2024年4月25日発売の
アフタヌーン 6月号にて連載されている
ヴィンランド・サガ 210話の
ネタバレ&感想になります。
第210話 千年航路⑲
内容ネタバレ
トルフィン達を追って森に入った者達だが
ヒルドの矢に射られ苦悶の声をあげていた。
しかし矢の形状も理解できない上に
ヒルドの姿すら見た者もいなかったが
理解していることがあった。
殺す気ならもうとっくに
自分達はやられているだろうということを。
そんな彼らを生み出したヒルドは
一人耳をじっと澄まし
動ける者がいなくなったこと理解する。
しかしヒルドの矢も残り4本しか残っておらず
きわどかったな・・・と思っていた矢先
本隊と思しき者達が近づいてきている事に気づく。
それを見て時間は充分稼げただろうと判断し
トルフィンのほうは上手くやっているだろうかと
再び身を隠しトルフィンの後を追うのだった。
一方その頃、トルフィンは
追っ手から必死に逃げていたものの
いつものように動けず苦しんでいた。
なんでだ・・・呼吸がうまくできねェ!
たいして走ってねェのに息が上がる。
胸の矢傷のせいなのか?
そう考えながらも
行く手を防ぐ追っ手を制圧するが
明らかに状態は悪くなりつつあり
いつ気を失ってもおかしくない程だった。
そんな状態で逃げ切れるはずもなく
追っ手の放った矢を受け
倒れ込んでしまうトルフィン。
追っ手の者達は仕留めた!と喜び
状態を確認するため近づこうとするが
矢をつがえたヒルドが姿を見せ・・・!?
矢を受け倒れ込んだトルフィンは
何故か麦畑の中にいた。
辺りは火に包まれようとしており
呆然とするトルフィンに
声をかけてきたのは
ここにはいないはずのトルケルだった。
トルケルは告げる。
だから言ったじゃんかよ。オレはさァ
「ヴィンランドでも戦争は起きる」ってよ。
人間が3人もいりゃ
どこだろうと戦争は起きると。
そして現れたイーヴァルもまた告げる。
お前のせいだ。
お前のくだらん実験のこれが結果だと。
トルフィンはまだ戦争は避けられる
オレ達がここを撤退すれば・・・と返すが
現れたエイナルは告げる。
オレはいやだ!!オレはこの地を離れない。
アルネイズ村は苦労して
作り上げたオレ達の村だ!
ここを去ってどこへ行くってんだよ!?
答えろよトルフィン
ここじゃなきゃどこなんだ!?
もう終わったんだ!
オレ達の実験は終わったんだよ!
意義のある実験だった!
はっきりわかったよ。
ヴィンランドで無理なら
もうどこへ行ったって平和の国なんか!
エイナルの言葉に打ちのめされた
トルフィンが目を覚ましたのは
ヒルドの背の上だった。
トルフィンが目覚めたことに気づいた
ヒルドはそのまま意識を保っていろと告げ
現状について説明する。
時間は稼いだ。
ギョロとエイナルはこれで逃げ切れるだろうと。
追っ手は一人も殺さなかったと
笑みを浮かべるヒルドにトルフィンは
頭を下げて助けられた礼を述べるも
ヒルドはしゃべるな傷に触ると言い
小さい声で呟く。
・・・救われているのは
私のほうだよと。
追っ手と思しき者達の声に気づいた
トルフィンはこのままでは追いつかれてしまうと
自分を置いていくように話すも
ヒルドは生まれてくる赤ん坊の名前でも
考えてろと取り合うことなく諭すように告げる。
お前は死ぬな。お前みたいな
お人好しのお花畑野郎は貴重だ。
お前みたいな大バカ野郎がもっと増えれば
マジに戦争を減らすことができるかもしれない。
生きて大バカ野郎の仲間を増やせ。
くじけるなよトルフィン。
お前はなにも間違ってない。
なにもあきらめなくていいんだと。
その言葉に顔を上げることが出来ない
トルフィンだがヒルドは行く手に
追っ手らしき人影に気づく。
しかしもう矢はなく
まだ追っ手がいたのか・・・と舌打ちするが
姿を見せたのはトルフィンとも
交流していたプルムクだった・・・。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
アルネイズ村での戦いではなく
トルフィン視点に戻ったわけですが
やっぱりあの胸に受けた矢傷は
かなり深かったようですね。
射られた直後に射手を制圧していたので
大丈夫なのかと思っていましたが
今の状態を見るにかなりマズイかと。
今のところヒルドのおかげもあって
なんとか生き長らえているものの
早いところ治療をしないと
命を落としかねないでしょうね。
そんな折についに交流があった
プルムクが姿を見せたわけですが
正直どっちなのか・・・。
敵なのか味方なのかで
これからどうなるのかわかる気がします。
敵だとしたら今のトルフィンと
矢を失ったヒルドが相手にするのは
厳しいと言わざるを得ないかと。
まあ、プルムク自身の強さがわからないので
何とも言えない部分もありますが
それにしたって交流があった人物と戦うのは
精神的にもキツイでしょうね。
対して味方だとしたら
その存在は何よりも大きいかと。
あの集会にプルムクもいたならば
トルフィンが本気で撤退しようとしていることも
分かっていると思いますし
トルフィン達もウーヌゥ人の中にも
ニスカと同様に味方がいると知れば
かなり心強いでしょうね。
それにこの戦いの落としどころを探るにあたり
ウーヌゥ人側にも戦いを望まない
勢力があるとするならば
多少なりとも光明になると思います。
そしてその勢力を率いるのが
プルムク達ならなおさらでしょうね。
という感じで敵なのか味方なのかが
かなり重要になってくると思います。
願うならば味方であって欲しいですが
プルムク達の集落も黒死病によって
かなり犠牲者を出しているので
どっちに転んでもおかしくないかと。