2025年7月24日発売の
週刊ヤングジャンプ 34号に掲載されている
キングダム 第844話の
ネタバレ&感想になります。
第844話 想像を超えた武将
内容ネタバレ
咸陽からの使節団が到着し
韓の統治が進む最中
信達は招集を受け騰のもとへ向かっていた。
城壁の階段を上がった所で
何故か騰が一人で待ち構えており
信は戸惑いながらも口を開く。
あ?今回は遅刻してねェはずだぞ
それとも集合時間間違えたか?と。
騰から間違っていない
お前にしては上出来だと言われ
何だよ驚かせやがってと笑いながら
階段を上がろうとするも
騰はそんな信にじっと目を向けていた。
何も言わずただじっと見てくる騰に
信は何だ?どけよオイと声をかけるが
騰は少しマシだがやはり遅刻は遅刻だと言い
先に建物に入っていたのか録嗚未から
散々に嫌味を言われることになるのだった。
中に入るとそこには騰配下の将に加え
昌平君の姿があった。
韓攻略に尽力した将たちを前に
昌平君は改めて今回の働きを労う。
此度の韓攻略戦 真にご苦労であった。
いずれ咸陽にて大々的に
論功行賞が行われるだろうが先にここで
皆の功を労わせてもらいたいと思うと。
そしてその上で語る。
思えばあの李牧に二連敗を喫し
秦の中華制覇の道は一度断たれた。
しかしそこで咸陽の朝廷は
復活のための”三本の柱”をかかげた。
一つ目は全秦人の戸籍を作り
そこから徴兵して新兵を生み出すこと。
そして二つ目の柱は桓騎・王翦が抜けた穴を
王賁・蒙恬・李信に大将軍級の力を与え
崩壊した軍編成の立て直しを図った。
この三将は実際 私が思っていた以上の活躍を示し
新鄭攻略達成に大いに貢献してくれた。
そして最も難題とされていた最後の柱。
新鄭を最低限の犠牲で陥落させて
韓を滅ぼすという命題を
騰将軍はその才覚で見事に達成された。
戦神昭王の時代ですら七雄の一角を
滅ぼすことはかなわなかった。
この偉業は他の誰でもなく
貴殿達だからこそやり遂げられた。
本当に重ねて労いと感謝の言葉を贈る。
ここから先は統治・内政の仕事だ。
私と李斯が力を合わせて
最大限韓の力を吸い上げて秦の力とし
その総力をもって再び趙へ攻め込み
今度こそ李牧を討つ!
そして当然その主力となるのは
騰将軍を始めとする韓攻略を果たした
貴殿達であると心得ていてもらいたいと。
昌平君の言葉に信や録嗚未が
やってやる!と吠え
隆国にうるさい!と怒られる中
騰は私からも少し宜しいかと前に出る。
そして騰は改めて皆に
礼と労いの言葉をかけた上で語る。
新鄭は我らの軍勢で落としたが
実際は王と一人の公主の決断と決行により落ちた。
我らも韓人も血を流さずに済んだが
その重責は王とその姫の下に
とてつもなく大きくのしかかった。
韓の戦いは終わったが
韓人が苦しい思いをするのは正にこれからだ。
財も人も韓のものは全て秦のものに変えられる。
そして残る五王国と秦軍として戦わされる。
これは決して容易なことではなく
これをさせる責任は新鄭攻めの総大将を務めた
六将の私にもまだあると考えている。
故に私はここで一度剣を置こうと思う。
剣を置いて韓の人間を導く
寧姫を支えながら生きていこうと思うと。
いきなりそんな事を聞かされた
信達が一様に困惑する中
納得できない録嗚未は騰に詰め寄る。
何ふざけたことぬかしてんだ。
冗談も程々にしろよてめェと。
しかし騰は冗談ではないといい
さらに録嗚未が詰め寄る中
騰を見ていた羌瘣は口を開く。
背骨が歪んでる そのせいか?と。
騰はそうではない 歪んでなどいないと否定し
録嗚未はまさか落ちた時に・・・と口にするも
それでも騰は否定した上で
諭すように語り掛ける。
総司令が言われたようにもう次の力が実っている。
王賁 蒙恬そして十五年前に突然我らの前に現れた信。
初陣の蛇甘平原で王騎と遭遇しただけで
無謀にも弟子入りを求め
無法地帯に蹴落とされた猿の如き童が
今や韓との雌雄を決する大戦で副将を務め
そして秦軍に勝利をもたらしたと。
秦はいや別に俺一人でもたらしたわけじゃ・・・と
口にするが騰は言葉を続ける。
いや英呈平原で騰軍と洛亜完軍は拮抗していた。
その横でお前があっという間に博王谷に勝利し
大局を秦軍のものとした。
あの戦いはお前が勝たせたのだ。
あの時思った。もう李信は我らの想像を
はるかに超えた武将になったのだと。
だが実はお前がここまで成長することを
知っていた人物が一人だけいる。
馬陽の戦いで我らが主 王騎は死んだ。
そしてその時、その王騎の全てが込められた矛は
たかが百将のお前に託された。
あの時録嗚未を始め皆お前のことが憎かった。
なぜお前なのかと。
皆が畏怖する秦の”怪鳥”王騎に
お前だけが物怖じしなかった。
そこが可愛かったのだろうと思った。
だが違ったのだ。
我らが主 王騎はあの時点で
もう気づいておられたのだ。
お前が本当に天下の大将軍になる男なのだと。
だからお前に矛が託されたと。
そう語った騰はしみじみと
やはりすごいな我らが殿はと呟くと
昌平君に六将の証である六翼を渡す。
総司令申し訳ないがこれを咸陽へと。
そして改めて信に声をかける。
だがお前はまだ六将ではない。
そうなるにはもう一つ大きな壁を打ち破って
その階段を登らねばならぬと。
何か分かるか?と言う騰の問いに
信は当然李牧だと返し
騰はその通りだと同意した上で告げる。
お前が李牧を討つのだ。
その手で李牧を討ち
それでお前は六大将軍になるのだ信と。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
まさか騰が六将を退いて
剣を置く決断をするとは驚きました。
録嗚未が気付いたように姫を助けた時に
背骨が歪んでしまったことも要因だとは思いますが
それより何より寧姫を支えるためというのが
一番の理由だと思います。
そもそもどうでもいい相手ならば
助けるためとはいえ城壁から
飛び降りたりしないですし
そもそも戦中から何かと気遣ってましたからね。
もちろん韓を滅亡させた六将として
責任感からその道を選んだのもあるでしょうけど
そう決断したのは寧姫が大きいかと。
何にしても騰の意志は固そうですので
これで六将の座がまた一つ空くのは間違いなそうです。
そうなると元々空いていた一席に加え
桓騎が戦死したことによる一席
そして騰が退いたことによってさらに一席。
丁度三席空いたこともあって
信や王賁、蒙恬の三人が揃って
六将になる道も現実味が増してきたかと。
秦国としてもそれを望んでいるようですし
次に何かしら大きな功を上げれば
六将に任じられることもあると思います。
信の場合、仇敵である李牧を討てれば
文句なしに六将に任命されると思いますが
あの李牧相手に勝利するのは
マジで難しいでしょうね。
今や中華における最強の将といっても
過言ではない怪物ですし
少なくとも信と王賁、蒙恬クラスが
揃って参戦して初めて勝ち目が生まれるかと。
それでも厳しいとは思いますが
それだけ困難だからこそ
その功が大きいのも間違いないので
信達が再び行われる趙攻略戦で
どんな戦いを見せてくれるのか楽しみです。
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