2021年7月29日発売の
週刊ヤングジャンプ2021年35号で
連載中の真・群青戦記 22話の
ネタバレ&感想になります。
第22話 詐欺師と猛将
内容ネタバレ
織田に敗れ命を落とした
武田勝頼の訃報。
その報に真田家の面々は騒然とし
ミチロウ達もまた史実よりも
早い勝頼の死に困惑していた。
昌幸は伝令から急ぎ躑躅ヶ崎に
馳せ参じよとの指示と
隣領の大井より領内往来の
許しを請う書状が届くも
思うところがあるのか
神妙な面持ちでただ黙っていた。
騒然とする真田家から
本当に知らなかったのか!?と
詰め寄られたミチロウは
本来の史実について明かす。
正直に言うと俺達の来た
時代の記録より4年早いのだと。
ミチロウの言葉に騒然となる中
佐助はお主らの来た時代の記録では
この先どうなるのか問いかける。
詳しくは知らないミチロウの代わりに
児玉が諸説ありますがと
前置きした上で語る。
穴山梅由紀が徳川家康に通じ
小山田信茂も信長に着だり
勝頼・信勝親子は自害・・・。
真田家は武田家を救おうと
最後まで・・・と。
それを聞いた昌幸は
寂しそうな表情を浮かべ
月を見上げながら語る。
父である信玄公と
比べられる事の多い
生涯だったであろう・・・。
勇猛さでは決して
劣ってはいなかった。
武田勝頼・・・
戦国の雄がまた一人
散ったか・・・と。
そんな昌幸の言葉に
ミチロウ達は何も言えず
ただ見ている事しか出来ず・・・。
一方その頃信濃国岩尾城
ここに勝頼の死をいち早く
知った将がもう一人いた。
岩尾城城主大井行吉は酒を片手に
所詮は当主の器じゃなかったと
勝頼の死を嘲笑っていた。
それは家臣も同様のようで
そんな彼らの前に
”まれびと”と呼ばれる
囚人が二人座っていた。
一人は鳥居と呼ばれ
頭が切れるのか話し手になり
もう一人は小山と呼ばれ
大柄だが小心者の男だった。
鳥居は語る。
真田と思われる軍勢が
我々の砦に攻め入るのを見ました。
俺達は何とか逃げてきたが
城を取り戻すのを
手伝って頂きたいと。
行吉は鳥居から城への攻撃と
今回の件により真田家の
護りが薄くなったと聞かされ
高笑いしつつも
まだ二人を疑っていた。
誠にその”未来”と呼ばれる
先の世から来たという証は
あるのか?と。
鳥居は真田にある我々の砦を
見てもらえれば一目瞭然だと話しつつ
申し訳にくいのですがと
前置きした上で語る。
その先の世に伝わる記録には
残念ながら大井家の存在は
残っていない。
真田家が攻めてきて
皆殺しにされるからだと。
その言葉に大井家の者達は
でたらめを言うな!と憤るが
小山は以前鳥居が
言っていたことを思い出す。
不安をあおると人ってのは
判断力が下がる。
そこに漬け込むのが
詐欺師の常套手段であり
あとは「さらに」とか「しかも」で
畳みかけるのも有効だと。
その言葉通り鳥居は
”さらに”真田には俺達の城もある。
”しかも”仲間を助け出せば
必ず加勢してくれると語る。
小山は真田が大井を攻めたなんて
聞いた事ないと思いながらも
どれだけ肝が据わってるんだと
内心慄いていた。
そして鳥居の話を聞いた
行吉は笑みを浮かべ・・・。
あくる日、昌幸は息子達に
見送られながら
躑躅ヶ崎へと出発。
勝頼公が亡くなったことで
意気消沈している父を
皆が心配していた。
そうした中、佐助は
何か起きると考えているのか
里の者に仏具を強化するようにと
指示を出し・・・。
一方その頃大井軍は
躑躅ヶ崎へと向かうため
真田家の領内を進んでいた。
農民たちも前もって
その事は伝えられており
騒ぎになることはなかった。
農民の一人は躑躅ヶ崎に向かうのに
何故兵達が甲冑を着ているのか
首を傾げていたが次の瞬間
大井軍の兵士達は
領民へと襲い掛かり!?
初めて見る本物の戦場を目にした
鳥居は興奮しているのか
口元に笑みを浮かべていた。
小心者の小山は
目の前で行われる惨劇に
恐怖を覚えていたが
鳥居は語る。
いつの時代ものし上がる為には
犠牲はつきものだ。
何も殺すことはなく
小山の手にあるオールのような
板切れへと目を向け
そいつで蹴散らせばいい。
大丈夫フィジカルじゃ
お前が一番だと。
大井に真田を攻めさせて
拘置所を落とす。
俺達の目的は囚人の解放であり
仲間を救い出して
この時代でのし上がるのだと。
その言葉を聞き前を向いた
小山にそんな彼らを敵だと
判断した真田の兵が襲い掛かるが
たった一振りで一蹴。
その凄まじさに大井兵も
恐怖するほどで
そんな小山の力に
鳥居は笑みを浮かべていた。
敵襲を告げる声が郷に響き渡り
留守を任された信之達は
迎撃のため動き出す。
佐助が大井軍のを見てその威勢が
やけにいい事を訝しむ中
清海姫と鎌之介が
敵の軍勢の前に姿を見せ!?
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
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感想
前回勝頼公の訃報が届いたことで
史実から剥離しつつあるのは
わかっていましたが
本当に未来人は厄介だなと。
ただでさえ未来の情報という
とんでもない優位性があるのに
それをねじ曲げて伝えることで
これ程までに翻弄するとは・・・。
それもこれも詐欺師である
鳥居の才能なのかもしれませんが
単純に強いとかより
余程タチが悪いなと。
というより前回勝頼公の訃報が
届いた時にも思ったんですが
もしかして織田のほうにも
囚人がいる可能性も
ありそうですよね。
そうだとしたら史実よりも
早い段階で勝頼公を討ち取ることも
可能だと思いますし。
この時代ただでさえ
強大な織田軍に未来の知識が
備わるとか悪夢でしかないなと。
前作でも織田信長を利用することで
混乱を引き起こしていましたし
最大勢力が敵と言うのは
本当に厄介ですね・・・。
前作とは違い今回のメインは
真田家となりそうなだけに
状況は遥かに厳しいものになるかと。
ただその分武将自身の活躍は
もっと取り上げられそうなので
その点はちょっと楽しみですが。
そんな気になる次回ですが
次号は休載とのことですので
続きは8/19発売の38号とのこと。