合うことなく否定し告げる。
俺が憶えているのはただ一つ。
まことのフスラブ卿であれば
俺の斬撃を躱すことなど
不可能だということだと。
かの御仁はとんと武芸の心得が
おありではなかった!
とのサームの言にヒルメスもようやく
目の前にいる男が偽物であることを理解する。
そしてサームの一撃を受ける
偽フスラブだが斬られた瞬間
笑い声をあげ黒衣の魔道士が姿を見せる。
サームは未だ剣を向けていたが
ヒルメスは目の前の魔道士が何者なのか
心当たりがあったらしく舌打ちしつつ
あの魔道士の弟子かと問いかける。
どうやらそれは正しかったようで
魔道士は尊師はおぬしにとって恩人のはず
それを呼び捨てにするとは
不敬にも程があると忠告。
二人が知り合いらしいことは分かったものの
その関係性がイマイチわからず
戸惑うサームをよそに魔道士は
今回の目的について語る。
パルス王室の秘事を
おぬしに教えてやれと尊師が仰せだと。
その言葉を聞きサームは前に牢で
アンドラゴラスから聞いた話を思い出し
これ以上口を開かせるわけにはいかないと
魔道士へと襲い掛かる。
続けざまに放たれた剣撃は鋭く
魔道士を追い詰めるが
その瞬間ヒルメスの制止が入る。
サームはヒルメスに
このような魔性の者に耳を傾けるのは
お止めください!と諫める。
この者が企みおることは
殿下の御心を惑わす、ただそれのみだと。
しかし魔道士はヒルメスに
こやつの忠義づらに
騙されぬがよいぞ!と言い出す。
こやつはアンドラゴラスめに叙任され
万騎長の栄職に就きながら
今ではおぬしに仕えて信任されておる。
変節者だ。次はおぬしを捨てて
アンドラゴラスの元に帰参するかもしれぬぞ。
そう・・・フスラブのようにな。
信じてよいのかな?
魔道士のその言葉にヒルメスは
サームに室外へ出るようにと告げる。
サームは考え直せと言わんばかりに
ヒルメスに声をかけるが
その考えは変わらず
仕方なく頭を下げ室外へと出るのだった。
一方その頃、アルスラーンに合流すべく
行動を共にしていた
ザラーヴァントとジムサは
息を切らせながら馬を走らせていた。
どうやら予定ではとうに
合流しているはずだったものの
もう何日にも渡って彷徨っているらしく・・・。
当初すぐに合流できると考えていたが
向かった先では王都を奪い返すために
出発したと聞かされ
さらに追いかけ軍勢を見つけるも
ルシタニア軍だったりと散々な目に。
そして不運はなおも続き
今度はアンドラゴラス軍に遭遇と
ついていないにも程があり
さらに戦争のためか旅人もおらず
道もわからない有様だった。
それでも先へ進む内
ルシタニア兵が敗走したと思われる
場所へと辿り着く。
敗走したルシタニア軍は
なりふり構わず逃げているのは
明らかだった。
そのことから二人は付いて行けば
なにか手柄になるのではないかと
敗走軍の後をつけることを決めるが・・・。
その頃、王都エクバターナの守備兵は
遠くからこちらを窺っている
偵察らしき二人の男に気づく。
その二人とは王都の様子を見に来た
キシュワードとクバードであり
王都に入ったのがどの軍であるのかを
確認しに訪れていた。
その様子を見てキシュワードは
王都に入ったのはヒルメス軍だろうと
当たりをつける。
カイ・ホスローの軍旗を城頭に掲げつつ
背待つ国王軍に対し城門を閉ざす。
商隊なども一切通す様子もないことから
これはアルスラーン殿下の性格ではありえないと。
相手がヒルメス軍であることで
クバードはどうやら万騎長同士で
剣を交えねばならんとため息を吐いていた。
どうやらキシュワードはヒルメス軍に
サームがいる事を知らなかったらしく
クバードから聞き驚いていた。
国王からみればサームは裏切り者で
必ず殺せと仰ることは間違いないが
死なせるには惜しい男だと
二人の認識は一致していた。
エクバターナから離れた場所にて
野営していたアンドラゴラスは
斥候から報告を受けていた。
王都に立て籠もっているのは
ヒルメス王子軍、その数三万。
そして消えたアルスラーン軍は
王都に目もくれず
敗走するルシタニア軍を追って
西へと向かったと。
報告を受けたアンドラゴラスは
ルシタニア軍を道化だと揶揄しながら
傍らに座るタハミーネに告げる。
パルスは滅亡せぬ。
このアンドラゴラス三世が
生きているかぎり。
さあ王都を取り戻しに行くぞ。
ルシタニア軍も叛逆者たちも
ことごとく予が討ち滅ぼしてくれようと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
やっぱりというかあのフスラブは
偽物だったみたいですね。
魔道士によって操られているのかと
予想していましたが
あの様子を見るに魔道士が姿を変えたか
幻影みたいなものだったのかも。
ともあれそんな魔道士の言葉を受け
サームを疑ってしまうとは
本当にヒルメスは器が小さいなと。
確かにサームの行動は
客観的に見ればおかしい部分もありますが
それにしたってここまで献身的な男を
魔道士の言葉一つで疑うとか
猜疑心強すぎな気がします。
まあ、彼の生まれや過ごしてきた人生から
そうなるのも仕方ないのかもしれませんが
それじゃアンドラゴラスには勝てても
アルスラーンには勝てないだろうなと。
ともあれそんな魔道士から聞かされる
パルスの秘事についてですが
本当の事を話すのかも含めて
どんなことが明かされるのか気になるところ。
ヒルメスにとって良い事なのか
それとも悪い事なのか・・・。
明かされる内容次第で
これから行われるアンドラゴラスとの
戦いにも影響がある気がします。
それにしてもついに
アンドラゴラスとヒルメスが
戦うことになるわけですが
正直どっちが強いのか
判断が難しいですよね・・・。
ルシタニア軍の将の一人として
アンドラゴラスと戦ったものの
あれは魔道士の力とカーラーンの裏切りが
あってのことでしたからね。
まともに戦った場合どっちが強いのかは
正直なんとも言えない所です。
とりあえず兵の数は恐らく
アンドラゴラスのほうが上で
地の利は防衛の分だけ
ヒルメスが上かなと思いますが
物資や食料がないので長期戦は不利でしょうね。
将についてはキシュワードとクバードがいる分
アンドラゴラスの方が上かなと。
なので総合的に見れば
アンドラゴラス軍のほうが
有利だとは思いますが
魔道士の動向次第で変わってくるかも。
なんにしても彼らの戦いのみならず
アルスラーン軍の動向も気になりますし
これからどうなるのか楽しみです。