2022年4月21日発売の
週刊ヤングジャンプ 2022年21号に
掲載されているキングダム 717話の
ネタバレ&感想になります。
第717話 優勢な場所
内容ネタバレ
飛信隊は今から
”右翼の壁の役目を捨てて”
移動する!!
信の突然の指示に
困惑する飛信隊の面々。
貂は右翼がなくなったら
本軍桓騎軍は右脇が
丸裸になると反論するが
信は知ったことかと返す。
右翼の飛信隊に援軍を
送らなかった桓騎を
守る必要はないと。
まるで子供のケンカみたいな
言い草だったが
信は真意について語る。
桓騎は多分ここに
援軍を送っても意味がねェと
思っている。
李牧に”はめられた”
この形のままじゃ
何をやっても生き残れねェと。
貂もそれについては同意するが
信はなおも語る。
だけど”火の起こし所”を見つけた
ほんの小っせェ火かもしれないがと。
本能型である信の言葉の意味は
貂には理解できないものだったが
それでも俺の目を信じろと言われ
貂は隊長である信の決断に従い
ここから動くことに同意するのだった。
貂を説得した信は
早速各所に指示を飛ばすと共に
自らが先頭に立ち”どこか”へ
向かい移動を開始する。
飛信隊の気配が変わったことに
気づいた李牧は
何か動いてくることを察知するが
何をしても無駄だと考えていた。
飛信隊が乱戦を解き動いたことは
桓騎本陣にもすぐに伝わっていた。
摩論がその意図が分からず
右翼を放棄するつもりか!?と叫ぶ中
飛信隊が向かったのは
誰もが思いもしなかった
真逆の秦左翼・楽華の所だった。
誰がどう見ても無茶苦茶な行動であり
蒙恬もその動きに驚愕していたが
飛信隊が参戦したことで
左翼は一気に優勢に変わり!?
正に常識破りな大移動である。
右翼だった飛信隊は
その”持ち場”を勝手に放棄し
中央前衛の壁軍の後ろを素通り
対極にあった左翼楽華軍のところまで
走ったのである。
蒙恬と合流した信は
挨拶もそこそこに
この行動が貂ではなく
自分の独断である事を明かす。
”火”をここに起こす
そこから”炎”と成せるかは
俺達次第であると。
蒙恬の配下の者には
理解出来ない言葉だったが
蒙恬自身は違った。
本当にこれしかなかったと思うと
信の考えに同意し
方法はともかくこの左翼の戦力は
一気に倍化したと語る。
この光のない全面劣勢の中
秦軍に”優勢な場所”が生まれた。
それはきっと李牧の描いた
局面にはないもののはずだと。
遅れてきた貂もそれに同意する。
結果として飛信隊の
右翼が消えたせいで
桓騎軍本軍は右脇腹が無防備になった。
有り得ない発想だが
しかしだからこそ
李牧の考えの”外をいく”と。
李牧は信のとった行動を見て
まるで麃公と戦っているかのような
感覚を覚えていた。
その事に警戒を強めながらも
しかしそれならば
こちらは遠慮なく本軍の脇をえぐり
桓騎を討ちますよと
がら空きになった桓騎本陣へと
軍を向かわせるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
どう見ても詰んだ盤面でしたが
信の行動により
面白くなりそうな感じですね。
本軍を守る壁の役目をやめて
対極の部隊に合流するとか
冷静に考えてみれば
暴挙以外の何物でもないなと。
ただ、だからこそ信の判断は
李牧の考えの外にあるわけで
詰んだ状況をどうにかするには
こういった事を続けるしか
ないんでしょうね。
前の戦いで李牧が王翦を相手に
負けた時にもその敗因の一つは
信や蒙恬、王賁らの覚醒でしたからね。
李牧にとって予想以上の成長を見せる
彼らの存在は不確定要素だと思いますし。
ともあれ信の行動により
読者としては面白くなってきましたが
その代償として桓騎本軍が
危機的状況にあるのも間違いないかと。
李牧もそれをすぐさま理解して
軍を向かわせましたし
桓騎がどうやってこれを凌ぐのか
気になる所ですね。
そして飛信隊と楽華の共闘が
どういう流れを生みだすのか
反撃の狼煙に成り得るのかも含めて
今後の展開が楽しみです。
それにしても信の動きを見て
李牧が麃公と戦っているかのようだと
言っていましたが
何とも評価されたものです。
麃公と言えば作中において
本能型の極みと言ってよい
人物でしたからね。
ただそんな麃公も李牧には結局
勝てなかったわけですから
李牧に勝つには麃公をも超える
本能型の才に目覚める必要があるのかも。
なんにしても李牧との戦いで
信がどれほど成長できるのか楽しみです。
逆境こそ成長を促すと思いますし
これだけの窮地はそうはありませんしね。