2024年8月7日発売の
週刊少年サンデー 37・38合併号に掲載されている
葬送のフリーレン 第131話の
ネタバレ&感想になります。
第131話 脱出
内容ネタバレ
魔導特務隊に囚われた
ユーベルとラント。
手枷をされた二人は
特務隊の一人に先導される形で
どこかへと移送されていた。
無駄な抵抗はしないようにと
牢のような部屋へと押し込められることになり
二人は暴れることもなく
現状について冷静に考察を始め・・・。
~ユーベル~
相変わらず、目も見えないし
魔力探知もできない。
精神防御を破られた
形跡は無いな。
でも実際に視力を喪失しているって
訳じゃなさそうだ。
たぶん肉体的には見えているけど
それを認識できていない。
そんな感じだ。
体内の魔力操作を乱されたってところかな。
それなら魔力探知が機能しないのも納得できる。
つまり私に掛けられているのは
感覚の一部を制御する系統の魔法。
あの物質操作と同じで
強力ではあるけど
基礎的な魔法の応用っていうのかな。
魔法自体が特殊って感じじゃない。
問題はどうやったのか。
こっちのほうがずっと重要だ。
とは言え、私の頭じゃ考えても時間の無駄か。
後でメガネ君に押し付けよっと。
なんだか複雑そうだし・・・。
・・・いや違うな。
そこまで複雑な訳じゃないのかも。
だとしたら——
~ラント~
やっぱり魔法が使えないな。
仕組みまではわからないけど
このロープに起因する効果であることは
間違いなさそうだ。
脱出の隙をずっと窺っていたけど
魔法がつかえないんじゃ
できることは限られるな。
ユーベルがこのロープを
切れる物だと認識していても
大体なんでも切る魔法
自体が使えなければ意味はない。
・・・いや、ロープに”起因する効果”?
ユーベルは一級試験のときに
ゼンゼの複製体を打ち破った。
幾重もの防御術式という
ゼンゼの髪に”起因する効果”を
すべて無視してこいつはそれを
大体なんでも切る魔法で斬り裂いている。
防御魔法よりも硬く堅牢で
一般攻撃魔法よりも鋭利で高質量な殺意の塊を
ユーベルはただの髪と同じように扱い
容易に切ることができた。
だとしたらこれも・・・。
いや流石に因果関係がおかしくなるか。
そもそも魔法が使えないわけで
それすらも無視できるとしたら——
二人は互いに呟く。
原理が想像もできない。
原理なんか考えたって仕方ないかと。
言葉を発したことで
互いに目を合わせた二人だが
ラントはユーベルに魔法は使える?と尋ねる。
ユーベルはなんでそんなこと聞くの?と
聞き返しつつも、いや説明しなくていいやと
自身の魔法を使いラントの手枷を切る。
これが答えだと。
助かったと礼を言いつつ
立ち上がったラントは改めて思う。
形を持たない魔法の影響は簡単に受けるのに
実体があり形を持つ魔法は
イメージ次第で影響を捻じ曲げて受け付けない。
どういう線引きでどんなルールがあるんだ?
本当に原理が想像もできない。
いや恐らく考えても仕方のないことなのか。
ルールなんてきっとこいつ自身わかってないと。
ユーベル達のもとへ向かう途中
ノイはカノーネに二人のことを報告し
馬鹿だろお前と言われていた。
どうやら旧帝国広場の周りを
瓦礫の山に変えたことを言っているらしく
ノイも馬鹿だと自覚を持っていた。
そんなにも派手に暴れたことを
カノーネはらしくないと思ったらしく
交戦の可能性があるのなら
私との合流を待つべきだったと告げる。
いつものお前ならそうしていたはずだと。
その言葉に対しノイは
自分が感じたことを語る。
あの場で捕えられなければ
危険だと判断した。
特に一人(ユーベル)は十分な脅威となるかと。
戦い方・・・っていうか感性が
フラーゼ隊長に似ていたと。
二人がそんなことを話しながら
ユーベル達の元へ向かっている一方で
手枷が外れたラントは
周りの状況を魔力探知で探っていた。
そしてユーベルに
分かったことを説明する。
今いるのはかなりの高所にある
塔の天辺で、片側は断崖絶壁。
その下には市場があると。
粗方、今の状況を理解した二人は
脱出しようと話し合いを始めるが
特務と思しき者達が
こちらに近づいてきているのに気づく。
ユーベルがその気配の無さは
なんなのかと笑う中
ラントはとりあえず自分が時間を稼ぐから
隙を見て逃げようと上に飛び上がり・・・。
カノーネとノイが部屋に入った時
ユーベルとラントは
手枷をつけた状態で座っていた。
ラントは洗い浚い話すんで
僕だけでも見逃してくれませんかねと
ユーベルを売るようなことを言い出す。
ノイはあまりそういう事言わない方がいいよと
ラントを命懸けで守った
ユーベルを庇うような言葉をかけるが
ラントはこの女に脅されてやったんだと言い
最近の若い子ってこんな簡単に
仲間売っちゃうの?とドン引きしていた。
話してくれるのはありがたいけど——と
ラントに近づいたノイは気付く。
目の前のラントが本物ではない事を。
カノーネもその事に気づいていたようで
偽物のラントを消し飛ばし
分身魔法であることを看破する。
ノイはいつ入れ替わったのかと
考えを巡らせながらも
探してきますと部屋を出ていき
残されたカノーネはユーベルに声をかける。
・・・さて、そのローブ
どうとでもなるんだろう。
切ったらどうだ?と。
その瞬間、カノーネの背後に
降り立ったラントは杖を向け
ユーベルも手枷を消し
その手には杖を構えていた。
カノーネはノイを欺けるとは
大したものだと素直に賞賛しつつも
このやり方は困るなと口をひらく。
仮にお前達の脱出を許したとしても
私は死力を尽くして戦ったと
上に報告しなければならない。
みすみす人質に取られ
お前達を逃したとあらば
私は職務放棄と見なされ粛清の対象だ。
わかるか?こうなってしまったからには
私はお前達と殺し合いをしなければならなくなる。
お互い面倒事は避けよう。
今すぐ杖を下ろせ。それから——
そうカノーネが口にした瞬間
ユーベルはじゃあこういうのはどう?と
笑いながら魔法を発動させる。
【大体なんでも切る魔法】
ユーベルの魔法は塔を切り刻み
カノーネはその崩壊を魔法で留めていた。
なんのつもりだ?と
表情を変えるカノーネに対し
ユーベルは告げる。
この下って市場なんだってね。
そこにいる人達が気が付く前に
この瓦礫全部安全に敷地内に
下ろしたほうがいいんじゃない?
じゃないと何人死ぬかわからない。
職務放棄が気になるなら
”人命を優先した”
そう報告すればいいと。
そう言ってラントと共に
空に浮かび上がったユーベルに
カノーネは笑みを浮かべて告げる。
いいアイディアだ。
採用しよう。
屑が。さっさと失せろと。
ユーベルとラントが逃げるのを
見逃したカノーネは
塔の瓦礫を敷地内に下ろす。
そこへユーベル達を牢に入れた
ヴェークがやって来て追いますと言い出すも
カノーネはそれを止める。
街中で似たようなことをされたら敵わん。
ノイにも手を出さないように伝えろと。
その上でヴェークに
泳がせるつもりですか?と聞かれ肯定する。
存分に情報を落として貰おうじゃないか。
ああいう手合いは一網打尽にするに限ると。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
約3か月ぶりとなる再開ですが
思っていた以上に長かったですね。
かなり久しぶりな感じですが
今回のメインは魔導特務に捕まった
ユーベルとラント。
正直あっさりつかまったことで
どうなるかと思っていましたが
これまたあっさり脱出に成功してましたね。
まあ、その手段は決して
褒められるものじゃなかったものの
あの状況で逃げられたのは
正直大したものだと思います。
それにしても気になるのは
ユーベルが未だに目が見えないこと。
そのせいか魔力探知も出来ないようですし
これからの行動がかなり難しいのは
間違いないと思います。
カノーネとしても
ただ単に逃がしたのではなく泳がした上で
一網打尽にするらしいですので
早いところ回復させないと
その意味でも厳しいかも。
それにしてもノイとカノーネの会話で
ユーベルの感性が隊長のフラーゼに
似てるって話がありましたが
ユーベルと同じ感性って
フラーゼのヤバさが分かる気がします。
フラーゼに関しては
前回グリュックの回想で出てきましたが
思っていた以上に厄介な人物なのかも。
恐らく話が進むにつれて
フラーゼも関わってくると思いますが
一体どれだけ強いのか楽しみです。
気になる次回については
8/28発売の40号に掲載とのことですが
予告に買い物上手のフリーレンとあったので
フリーレンメインの話になりそうですね。
色々と殺伐としてきた状況の中で
フリーレンsideの動きも気になる所ですが
予告通りならばまだ本格的な戦いにはならないのかも。