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葬送のフリーレン 最新 第90話 ネタバレ&感想 マハトの記憶4 グリュックとの出会いと交渉

2022年4月20日発売の

週刊少年サンデー 2022年21号に

掲載されている

葬送のフリーレン 第90話

ネタバレ&感想になります。

 

第90話 グリュック

内容ネタバレ

 

~マハトの回想~

それはほとんど

ただの気まぐれに過ぎなかった。

 

オレはこの日

城塞都市ヴァイゼに向かう

貴族の馬車を襲撃した。

 

その貴族の配下の者は

人殺しの訓練を積んでいたが

マハトの敵ではなかった。

 

魔族はたとえ人に似た姿を

していたとしても能力は違い

人との戦いになれている連中は

その誤差を認識する前に

あっさり死んでしまうからだ。

 

その馬車に乗っていたのが

領主であるグリュックであり

とても変わった男だった。

配下の者達を殺され

次は自分だと分かっていながらも

恐怖することもなく

最後の一服を求める。

 

血生臭い臭いはしないのに

人殺しの目をしている男

グリュックは自分を

悪い貴族だと語る。

 

自らの手は汚さずとも

多くの政敵を葬ってきた。

 

だがそいつらは全員

私以上に救いようのない悪党だった。

 

報いなのかもしれんな。

罪悪感に苛まれない日はなかったと。

 

そんな変わった男に

マハトは一つ質問があると

”悪意”や”罪悪感”について尋ね

グリュックは吸い終わるまでならと

その質問に対して答える。

 

きっと魔族は”悪”という

概念自体がわからないんだろうな。

そのほうが幸せだと。

 

そして同時に”正義感”という

感情もないことを知り

それも幸せだなと。

 

グリュックは自らを

お飾りの領主であると語る。

 

城塞都市ヴァイゼは

帝都での政争に敗れた貴族が

最後に行きつく場所であり

人の悪意に満ち腐り切っている。

 

多くの貴族が都市の運営に

係わっているが

ここでも懲りずに

権力闘争を続けている。

 

実権を握っているのは

私とは別の一族で

都市の運営を蔑ろにし

私利私欲に走り圧政を敷いている。

 

毎年多くの民が飢餓で死に

汚職も蔓延し最早法も意味を成さず

私も領主として

その現状を憂いていたと。

 

だが人というのは不思議で

実際に尻に火が付くまで動こうとせず

憂いてはいたが

ほとんど行動には移さなかった。

だが息子は違ったようで

正義感の強い奴だった。

 

だからヴァイゼの有力貴族に直訴したが

その結果は息子の死をもたらした。

 

息子はバルコニーから

飛び降りたとされた。

 

年の離れた妹の誕生日プレゼントまで

用意していたのに。

もう7年も前の話になる。

 

正直何故こんな残酷なことが

平然とできるのか

当時の私は疑問に思ったものだが

実際にやってみてわかった。

 

配下に一言

”殺せ”と命じるだけでいい。

 

まったく笑わせる。

こんなことは馬鹿でもできると。

 

マハトがお前は息子とやらの

復讐をしているのか?と尋ねると

グリュックは無いとは言いきれないと

それを認めながらも語る。

 

だがそれ以上に私は

息子の意志を果たそうと

しているのだと。

 

法の通じない世界で

獣のように殺し合って手を汚して

息子が目指した人があるべき世界を

目指している。

 

少なくとも私はそうだと思い

そうであって欲しいと願っていると。

最後の一服も吸い終わり

何故俺にこんな話をしたのかと

問いかけるマハトに

グリュックは交渉を持ち掛ける。

 

私には利用価値がある。

私程悪意に触れた男はそうはおらず

私ならお前の知らない感情を

教えられると。

 

だがこれは命乞いではなく

当然条件がある。

 

殺したければ殺せ。

報いを受ける覚悟など

7年前に終わらせていると。

 

マハトは実に面白いと

その条件について聞いたところ

グリュックが求めたのは

マハトに仕事をしてもらうこと。

 

実権を握っている一族を

片付けるのを手伝って欲しい。

 

彼らは他の貴族とは違い

慎重で狡猾で

”人殺し”の訓練を受けた

多くの優秀な護衛に守られていると。

 

条件を受け入れたマハトは

グリュックに指示されるままに動いた。

 

当然やられた方もグリュックが

それに関わっていることに気づき

どういうつもりだと

直に問い質す者が現れる。

 

どういうつもりだグリュック?

この半年で私の身内が

5人も死んでいると。

 

それに対しグリュックは

顔色一つ変えず答える。

 

賊に襲われたそうじゃないか。

何故か昔から城塞都市ヴァイゼでは

こういったことが珍しくない。

 

きっと誰かの恨みでも買ったのだろう。

調べさせようと。

 

とぼけるつもりか?と

なおも問い詰めようとする男に

グリュックは一服しながら告げる。

 

私の息子が死んだとき

卿はなんと言ったか覚えているかね?

 

”ただの被害妄想では?”

今の卿が正にそれだと言い

まるで取り合うことはなかった。

 

そして悪徳貴族らを一掃した結果

ヴァイゼには笑顔が溢れ

大分豊かになりつつあった。

 

グリュックはこれでヴァイゼは

より良くなっていくと語り

マハトにそろそろ表舞台での

仕事もして貰うと告げる。

 

マハトはそうかと返すが

グリュックから

私はここの領主だと言われ

仰せのままにと

頭を下げるのだった。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックスでどうぞ!

感想

 

ようやくヴァイゼの領主である

グリュックとの話が出てきましたが

核心はもうちょっと先になりそうですね。

 

今回始めてグリュックの姿が

明らかになりましたが

見た目はともかくとして

内面は普通じゃないみたいですね。

 

あの状況でマハトに

交渉を持ち掛けるのもそうですが

実際問題として自分の命が

いつ終わってもよいと

本気で思っているのは間違いないかと。

 

感情ひとつ顔に出すこともないですし

今のグリュックは息子の理想を

叶えることのみしか

考えていないというか

興味がない状態なんでしょうね。

 

グリュックが悪徳貴族を一掃するため

力を必要としていたのは間違いないので

マハトの存在は渡りに船だったのかも。

 

もちろんそのまま命を落としても

報いを受けただけだとして

抵抗することなく受け入れたでしょうし

グリュックにとっては

どっちに転んでも良かったんだろうなと。

 

マハトにしてもグリュックに従うことで

知らない感情を知るチャンスですしね。

 

ただ気になるのはグリュックが

マハトに支配の石環を着けさせたこと。

 

命令の内容は

ヴァイゼの民に”仕える”事

ヴァイゼの民に”悪意”を

いだいてはいけない事。

 

支配の石環の命令は

マハトにも有効だったのは

これまでの流れで明らかですが

何故このような命令にしたのかなと。

 

マハトを表舞台に乗せるために

支配の石環が必要だったのは

わからなくもないんですが・・・。

 

まあこれについては

次回にでも明らかになるのかも。

 

この辺りが明らかにならない限り

勝算は生まれない気もしますし

何よりグリュックが

どんな考えでそうしたのか

気になるところです。

 

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