2023年4月20日発売の
週刊ヤングジャンプ 21号に掲載されている
キングダム 第755話の
ネタバレ&感想になります。
第755話 運命の日
内容ネタバレ
趙国脱出へあと少しの国境付近にて
趙軍と戦う秦軍を発見した飛信隊は
彼らと共闘する形で
趙軍の包囲網から脱出することに成功する。
共闘した軍を率いていたのは
王翦配下の将・倉央であり
顔を合わせる際に飛信隊の無事を喜ぶが
信は倉央に殴り掛かっていた。
その拳は傍らにいた糸凌に
受け止められるも信は告げる。
王翦軍(お前ら)は見殺しにしたな
桓騎軍(俺達)をと。
倉央は弁明の余地もないと
信の言葉を肯定した上で語る。
我らが動いてもその背を
”狼猛”の軍が狙っており
さらには”青歌”の本軍も
出れる準備をしていたはずだ。
どの道桓騎を助けることは出来なかった。
趙北部攻略を仕掛けた時点で
李牧の抗えぬ策略にはまっていたのだと。
信もその事は理解していたが
それでも何かと怒りのぶつける先を求めていた。
倉央も信の気持ちを
多少なりとも理解しているものの
それを主である王翦に
ぶつけさせるわけにもいかず
諭すように信に告げる。
残念だがその悔しさは
次に李牧を討ち倒して晴らすしかないと。
倉央軍と合流した飛信隊は閼与へ戻った。
軍議では赤麗を越えて以降
何が起こったのかを河了貂が説明し
信はほとんど口を開かなかった。
そして飛信隊が閼与に入城してから四日後——
ようやく楽華が閼与に入城した。
そしてそれからさらに数日して
どこからともなく桓騎兵の生き残りが
パラパラと国境を越えて
閼与に戻ってくるのが続いた。
飛信隊と楽華そして桓騎軍残党は
半月ほど閼与城内に留まった。
ケガの療養をしつつ趙軍の襲来に備えるために。
しかし趙軍が国境を越えてくる気配はなく
飛信隊達、先の出兵者達は
うちに帰り休むことを許された。
つまり飛信隊・楽華、桓騎軍残党は
それぞれの家の帰路についたのである。
だが敗戦の極みのような経験をした
彼らの足取りは当然決して軽いものではなく・・・。
桓騎軍残党を率いて秦に戻る道中
摩論は蒙恬と行動を共にする信と合流し
これからについて色々話す事に。
信からこれからどうするのかと問われた
摩論はオギコ経由で伝えられた
伝言について明かす。
もし俺が死んだら
残った奴らをお前がまとめ上げろ。
バラバラになったらあいつらはまた
野盗に戻って日陰で生きていくことになる。
みんなロクな死に方出来ねェクソヤロォだが
ここからクソみてェな生き方はさせるな。
いいな摩論。
だからお前は生き延びろ。
後は任せたぞ。
それが摩論に伝えられた
桓騎からの伝言だった。
摩論は妙にその言葉に感動したとして
桓騎の頼みを受け入れることに決めたようで
とりあえずは傭兵団やってみようと思うと語る。
野盗に戻らずにこの鬱憤を
晴らすにはやはり戦場。
軍と呼べる程の数はもういないので
お金でどこへでも赴く
便利屋傭兵団というわけだと。
飛信隊が困ったときには
助けに行ってあげますよと話す摩論に
信はぜってェぼったくるだろと拒否するが
貂はその決断を悪くないと判断していた。
腕っぷしの強い桓騎兵の傭兵団だったら
激戦地だと特に重宝されるかもしれないと。
いつの間にか話を聞いていた
范善も摩論の決断を指示する。
七代紅春を作るには金がかかり
依頼を受けて人の金で作るのが一番だと。
というわけでと信に
まず飛信隊に作ってやろうと
金がどれくらいあるかと言い出し
それを断る信と言い合いになっていた。
そうした中、蒙恬の存在に気づいた范善は
元はといえば君の祖父と桓騎が出会ったから
桓騎一家は野盗団から軍側に移り
運命が変わったのだと声をかける。
信も桓騎が蒙驁の副将をやってた事を思い出し
改めて蒙恬にその事を尋ねるが
蒙恬自身は詳しくは知らなかった。
蒙恬曰く連戦連敗だったじーちゃんは
罰で野盗狩りの仕事に飛ばされて
そこで桓騎一家を制圧して
配下にしたって聞いていたと。
その時の事情を詳しく知る摩論は
それはちょっと違いますねと笑いながら
当時の事を語り始める。
白老は私達に敗れて自身は捕まり
殺される寸前だったのですよと。
捕らえられた蒙驁は
その身の処遇を決める為
桓騎の前に引っ立てられていた。
桓騎を目の当たりにした蒙驁は
自身が捕らえられていることすら
全く意に返していないのか
じっと彼の姿を見て語り掛ける。
ギラついているが澄んでいて
穏やかそうだが悲しみと怒りに震えている
そんな珍しい目をしていると。
そして戦の頭脳は
そこらの軍師の遥か上をゆくと
桓騎を称賛した上で提案する。
何という日か
今日は”運命の日”じゃぞ桓騎。
頭のいいお前は分かっていると思うが
このまま野盗団をやっていても先がない。
お前の力をお前を思いをぶつける世界は
もっともっと広いところにあり
そしてそのためには”力”が必要だと。
今日で野盗をやめて儂の元へ来い桓騎。
いきなり副将にしてやろうと。
いきなりの蒙驁の提案に対し
黒桜たち桓騎配下の者達が憤る中
蒙驁は言葉を続ける。
この機を逃すと次はない。
儂は人を見る目があるが
お前にもあるのであろう。
飛び込んで来いと。
そして今にも蒙驁の首が
落とされようとした瞬間
桓騎は蒙驁の申し出を受け入れることを決める。
その決断が信じられず騒然となる中
蒙驁は桓騎にならば儂を”白老”と呼び
敬うようにと申し付けるとでは行くかのォと
自身を捕らえる縄をあっさり引き千切り!?
摩論の話を聞かされた信達は
あまりの内容に衝撃を受け信じられずにいたが
合流した砂鬼一家から本当であるとの声が上がる。
摩論は後で聞いたらその前からお頭は
戦場に出ようと考えていたらしいですが
それにしても急で大荒れだったと
懐かしそうに語った後、砂鬼一家に
これからどうするのか尋ねていた。
私達と傭兵団やりますか?
という摩論の誘いを断った衣央は語る。
桓騎の旅は終わった。
砂鬼一家の旅も同じく
我々は”聖地”へ還ると。
その決断に信は何を言うこともなく
黙っていたがそんな彼に摩論は声をかける。
我々の行き先が見つかりました。
あとはあなたですと。
信は俺は最初から決まっていると返すが
摩論がそういうことではなくて
我々は少し気持ちが前向きになった
ということだと説明する。
そして改めて信に告げる。
下 向いちゃってますよ
気づいてないんですか?
なぜかあなたが誰よりも桓騎の死を
一番悔しがっているんですよと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
無事趙の包囲網を抜けることに成功し
飛信隊も楽華も一安心ですが
信の胸中は複雑みたいですね・・・。
まあ、信にとって桓騎の存在は
それだけ大きかったということなんでしょうけど
何より目指すべき六将の地位にあった将軍が
討たれたという事実を
未だ消化しきれていないのかも。
信は桓騎のことをそのやり様から
基本的に嫌ってはいますが
その実力については認めていましたからね。
そんな桓騎が六将の座についた際にも
悔しくは思っても相応しくないとは
一回も口にはしてませんし
ある意味当然くらいに思っていたのかも。
そんな男が討たれたわけですから
悔しく思わない訳もないですし
なにより李牧はこれまで
信に縁が深い将軍を討ち取ってますからね。
王騎将軍もそうですし麃公将軍にしても
信にとって大きな存在だったわけですから。
とまあそんな思いも交じって桓騎の死にも
色々思うところがあるんじゃないかと。
信はまだ自分の気持ちを
イマイチ消化しきれていないようですが
摩論の言うように誰よりも
桓騎の死を悔しがっているのは信なのかも。
まあ、そんな事を言われても
信が素直に認めるとは思えませんが
摩論の目にはそう映っている
ということなんでしょうね。
だからどうしたというわけではありませんが
結局のところこの悔しさは
倉央が言っていたように
李牧に叩きつける他ないかと。
それまでにちゃんと折り合いをつけられれば
信にとっても更なる成長をもたらすでしょうし
上手く消化してほしいものです。
何にしても予告を見る限り
次回は咸陽での話になりそうですので
政と会えるかどうかはわかりませんが
一先ず心と体を休めて
次の戦いに備えるという流れになるかと。