2025年9月17日発売の
週刊少年サンデー 2025年42号に掲載されている
葬送のフリーレン 第145話の
ネタバレ&感想になります。
第145話 未来視
内容ネタバレ
帝国と大陸魔法協会。
互いの利の為に結託した二人は
部屋に戻り早速情報交換に入る。
ゼーリエは自分の置かれている状況を話す前に
念のために訊ねる。
皇帝の権限で暗殺計画を止めることは?と。
その問いかけに対し皇帝はそれはパン屋に
麦を刈れと言っているようなものだと語る。
帝国の歴史がなぜ千年の続いたかわかるか?
余のような暗君が君臨しても
滅びない仕組みが出来上がっているからだ。
権力は分散され、誰が皇帝であろうと
問題なく機能するようになっている。
帝国は他の有象無象の国家とは違う。
王がすべての権力を握っているわけではないのだ。
余の権限は暗部までは届かんと。
それを聞いたゼーリエは
なら人質としての価値もないなと返すが
皇帝は恐ろしいことを言うなと言いつつ
その通りだと笑みを浮かべ語る。
だが出来得る限りの協力はしよう。
余はこう見えて義理堅いのだ。
デンケンが受けた恩も返したいと。
その言葉に対しゼーリエは
私は何もしていないと返し
話の続きをしようと語り始める。
私が持つ予知夢を見る魔法は
夢の中で稀に未来を体験できるようになる魔法だ。
その体験の時期や期間はランダムな上に
発動自体も極僅かな確率に委ねられる。
当然だが死後の未来も見えない。
恐らく術者の死ぬまでの人生というのが
この魔法の適用範囲なのだろう。
私はある時期から、建国祭の最終日
舞踏会の晩よりも先の未来を見れていない。
そこで殺されて終わりだと。
それを聞き皇帝は
随分と不便な魔法だなと言い
ゼーリエはさらに言葉を続ける。
未来を見る魔法は制限があったり
不正確な魔法が大半だ。
そもそも人類の中で完璧な
未来の予測を実現した者は
私の知る限りでは一人しかいない。
一般的に未来視と呼ばれているものは
それとはほど遠い。
複数の魔法を併用して、可能な限り
正確な未来を予想したものに過ぎないと。
其方も他の魔法を合わせて
未来を予想しているというのか?と
皇帝に問われたゼーリエはいいや、私にはもう
この予知夢の魔法しか残っていないと否定する。
そもそも私は、未来視という手段が
あまり好きじゃないんだ。
だがそれを目指す魔法使いは多くてな。
利便性の高いものから順に特権として渡した。
皮肉なものだな。
一番使い道の無かったこの予知夢が
私の”寿命”が定まったことにより
ランダム性という短所が無くなった。
今では十分実用に足る魔法だと。
皇帝はその者達との協力は?と訊ねるが
ゼーリエはもう全員死んでいると語る。
未来視を扱う魔法使いは死にやすい。
未来が見えるという驕りからか
それとも別の未来視に狩られたか。
だが今の状況を考えれば
後者の可能性が高いだろうな。
敵もなんらかの未来を
見通す魔法を使っている。
救いがあるとすれば
こちらの未来が不完全であるように
あちらの未来視も完全では
なさそうだということだな。
明日の舞踏会、丁度宵の鐘が鳴る頃だ。
それが私の最期。
死角から一閃。
敵の姿は一度も視界に捉えられなかった。
魔力探知に一切反応が無かったことから相手は戦士
この時代にあってはならない程の手練れだ。
どこにいても同じ結果になる。
会場はもちろん、帝都に来ないという選択をしてもだと。
話を聞いた皇帝はだから敵も
未来視が使えると考えているのかと口にするが
ゼーリエはそれだけが根拠じゃないと言葉を続ける。
逃げるような真似は嫌いだが
一度だけ試したことがある。
分身、幻影、結界
あらゆる手段を講じた死を避ける選択だ。
そのときは襲撃自体が起きなかった。
私は死を免れたが
これが一番凄惨な結果になったな。
大陸魔法協会に所属する
多くの魔法使いが殺された。
どの選択でも死傷者は出たが
桁が違う数の犠牲だ。
正直大陸魔法協会は大きくなり過ぎた。
地方や都市で無くてはならない
役割を担っている者達も大勢いる。
そのすべてを守ることは私にはできないと。
話を聞いた皇帝は人質かと零し
ゼーリエは余程私と舞踏会で踊りたいらしい。
大人しく命を差し出せということだろうと語る。
未来視がなければこんな手の込んだ脅しはできないと。
陛下、未来視を扱う者に心当たりは?
とゼーリエに訊ねられた皇帝は
可能性としてはフラーゼくらいだと口にしつつも
だが彼女の魔法ではないなと否定する。
彼女が未来を見通せるのであれば
帝国がここまで衰退することはなかっただろうと。
ゼーリエもだろうなと同意した上で語る。
それに未来視に関わる魔法はそう多くない。
その大半が南側諸国の戦乱で滅びた
一族に継承されていた魔法だ。
フラーゼの顔立ちは北側諸国のもの。
その末裔だとは思えん。
どちらにせよ、これはもう結末を考える段階だ。
互いの犠牲を最小限にしようと。
ゼーリエの話を聞いた皇帝は
一瞬考える素振りをしつつも
事情はわかったと納得したようで改めて問いかける。
それで、どのような情報が欲しい?と。
舞踏会の会場に配下の者達を引き連れた
皇帝が姿を現し、ゼーリエが笑みを浮かべる中
ファルシュが担当する地下通路に
ヴァルロスとクライスが姿を見せ・・・!?
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
皇帝とゼーリエの話し合いで
謎だった部分が多少明らかになりましたが
なんていうかゼーリエの死は
避けられないみたいですね・・・。
ゼーリエも出来ることならば
暗殺を防ぎたかったでしょうけど
相手側に未来視を使う者がいることで
それも難しいと。
とりあえずいるであろう未来視を使える人物ですが
恐らく影の戦士を率いるレーヴェでしょうね。
真偽は定かではないものの
確か南側諸国で大魔法使いを討ったという
情報があったはずですし。
ただその場合に気になるのが
何故舞踏会の会場で
ゼーリエを暗殺するのかについて。
ゼーリエを脅威に思って
暗殺しようとするのは理解できますが
帝国側が招待したゼーリエが
舞踏会の最中に暗殺されたとなっては
帝国の威信に関わるような気が・・・。
そのデメリットを考えても
ここでゼーリエを排除した方が
メリットは大きいと考えたのかもしれませんが
他にも可能性としては帝国の為という訳ではなく
別の思惑もあるということもあり得るのかなと。
その場合にはレーヴェの背後に
魔族がいる可能性もあるのかなと
思ったり思わなかったり・・・。
両者が争うことは避けられない以上
結果として人類側の戦力が低下することは
まず避けられないわけですし。
とまあ、色々な可能性があると思いますが
一先ずはファルシュの担当する場所に
ヴァルロス達が姿を見せた以上
そちらでも戦端が開かれることになるのかも。
正直ファルシュが二人を相手にして
勝てるビジョンは浮かびませんが
彼の魔法は対戦士に有効らしいですし
どんな戦いになるのか楽しみですね。
気になる続きについてですが
次号は休載で10/1発売の44号に掲載とのこと。
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