2025年4月24日発売の
週刊ヤングジャンプ 21・22合併号に掲載されている
キングダム 第834話の
ネタバレ&感想になります。
第834話 韓軍の士気
内容ネタバレ
大敗した洛亜完軍の帰還。
兵士の家族たちは皆
急ぎ迎えに走っていた。
先に戻って来た兵士たちは
怪我を負っている者は多いが
それでも生きて戻ったことに
家族の者達は喜んでいた。
しかしその後に戦で亡くなった者達が
馬車の荷台に積み重なるように運ばれ
父、そして夫の死に家族は悲嘆に暮れていた。
そして強制徴兵令で新たに民兵として
徴兵された者達は戦場から戻ってきた
兵士たちの凄惨な姿に嘔吐し
涙を流す者もいた。
そんな彼らを治安維持軍の者達は
しっかりせんかと責め立てるが
寧姫はそれを見ていることしかできずにいた。
そうした中、戦死した者達を前に
姿を見せた夏侯龍は声を上げる。
見よ 洛亜完軍の・・・
博王谷軍の栄誉ある姿を。
彼らは 我らがこの国のために
命を投げ打って戦い抜いたのだ。
次は我らの番だ。
我らにも国に身を捧げる覚悟がある。
我らこそこの国の最後の砦となる軍だと。
その上で夏侯龍は
韓軍万歳 韓軍万歳と声を張り上げ
民兵達は黙って見ていたが
治安維持軍はそんな彼らに
声を出すように強制する。
大声で怒鳴られ槍で小突かれた民兵達は
韓軍万歳と目に涙を浮かべながら
声を上げるのだった・・・。
一方その頃、韓ー魏国境洛紫付近にて
秦 玉鳳五万vs魏 凱孟軍六万の
戦いが始まっていた。
凱孟軍の軍師である荀草は
戦場へ目を向けながら
傍らにいる凱孟にぼやいていた。
呉鳳明の奴はずるいなー
我々に先に戦わせておいて
そのスキに横をスリ抜けて
新鄭へ向かう考えスよと。
しかしそんな荀草の言葉を
凱孟は笑いながら否定する。
始めは呉鳳明が玉鳳と当たり
儂らが新鄭へぬける作戦だったのだ。
それを儂が逆にさせたと。
何故と問われた凱孟は
抜けて来た秦兵を蹴散らしながら笑う。
ヌハハ 決まっておろうが。
火龍紫伯を葬った玉鳳王賁を
この大矛で真っ二つにするためよ。
さァ 導けィ荀草。小童王賁を殺し
その足で新鄭を囲うであろう
六将騰の首を取りに行くぞォと。
対する玉鳳は新兵が多く
さらに兵力の劣勢もあってか
各所で厳しい戦いが強いられていた。
さらにその後ろから
呉鳳明が三万を率いて近づいてきており
王賁は皆に告げる。
呉鳳明が来たらここから七千率いて
俺が足留めに走ると。
それを聞いた亜花錦は
笑いながら正気かと口にするが
王賁は言葉を続ける。
この日のために
どこよりも早く玉鳳は出陣した。
新鄭攻めの邪魔は一切させぬ。
この玉鳳の線より後ろへは
一人の魏兵も通しはせぬぞ!と。
一方、秦ー趙国境黄都付近では
楽華五万vs舜水樹軍七万との
戦いが始まっていた。
そうした中、馬南慈には愛閃を
後方より向かってきている傅抵軍一万に対しては
蒙恬自ら五千で当たろうと動き出す。
配下の者から楽華が
横に広がり過ぎているとの声が上がるが
蒙恬はまだまだこれからだと笑う。
敵が抜けようとする所
全てを止めに行く!
楽華の死力を尽くして
趙兵は黄河へは近付けぬぞと。
その言葉に兵士たちが声を上げる中
蒙恬は決意を露にする。
援軍はさせない 信
そっちは王都攻略に集中しろと。
両軍がそれぞれ交戦に入ったことは
すぐさま咸陽にも届いていた。
どちらも敵は十万規模の相手ということもあり
決して楽観的な雰囲気ではなかったものの
政たちは敵を食い止めている間に
騰軍・飛信隊が新鄭を攻略し
勝利することをただただ願っていた。
秦軍が東砂平原を抜け
新鄭へと向かっている報は
すぐさま新鄭にも届いていた。
騒然となる中、寧姫は歯を食いしばる。
いよいよ始まる・・・始まってしまう・・・と。
そうした中、夏侯龍は
・・・どうもよくないと声を上げる。
これから韓は国の命運を懸ける
戦いに挑むわけですが
この新鄭において我ら韓軍の士気が
芯から上がっていないように感じますると。
その言葉を聞いた寧姫たちは
口にはしなかったものの当然だと思っていた。
強制徴兵の上に治安維持軍が
暴力で従わせておいて
国のために戦う士気が上がるものか・・・と。
夏侯龍は言葉を続ける。
ここまでのやり方は
間違っていないと思われます。
足りぬのは大王様による市民への
”国民総決起・煽動”の
檄ではありませんでしょうか。
かつての合従軍の折
秦王は蕞にて自ら檄を放ち
住民を民兵化したとも報告があります。
ならば今こそ我らが大王様にも同様の・・・
いやそれ以上の檄をどうか
最後の一人となっても
命を捨てて韓に奉仕すべしと・・・
大王様のご決意・ご覚悟を
城内に示して頂ければ
この新鄭は不落の城と化すと思われます。
どうか大王様
大いなる檄を宜しくお願い致しますると。
夏侯龍からの奏上に対し
韓の国王である王安王は・・・
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
東砂平原にて洛亜完軍を撃破した
騰軍・飛信隊が新鄭に向けて
進軍を開始しましたが
玉鳳と楽華の戦いも始まったみたいですね。
魏を相手にすることになる玉鳳ですが
思っていた以上に敵兵が多いですね・・・。
十万規模というのは
単純に玉鳳の倍の兵力。
さらに率いる将も呉鳳明と凱孟という
魏屈指の大将軍なわけですから
どう甘く見積もっても
防ぎきるのは難しいかと。
それは趙と相対する楽華も同様で
相手の大将は舜水樹
さらに馬南慈と傅抵と
こちらも早々たる将軍たちが相手となり
脅威度としては玉鳳側とそう変わらないでしょうね。
それでも王賁・蒙恬ともに
何としてでも邪魔はさせないと
奮起していますので
彼らがどこまで踏ん張れるかに
全ては懸かってくるかと。
それもあって騰軍・飛信隊が
どれだけ新鄭を早く攻略できるのかも
大きく関わってくるわけですが
新鄭内もなかなかに混沌としているようです。
洛亜完軍が帰って来たのはともかくとして
夏侯龍が中々に狂信者っぷりを
発揮しているなと。
まあ、防衛だけを考えるならば
決して間違いではないと思うんですが
彼の言う通りに動いた場合
恐らく全滅は免れないでしょうね。
改めて考えれば住民を民兵として
強制徴兵して守りを固めた場合
恐らくより時間は稼げると思います。
そしてその稼いだ時間で
趙・韓の援軍を待つと。
その場合、秦に勝利出来る可能性も
僅かながらでもあるとは思いますが
国としてはやっていけないでしょうね。
住民達も恐らく韓という国に対して
悪感情しか残らないと思いますし
一斉蜂起という展開もあるかも。
なので現実問題として
どうせ負けるのならば
無血開城するというのが
一番犠牲が少ないのは間違いないかと。
韓にとっても秦にとっても。
だからこそ騰は寧姫を戦場に
わざわざ呼び出して伝えたんでしょうし。
ただ今の朝廷の雰囲気を見るに
夏侯龍ら軍部が幅を利かせているので
中々に難しい状況かと。
この状況で寧姫が動いたところで
どうにもできないと思いますので
洛亜完がどちらにつくのかに
全ては懸かっていると思います。
夏侯龍の持つ治安維持軍に対抗できるのは
軍を持つ洛亜完だと思いますし。
なんにしても時間が経つにつれて
どんどん選択肢もなくなってきますので
韓がどういう道を選ぶのか楽しみです。
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