2023年5月11日発売の
週刊ヤングジャンプ 24号に掲載されている
キングダム 第757話の
ネタバレ＆感想になります。
第７５７話 三晋の都
内容ネタバレ
積み上げられた竹簡の数々に目を通した政は
ここまで法による世の治め方を
詳細に記した書があったとはと驚いていた。
かなり感銘を受けたらしく
もしこの著者が存命で
語り合うことが出来たならば
大いなる学びとなっていただろうと。
しかし昌平君によるとその書を書いたのは
今生きている人物のものらしく
その人物こそ韓の公族の一人韓非子だった。
もしこの人物を秦に招かれるならば
それにふさわしい礼を尽くした
使節団を送るのが宜しいかと。
そう献策する昌平君の言葉に政は
一瞬考える素振りを見せ了承し
準備にかかるようにと申し付けるのだった。
～韓国内の関門 広形～
閉じた門に向かって
録鳴未が声を張り上げる。
秦将軍の録鳴未だ。
後ろに控えるは秦六大将軍が一人騰
加えて李信将軍。
この使節団が来るのは
そちらの王も了承済みだ。
開門して通せと。
一瞬場が凍ったようになるも
問題なく通る秦国使節団。
すぐに返答がなかったせいか
録鳴未がキレる一幕があったものの
ようやく韓の深部へと
足を踏み入れようとしていた。
道中には使節団を見ようと
見物人が多く訪れており
信は奇妙な感覚を覚えていた。
それよりも六将である騰がいるにもかかわらず
六将が無防備すぎやしないかと疑問に思っていたが
騰は私や使節団に手を出すことは
賢い韓は絶対にしてこないと語る。
使節団で来た六将を殺せば
その”不義”に秦は堂々と国を挙げて
韓を滅ぼす口実となる。
また列国も自業自得と
韓を助けぬであろうと。
それでもまだ信は納得できずにいたが
騰は中華七国の中で
軍力は韓が一番小さいが
それを補う”知恵”が韓にはあると語る。
故に未だに戦国七雄の一端に立ち
ある意味厄介な国であると。
そして一行はついに
韓国王都・新鄭へと到着するが
その大きさに圧倒されていた。
咸陽以上じゃ・・・と
信と録鳴未が圧倒される中
騰はさすがは”三晋”の王都だと口にする。
三晋——
春秋時代中華の真ん中に
”晋”という超大国があり
晋が中華の中心として華々しく栄えた。
その晋が内戦の末
魏・趙・韓に分裂したため
その三国を三晋ともいった。
つまりは韓の王都新鄭も
中華の中心を飾る大都市である。
興味深さげに周りを見ながら
進む一行の前に
兵士を率いて一人の女性が立ち塞がる。
その女性は開口一番告げる。
お帰り下さいと。
戸惑う一行に対し
女性は言葉を続ける。
韓非先生は秦へは参りません。
お帰り下さいと。
録鳴未は何言ってんだ？と
公式な使節団と立場を鮮明にするが
女性は退く素振りなく
先へ進みたければ私を斬ってから
行きなさいと言いのける。
信はその女性の目を見て
本気である事を理解し騰も対応に戸惑う中
録鳴未は我慢の限界なのか
ブチキレる寸前だった。
そして一瞬即発の事態へとなりかけたその時
韓の将軍洛亜完が割って入る。
ヨコヨコという奇妙な恰好をした
副官と共に姿を見せた洛亜完は
無礼を謝罪したのち
これより本殿まで案内すると言い
騰も謝罪を受け入れ了承する。
どうやら先程の女性は
寧公主様と洛亜完に様付けで呼ばれる程
位の高い女性らしく
韓非子に師事していることから
今回の事態を引き起こしたとのことだった。
六将の一人である騰と
韓の第一将である洛亜完は
互いに気が合うところがあるのか
笑みを浮かべ話し始める。
その様子を見ていた信は
洛亜完が相当やることに気づいていた。
そうした中、信に韓の兵士の一人が
たどたどしく話しかける。
どうやらその兵士は信の事を知っているらしく
戸惑いながらも信も応えるが
その覇気のなさと言葉のたどだとしさに
なんだこいつと内心思っていた。
男は君のことがずっと気になっていたと言い
たどたどしくも問いかける。
君は戦地にて略奪や凌辱をしない
珍しい人物だ。
しかしあの桓騎と何度か戦場を共にし
君はきっと人の闇の部分にも
触れたやも知れぬと。
いきなりそんな事を言われた信は
なんの話をしてんだと返すが
男は笑みを浮かべ問いかける。
そこで君に聞きたい。
人は生まれながらにして善か悪かと。
戸惑う信だが騰は
その男の話し方から
使節団として命を受ける際に
政から言われたことを思い出す。
政は語る。
韓非子という人物は
戦の駆け引きの餌にだけ
使われるような器ではない。
李斯に匹敵する法の大家であり
統一後未曽有の法治国家を目指す
我々には何としても朝廷に欲しい人物だ。
韓の王族ではあるが必ずお連れしろと。
そしてその人物について
昌平君は李斯から聞いたという
大きな特徴について話す。
それは吃音があるということだった。
その事から騰は信に話しかける男が
今回の目的である韓非子であると気づく。
考えを聞かせてほしいという
男（韓非子）の言葉に
副官であるヨコヨコは
突然笑いながら言葉を発する。
心して答えた方がいい。
此度のお前達の任務の成否に
関わるかも知れぬぞと。
男（韓非子）は信に問いかける。
君は一体人の”本質”は何だと思う？と。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ！
感想
韓非子という名は
中華史にあまり詳しくない私も
聞いたことがありますが
なかなかに癖がある人物のようですね。
吃音があるというのは
過分にして知りませんでしたが
中華史に残る程の人物なのは間違いなく
李斯も以前にその名を挙げている程。
自身に話しかけてきた男が
今回の目的である韓非子だとは
まるで気づいていない信ですが
ヨコヨコの言うように
任務の成否に大きく関わることになるかと。
恐らく韓非子程の大人物ですから
信の取り繕ったような答えは求めておらず
素直に問いかけているんでしょうけど
正直難問すぎて答えが難しいですよね・・・。
まあ、信のことですから
なんだかんだで上手く行くとは思いますが
それでも実際に同じ質問されたら
どう答えたらいいものなのかなと。
ただでも信は政と志を同じくしているので
素直に思うところを答えれば
おのずと正解になるのかもしれませんが。
なんにしても飛び入りで参加して
こんなにも責任重大な事態になるとか
信らしいなと思うばかりです。
一体どんな答えを返すのか
信が思う本質とは何なのか
その答えを知る時が楽しみですね。
そんな気になる続きについてですが
次号は残念ながら休載となり
次回は5/25発売の26号にて掲載とのこと。