2022年5月11日発売の
週刊少年サンデー 2022年24号に
掲載されている
葬送のフリーレン 第92話の
ネタバレ&感想になります。
第92話 ヴァイゼの終焉
内容ネタバレ
~マハトの回想~
両親を魔族に殺され
力をもとめるデンケンと
グリュックの命令により
師弟関係を結ぶマハト。
デンケンは魔族を憎み
マハトを信用しなかったが
その力は認めているのか
思いのほか素直に教えを受けていた。
そんなデンケンの様子を
娘であるレクテューレと共に
見に来たグリュックは語る。
熱心だな実にいいことだ。
人には生きる目標がいる。
それがたとえ復讐心であったとしても
悲しい顔して祈り続けているよりは
ずっと健全であると。
そして娘に世話を焼かれ
笑みを浮かべるデンケンを見て
グリュックもまさかあの子の笑顔を
また見られる日が来るとはと
笑みを浮かべていた。
その上でマハトに指示する。
君はあの子の師であり
打ち倒すべき敵だ。
そうあり続けてくれと。
それからも二人の師弟関係は続き
デンケンはレクテューレに
見守られながら成長していった。
そして軍属の魔法使いとして
功績をあげるようになった頃
マハトはグリュックから
娘のレクテューレとデンケンの
結婚が決まったと聞かされることに。
グリュックはデンケンの
軍属の魔法使いとしての
功績がなければこうはならなかったと
君のおかげだとマハトを称賛するが
そんな君に悪い知らせだと
今起きている事を説明する。
北部高原の最北端で
魔王軍の残党による襲撃があり
たった一人の魔族に
堅牢な城塞都市が落とされたと。
心当たりはないか?と
聞かれたマハトは
あるとお思いですか?と返し
グリュックもないだろうなと
その言を信じていた。
だが民衆はそうは思わんと言い
マハトもでしょうねと同意した上で
そんな芸当が出来るのは
自分の様な大魔族だけだと口にする。
グリュックは民衆は貴族連中の味方で
私は彼らの要求を呑まざるを
得なかったと語り
連中はこんな物を用意してきたと
あるものを取り出す。
マハトはそれが
”支配の石環”と呼ばれる
賢者エーヴィヒが作り上げた
魔道具であると気づくと共に
実在した事に驚いていた。
グリュックは市井では
マハトの力を利用すれば
巨万の富が得られるという
噂まで流れていると語る。
まったく政以外の貴族連中の
手腕と根回しは見事なものだと
呆れたように言いながら
彼らは大衆まで味方につけたと。
そしてこれが連中が
君に要求した命令の内容だと
マハトに一枚の紙を渡す。
その内容は
ヴァイゼの民に”仕える”ことによって
マハトを制御下に置き、
”悪意”を抱いてはならないという
安全装置で管理するというものだった。
グリュックはどう思う?と
マハトに尋ねながら笑っていた。
最高に笑えるだろう?
奴らは魔族の事を
微塵もわかっていないと。
そして改めてマハトに問いかける。
これを着ければヴァイゼの民に
”悪意”を抱いた瞬間
君は死ぬことになると。
マハトは改めてグリュックに
地獄の底まで付き合って
くれるのですよねと確認し
これもまた一興と
支配の石環を受け入れるのだった。
支配の石環を受け入れる
儀式を終えたマハトは
それからもグリュックに従っていた。
そうして何年も経ち
グリュックも老いた頃
デンケンと結婚した
娘レクテューレが命を落とす。
昔から体の弱い子で
覚悟はしていたがその死は
親であるグリュックにも
夫であるデンケンにも
大きな喪失を与えていた。
それから何年にもわたり
デンケンは帰ってこず
グリュックもまた
毎日のように墓前に通っていた。
マハトに手を引かれ
立ち上がるのが当たり前になった
そんなある日の帰り道。
グリュックは街を歩きながら
マハトに語り掛ける。
君は何も変わっていないな
昔から何も変わっていない。
きっと私と共に過ごした時間も
君にとっては一瞬の出来事に
過ぎなかったのだろうなと。
その言葉にマハトは
たとえ一瞬であっても
貴方と過ごした時間は
私にとって掛けがえのないものだと
考えておりますと返す。
グリュックは気持ちが悪いなと
口元に笑みを浮かべつつも同意する。
君はとてもいい悪友だったと。
その上でマハトは
”万物を黄金に変える魔法”を
発動させながら告げる。
—だから、その全てを
ぶち壊そうと考えました。
それで何かが”悪意”という概念が
”罪悪感”がわかるような気がすると。
グリュックはその言葉に対し
ただ、そうかと返し
これが本当に最後の一服だと
マハトに火を頼む。
グリュックは語る。
いつかこんなときが来ると
思っていたと。
そして体が黄金に変わり始める中
意外そうな顔をしている
マハトに語り掛ける。
マハト、君は私の大切な悪友で
救いようがない悪党だ。
いつか必ず報いを受ける。
今の私のようになと。
グリュックが楽しかったよと
笑みを浮かべるとマハトもまた
私もですグリュック様と
最後の言葉を交わした瞬間
城塞都市ヴァイゼの全ては
黄金郷へと姿を変えるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ヴァイゼの民には可哀そうですが
グリュックとマハトは
中々に面白い関係性でしたね。
グリュックはマハトについて
悪友だと評してましたが
まさにその通りだなと。
ヴァイゼが黄金郷に変わった
その原因がマハトにあったのは
間違いないことで
一番悪いのはマハトなのも間違いない。
ただ正直言って貴族連中に踊らされて
マハトの力を使って富を得ようとした
民衆には同情できないなと。
何もしなくてもその内
マハトはそうしたでしょうけど
だからといってヴァイゼの民衆が
愚かなのは明白だと思いますし。
まあ、それも人間らしいといえば
その通りとしか言えませんが。
ともあれマハトがこれまで
生きてきた中で一番の理解者は
グリュックでしょうね。
そんな彼とヴァイゼを黄金に変え
マハトが何を思ったのか
気になる所です。
結局”悪意”や”罪悪感”といった
概念を理解出来たのか
そうじゃないのか
どっちなんだろうなと。
まあ、支配の石環が発動して
マハトが命を喪っていない以上
”悪意”についてはおそらく
わからなかったんだろうなとは
思いますが・・・。