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【漫画版】アルスラーン戦記 最新 124話 ネタバレ&感想 明らかになる真実

2023年12月8日発売の

別冊少年マガジン 2024年1月号に連載されている

アルスラーン戦記 124話

ネタバレ&感想になります。

 

第124章 パルス王家の真実

内容ネタバレ

 

時間は少し遡り、王都の地下では

潜入を試みるアンドラゴラス軍と

それを防ごうとする

ヒルメス軍の戦いが行われていた。

 

ヒルメス軍が地下水路に

油を流して火をつけた上

迷路のように逃げ道がわからぬことで

潜入は上手く行かず阻まれていた。

 

一方部隊を率いるキシュワードは

同じく部隊を率いるサームと相対し

互いに一歩も退かず戦っていた。

 

キシュワードはサームに

剣を引きあらためて陛下に

忠誠を誓え!と告げる。

 

おぬしを万騎長に叙任なさったのは

アンドラゴラス王であると。

 

そんな恩情ともいえる

キシュワードの言葉に対し

サームは語る。

 

俺はひとたび仕える主君を変えた。

ひとたび変えたのは運命に強いられたため・・・

そう弁解することもできよう。

 

だが ふたたび主君を変えるのは

単なる変節にすぎぬと。

 

それは申し出を拒否することを示しており

キシュワードはクバードの言葉が

正しかったことを理解する。

 

クバードは言っていた。

サーム本人が死にたがっているのではないかと。

考え直せと翻意を促すキシュワードだが

サームの心は決まっていた。

 

生き残ったところでどうせ

骨肉の争いを見せつけられることになるのだ。

 

俺はガルシャースフや

シャプールがうらやましい。

 

彼らはパルスの武人として

死に場所を得たと。

 

そう語ったサームの一撃が

キシュワードの剣を断ち

二人の戦いが本格的に始まろうとした瞬間

そこまでだと声をかけたのは

アンドラゴラスだった。

 

万騎長同士の決闘

見物人なしではもったいなさすぎようと。

 

アンドラゴラスがこの場に現れた事に

驚きを隠せない二人だが

アンドラゴラスはサームに告げる。

そこを通せと。

 

サームは陛下と言えでも

通すにはいかないと拒否するが

アンドラゴラスは笑っていた。

忠実なことよなと。

 

その上でサームに話しかける。

だが予がヒルメスと戦うのではなく

話し合いたいと言ったらどうする?と。

 

考えてもいなかった言葉に

戸惑いを隠せないサームに

アンドラゴラスは言葉を続ける。

 

今のおぬしの主君は一対一で

相手と話し合うこともできぬ臆病者か?と。

 

そう一方的に告げたアンドラゴラスが

キシュワードに陣で待てと指示するのを見て

サームは困惑していた。

 

・・・何を・・・

陛下はヒルメス殿下と

何を話すおつもりなのだと。

「ヒルメスよ わが弟よ」

突然姿を見せたアンドラゴラスから

そう声をかけられたヒルメスは

その言葉に唖然としていた。

 

俺は貴様の甥・・・と

反射的に叫ぶヒルメスに対し

アンドラゴラスは再度弟と呼び語り掛ける。

 

殺し合うのはいつでもできる。

だが その前に話し合ってみてもよかろうと。

 

そしてヒルメスが剣の柄に手を置きながらも

動きを止めたのを見て語り始める。

 

そもそもの淵源は

わが父ゴタルゼス陛下の御代に

さかのぼるのだと。

 

ゴタルゼス陛下は大王と呼ばれるに

ふさわしいお方であり名君だったが

とにかく迷信深いという欠点があった。

 

齢を重ねいつのまにか衰えた名君は

信頼すべき武漢や官吏よりも

得体の知れぬ予言者や呪術師の意見に

耳を貸すようになった。

 

ゴタルゼス王が若かりしころ

呪術師に予言をうけていた。

 

”パルスの王家は”

”ゴタルゼス二世の子をもって絶える”

 

大王の心は乱れ齢を重ねるごとに

不安はその心を蝕み

ますます理性を失っていった。

 

わが兄オスロエスはそれでも大王に従い

むしろ機嫌取りのような事をしていたが

そんなある日、呪術師が言った。

”オスロエスには子をつくる能力がない”と。

 

たしかに当時兄オスロエスには子がなく

大王はその言を信じた。

そこに更なる予言がもたらされた。

 

”長男オスロエスの妻にも子が生まれれば”

”アンドラゴラス以後も”

”パルスの王統は続く——かもしれない

 

パルスの王統を血によって守らねばならぬ。

が・・・オスロエスには子ができない。

 

オスロエスの妻に子を生ませたい

ゴタルゼス大王はわが兄オスロエスの妻を

自分に差し出させた。

 

そうして生まれたのが

ヒルメス お主だと。

あまりの内容に言葉もなく

驚愕を露わにするヒルメスに

アンドラゴラスはなおも言葉を続ける。

 

予と兄は相談し

ひとつの結論に達した。

 

兄は言った。

弟よ・・・大王と呼ばれた

われらが父の名声がことごとく無に帰するのを

手をこまねいて見てはおられぬ。

 

その名声を守って

さしあげようではないかと。

 

この意味がわかるかヒルメス。

わからねばはっきり言ってやる。

 

兄と予は父たるゴタルゼス大王を

密かに弑したてまつったのだ。

 

父殺しではある。

だが言っておくぞ。

 

熱心だったのは予より

兄オスロエスの方だった。

 

それも当然のこと。

兄は自分の期先を父王に奪われたのだから。

 

アンドラゴラスの話を聞き

顔を歪めながらもヒルメスは

内心嘘だと何度も叫んでいた。

 

そして吐き気を覚えながらも

ヒルメスが父が・・・と口にしたところで

アンドラゴラスは一瞬口角をあげ問いかける。

 

おぬしが父と呼んだのは誰のことだ。

ゴタルゼス大王か

それともオスロエス五世か。

 

これより将来おぬしは誰を父と呼んで

自分の正体をたしかめるつもりだ?と。

一方その頃城外の本陣では

キシュワードが未だ戻らぬ

陛下の帰りを待っていた。

 

そうした中、天幕の外からバサバサと

羽ばたきのようなものが聞こえ

配下の者が確認しようとした瞬間

アズライールが姿を見せる。

 

その後に続くように

アルスラーン達も姿を見せたことで

キシュワードは慌てた様子で膝をつく。

 

アルスラーンは近くまできたのでなと言い

ギスカール率いるルシタニア軍を

アトロパテネで破ったことを伝える。

 

大司教ボダンを倒しギスカールを追放

侵略者を一掃してきたと。

 

仇敵を倒したという明るい話題に加え

アルスラーンの身に怪我が無い事を知り

キシュワードは喜ぶが

国王陛下に会いに来たと言われ

表情を曇らせ説明する。

 

国王陛下は今ヒルメス王子と語り合うため

単身 入城しておられますと。

 

一人と聞き驚くアルスラーンだが

戻られるまで長居も出来ないとして

母上にお会いしたいと願う。

 

王妃が殿下に向ける感情を知る者達が

どうしていいものやらと困惑する中

王妃タハミーネが姿を見せる。

 

止めることはないでしょうキシュワード卿。

王太子が会いたいと申しているのです。

妾も会って話し合いたいことがあると。

 

キシュワードが気を利かせたことで

天幕にて二人きりとなったところで

タハミーネはアルスラーンに声をかける。

 

りりしくおなりだことアルスラーン。

みちがえるようですと。

 

アルスラーンは母上も

お元気そうでなによりですと

笑みを向けるが同時に思う。

 

”なぜそのような冷たい目で見るのですか”

 

”なぜ抱擁も何もしてくださらないのですか”

 

”なぜ誉めてはくれないのですか”

 

アルスラーンはあらためて

パルス国内からルシタニア軍を

一掃してきたことを報告し

私と会って話し合いたいとは

どのようなことでしょうかと尋ねる。

 

タハミーネは冷たい目を向けたまま

アルスラーンに告げる。

”そなたは妾の子ではありません”と。

 

その言葉を聞いたアルスラーンは

哀し気に目を瞑り思う。

”ああ やっぱり”と。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックスでどうぞ!

感想

 

ヒルメスとアルスラーン

二人にとって衝撃的な真実が

明らかになった回でしたね・・・。

 

とりあえずアルスラーンについては

これまでの流れからある程度察してましたので

それほど驚くことはなかったです。

 

それこそアルスラーンが思ったように

ああ やっぱりかという感じ。

 

ただ実際にそれも母親から

それを告げられたアルスラーンの心情を思うと

どれだけショックだったか・・・。

 

さらにあの冷たい目で

全く愛情が無い目で言われて

何も思わないわけがないですしね。

 

どういう事情があったのかは

次回かそれ以降にでもわかると思いますが

その点だけ見てもろくでもない

母親だったのは間違いないかと。

 

まあ、それは父親もそうなんですが

その父親は父親でヒルメスに

えらいことを明らかにしてましたね。

 

正直ヒルメスという男について

あまりいい感情を持ってませんでしたが

彼のアイデンティティを考えると

まさに足元から崩れ落ちるだろうなと。

 

そんな衝撃的な事実を

このタイミングで明らかにした

アンドラゴラスは間違いなく

作為的だったと思います。

 

今の状況を見るに

王都を実質的に支配している

ヒルメスさえどうにかできれば

それだけで勝敗は決するわけですし。

 

それに困惑して震えるヒルメスに対し

何やら一瞬笑みを浮かべたように見えましたし

おそらく間違いないかと。

 

とまあ、主人公であるアルスラーンと

これまで描かれ方からして

もう一人の主人公とでも呼ぶべきヒルメスにとって

かなり重要な回になったと思います。

 

今回のことがこれから先の展開に

大きく関わってくるのは間違いなく

特にヒルメスの受けたショックは

今までの比ではないと思いますので

これからどう動くのか気になるところですね。

 

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