2026年1月22日発売の
週刊ヤングジャンプ 8号に掲載されている
キングダム 第863話の
ネタバレ&感想になります。
第863話 飛び続ける矢
内容ネタバレ
倒れた淡に代わり十弓の座を懸け
青華雲に挑む仁。
互いに放った一矢は戦場を切り裂き
乱戦の中を兵士達の間を縫う様に
相手へと向かい飛んでいく。
そして仁が乱戦の中に矢を見失った瞬間
互いの矢は相手へと届き
仁の矢は青華雲に躱され
青華雲の矢は仁の身体に突き刺さっていた。
血を噴き出し蹲る仁を見て
飛信隊の面々から声が上がる中
仁はその声に応えるように口を開く。
だ 大丈夫です。急所と骨はかわせた・・・
骨が無事なら弓は引ける・・・引けるけど・・・
やっぱりそれだけじゃ青華雲には勝てないと。
対して仁の矢を躱した青華雲は
涼し気な表情を変えることなく語る。
”風結い””先読み””霞”どれも申し分ない。
技に関しては弟のはるかに上をいくな蒼仁。
だがそれでもこの青華雲の相手にはならぬ。
・・・なるはずがない。何人たりとも。
蒼淡には矢をかすめられたが・・・それだけだ・・・と。
そして改めて戦場へ目を向け思う。
・・・やはり数年前と同じだ。
全く何も変わっておらぬ。
場所を変え 人を変え
ただ殺し合いが続いているだけだ。
その中に揺らめく悲喜の炎が
尊いとでも言うのか馬鹿な。
そんなものは人が人を戦争に誘うためのまやかしだ。
そうでないと言えるのか李牧。
”中”であがけと言うが、中からはやはり見えはしない。
山の中で必死に木を見て山の全形がわかろうか。
俺の弓が極まった時、矢を見る目も極まった。
そしてこの戦争という人の営みの――
結末がないことを悟った。
戦場に舞い戻り確信をより深めただけだ。堂々巡り。
やはり人が先に進む道などないぞ李牧。
それでもお前は――
そう思った瞬間、蒼淡同様に蒼仁もまた
気配がつかみづらくなったことに気づく。
先程から何なのだそれは・・・
術理が見えぬ・・・ということは
術ではないのか・・・?
不快也!と青華雲が矢を番えようとする一方で
仁は淡が言っていたことを考えていた。
意識が朦朧としながらも淡は言った。
覚えてる?父ちゃんの言った矢の極意。
的を喪った終着地の・・・その先の・・・
究極の矢・・・決して落ちない矢・・・
落ちずにずっと”飛び続ける矢”と。
別の戦場にて戦っていた礼は
不意に空を見上げて呟く。
・・・珍しいな、神韻が聴こえる・・・
・・・誰のために・・・と。
そしてそれは羌瘣も同じだった。
隣の戦場に龐煖に似た者が立っていると。
礼はじっと空に目を向け言葉を続ける。
道の極みの淵に立つ者か・・・
たまらんな、あの苦しみ。
私達もかつてあのへりをさまよったな白鳳。
あの苦しみは識の命を奪った苦しみだけじゃない。
正気を失い漠然としか覚えてないけど
きっとあれはこの世界への絶望だと。
そして仁は相手から目を離すことなく
矢を番えながら父の言葉を思い出していた。
父である蒼源は言った。
弓の極みに立つ者は”先を見る目”も極まる。
そして人の世に絶望し弓を置く。
戦場に出た弓の超越者は必ずそうなる。
五百年殺し合いを続けても何も変わらぬ
この世界にはその先へ進む道がないと悟り
虚しくなって弓を置くと。
そう語った蒼源は一拍置いた後、言葉を続ける。
・・・おかしくないか?
人の世が虚しくなるのは憤りがあるからだ。
憤りとは自分の摂理通りにならぬ
他の者への怒り・押しつけ、つまりは”傲慢”だと。
それは当時の仁には難しく
本当の意味で理解は出来なかったが
それでも自分なりの意見を口にする。
人のために胸を痛めるのは
悪いことではないかと。
そして蒼源は語る。
悟りに至る程、道を極め尽くした者が
心を折るなという話だ。
よもや己一人で世界を救おうと
救えるとでも思っているのか。
もし天の声が聞こえるとしたら
こう言われるだろう。何様のつもりだと。
それを聞いた仁は
・・・では自分勝手に生きよと返すが
蒼源はそうではないと否定する。
究極の地にまで立ったのなら絶望などせず
清濁を悲喜の炎を受け入れろと。
青華雲の放った矢は仁に当たることなく
ただ顔の横を通過していた。
それが見えたのか青華雲が
何!?”先読み”に失敗した!?と
内心驚きを見せる。
受け入れろと言った後、蒼源は
受け入れて前へ進むのみだと言い
仁は疑問を口にする。
しかし先程はその道がないと。
そんな仁の疑問に答えるように蒼源は語る。
ないと思えばない。あると決めればあるのだと。
仁は見えない道に”的”に向かって撃てと
父の意図を口にし蒼源はそれに同意するが
その上で更なる疑問を口にする。
見えない的がもし遠くにあるなら
矢は途中で落ちて届きませんねと。
しかし蒼源はその時は次の者が
その矢を手にしてまた撃てばいいと語る。
そうすれば飛び続ける。その連なりが人の歴史。
それこそが父が師から聞いた”究極の矢”だと。
矢を躱した仁が矢を放ったのを見た青華雲だが
その矢は先程とは違い見えず
己の身体を貫いていた。
それを見て声を上げる者達に
肩口だ、問題無いと口にしつつも
青華雲は思う。
しかし奴の姿を・・・
矢を捕えきれぬ・・・と。
”究極の矢”について語った蒼源は言った。
いつかもしお前達の前に
弓の頂点にある者が立ちはだかった時
今の父の話を思い出せ。
極みに立つ者は相手の”思いの持ちよう”
”魂の持ちよう”を捕らえてくる。
そこをはがす術となると。
父の言葉を思い出した仁は
本当にそうだと実感していた。
淡が最後の一矢を引いた時
一瞬俺も淡の姿を感じにくくなった。
達人は目だけで相手を捕らえない。
そう だから姿も見えない相手に
気配だけで”白影”を飛ばせる。
だけど青華雲の五感を狂わそうなどと考えるな。
考えるだけで元の摂理に捕らえられる。
ただ先を信じて
”思い”の”飛び続ける矢”を。
そう思いながら仁の矢が放たれ
青華雲は撃たれたことに気づきながらも
仁の矢が見えなかった。
そして同時に思う。
これは間違いなく”技”。
馬鹿な オレの知らぬ”技”が・・・
しかも まだそれほど弓を重ねていない弓使いが。
そう思ったその時、青華雲は
それが神韻であると気づくと同時に驚愕していた。
途切れて久しい神韻が・・・
あの術は・・・俺よりも旧い・・・!?
前の世からずっと飛び続けている矢!?
道を閉ざしたのは 俺だと!?
そうではない。始めから無かったではないか道など。
手を取り合え!?誰と・・・
仁の矢の正体とその意味することは
一体何なのかと疑問に抱く青華雲だが
次の瞬間、仁の矢は青華雲の喉を貫き!?
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
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感想
ついに十弓勝負の決着がつきましたが
見事に仁の勝利で終わったみたいですね。
時間にすれば一瞬だったと思いますが
それでも白熱したいい勝負だったのではないかと。
二人の勝負を見ていて思いましたが
信と龐煖の戦いと同じような感じだったのかも。
道を極めた者とそれと対極の力を
持つ者との戦いだったわけですし。
それと蒼源の話の中で人の歴史という
言葉が出てきましたが
それって以前韓の王都で信が言った
”思いの火”と”命の火”に通ずるものがあった気がします。
言葉こそ違いますが言っていることは
同じことを指していると思いますし。
というか改めて思いますが
蒼源ってとんでもない傑物だったんだろうなと。
それこそ伏兵にあって討たれなければ
青華雲ともいい勝負になったのでは気がします。
十弓の頂点に立った可能性すらあったかも。
何にしてもそんな父の言葉が
仁が勝った要因になったのは間違いないかと。
もちろんそれだけでなく
仁の技術や意志があってのことですが
それでも淡の奮闘と父の言葉がなければ
恐らく負けていたと思いますし。
ともあれここで仁が勝利したことで
大局も一気に動くと思いますし
次回どんな展開になるのか楽しみです。
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