2025年1月30日発売の
週刊ヤングジャンプ 9号に掲載されている
キングダム 第825話の
ネタバレ&感想になります。
第825話 南陽石
内容ネタバレ
博王谷の渾身の一撃を受け
意識を飛ばしかけた信だが
間一髪のところで持ち直し告げる。
思い違いなんて・・・してねェよ。
お前は韓の第二将で
俺は天下の大将軍になる男だと。
博王谷の攻撃を真っ向から跳ねのけた信に
飛信隊の面々から歓声が上がる中
博王谷配下の男は信を見て思う。
飛信隊李信・・・
若いがやはり侮れぬ武将・・・
しかしなぜこちらの左の軍が
援軍に駆けつけぬのだ。
沛曇将軍か会雲五千将の
どちらかさえ来れば
この場は一瞬で片が付くと言うのに・・・と。
博王谷の狙いは信の首であり
ヨコヨコとの共闘で討ちきれなくても
最後の手として左手からの強軍の援軍で
信を止める算段であった。
しかし博王谷本軍が接戦となっても
左の軍が到来する気配がなかった。
理由は相対していた羌瘣隊が
強烈に行く手を阻んでいたからである。
但し止めている羌瘣隊も
各所ギリギリの戦いを展開しており
いつ決壊からの崩壊に向かっても
おかしくない状況が続いていた。
自ら前線に立ち指示を出すことで
なんとか凌いでいた羌瘣だが
それを韓軍が黙ってみているはずもなく
将軍である沛曇自ら出ることで
羌瘣隊を突破しようと動き出す。
敵の将軍の本隊が動き出したことで
羌瘣は私が行くと皆に告げる。
将軍沛曇の首を取って敵軍の動きを止めると。
それを聞いた羌瘣隊の皆は
無茶だと声を上げる。
敵本軍は一万でここには千人しかないと。
しかし羌瘣は狙いは敵将一人十分だとして
礼を呼ぶようにと指示しつつ
近くにいた南陳を伴い、馬を走らせるのだった。
一方その頃、戦場の全てを見渡す貂の元に
各所からの戦況が次々と届いていた。
右方の羌瘣隊の戦場が熾烈になる中
隊長格が信の救援に向かった為に
残った竜川・竜有ら歩兵と
楚水の隊が相当無理しているのが明らかであり
貂を含め楽観出来る状況ではなかった。
ある隊員は序盤でこんなにも
戦局が激しく・・・と戸惑っていたが
貂はこちらがそうなるように
仕向けたのだと語る。
早期決着のために・・・
ある意味狙い通りの早い展開だけど・・・
あとはそれが”吉”と出るか・・・
”凶”と出るかだ!と。
そう隊員たちに語った貂は
戦場から目を離さず思う。
・・・でも本当に各所がもう限界だ・・・
歩兵も騎馬も羌瘣の隊も
いつ大崩れを起こすか分からないくらい
無理が続いている。
急いで 信。
全員が絶えている間に
何とかして博王谷を討ち取って・・・と。
一方その頃、信と博王谷の戦いは
激しさを増していた。
どちらも一歩も引かず打ち合い
僅かに信が優勢になりつつある中
博王谷は吠える。
・・・韓の民を秦の奴隷になど
断じてさせるものかと。
その声に韓軍は士気を上げるが
その言葉を聞いた渕は真っ向から否定する。
何を言っている。我らが韓人を
奴隷になどするわけがないであろうが。
そんなこと・・・南陽の状況が
お前達の耳には届いていないのか。
南陽の民は一人も
奴隷になどなっていない!
南陽と我々はお互いに努力し
韓秦共存の形を願うようになり・・・
途中から我々は寝食を共にする
仲になっていたのだぞと。
今の南陽の状況が知らされていなかったのか
何を言っているのか理解できないものが
大勢を占める中、ある韓兵が声を上げる。
戯言だ。あの南陽が秦と共存など。
我ら博王谷軍は長く南陽の守備に
ついていたのだぞと。
他の者からもその通りだという声が上がる中
渕は知っている、だから言っていると声を上げる。
そなた達が必死に守っていた南陽の民と
秦軍は互いに思いやりの心をもって
共に生活した事実があるのだ。
我々は始めから韓人を
奴隷にすることなど望んでいないのだと。
渕の言葉を聞き博王谷は
・・・南陽の話は聞いていると言いつつ
それがお前達の勝手な思い込みだと
言っているのだと声をあげる。
武力で制圧された南陽の民は
お前達に従うしかなかった。
腹の底は煮えくり返り
お前達を憎悪していたが
家族を守るために
ただおとなしくしていただけに過ぎぬと。
その言葉を聞いた韓兵達は
その通りだとして秦軍を批判し始めるが
渕は・・・勘違いなどではない!と
南陽の民からもらった石を取り出す。
だったらこれは何だ。
私は出陣の時、南陽の一家族から
無事を祈るお守りを頂いたのだぞと。
それを見て信じられない様子で
動きを止める韓兵だが
田有らも副長だけじゃねェぞと
それぞれもらった南陽石のお守りを取り出す。
信じられない事実を目の当たりにし
韓兵達が戸惑いを見せる中
博王谷はそれでも声を上げる。
ふざけるな。
それで南陽はお前達に占領されて
よかったとでも言いたいのかと。
しかし信はんなこと言うわけねェだろと
博王谷の言葉を否定する。
南陽の民は望んで秦軍に
占領されたわけじゃねェ。
住民達にすれば俺達に入城されず
今まで通りの南陽で
あり続ける方がよかったに決まってる。
ただ言いてェのは南陽は
お前が言うような所には
なってねェってことだけだ博王谷。
所詮は秦軍侵略者だ。
だがそれもこの長い戦乱の世を
終わらせるため・・・
少なくとも秦王は
終わらせることが出来ると信じている。
政がそう強く信じているから
今の俺はその思いも乗せて戦っている。
だとするならお前が韓の民の思いを
背負って力にするように
俺はこの先の中華全土の人間の思いを
背負って力にするってことだ博王谷と。
博王谷は傲慢の極みだと矛を振るうが
信は真っ向から受け止めながら
それも言われなくても分かってると告げる。
話し合っても決着なんかしねェと。
博王谷もその言葉に同意した上で
だからここは戦場なのだと矛を振り上げ
信も真っ向から迎え撃つのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
信と博王谷の戦いも白熱してきて
そろそろ決着が近そうですね。
戦況は決して秦軍有利とは言えませんが
それでも博王谷を討ち取れれば
恐らく一気に趨勢は変わるかと。
それにしても今回の話のMVPは
間違いなく渕さんでしょうね。
あの場で渕さんが声をあげるとは
思ってもいませんでしたが
あれがあったからこそ潮目が変わった気がします。
もちろんその言葉の裏付けとして
南陽の民から貰ったお守りの存在も
大きかったとは思いますが。
そして渕さんに続いて
影の立役者となったのは
羌瘣隊でしょうね。
彼らがいなかったら一気に押し込まれて
そのまま負けていたでしょうし。
博王谷としてみても
ヨコヨコとの共闘で信を討てなくても
援軍が来れば勝ちだと考えていたのは
恐らく間違いないと思いますしね。
渕さんや羌瘣隊の活躍もあって
なんとか舞台が整った以上
あとは信がなんとかするしかないかと。
どちらも国の未来を背負い
負けられないのは同じですので
どのような形で決着がつくのか楽しみです。
ちなみに次号は休載で
続きは2/13発売の11号とのこと。
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