2023年1月4日発売の
週刊ヤングジャンプ 5・6合併号に掲載されている
キングダム 第783話の
ネタバレ&感想になります。
第783話 子供じみた手
内容ネタバレ
司馬尚の狙いが何なのか気づいた倉央は
王翦の元へ行かせるわけにはいかないと
軍を分け後を追いかけようとするも
亜光軍に絡んでいたカン・サロ軍が襲来。
突然右方からの襲撃受け
慌てふためく倉央軍だが
さらに今まで戦っていたジ・アガ軍が
再び勢いを増したことで
収拾がつかなくなっていた。
カン・サロ軍の後ろには
歩兵の大隊が一万以上来ており
倉央はあまりの事態に立ち尽くし
何も有効な手を打てず・・・。
そんな倉央に辛辣な言葉をかけながら
姿を見せたのは先程の攻撃で
深い傷を負った田里弥だった。
倉央はその様子を見て体の心配をするが
田里弥は今は俺の事などどうでもいいとして
今すぐ王翦様の元へ駆けつけねば・・・
秦軍ははめられたんだと語る。
倉央は分かってると言い
敵は亜光と俺の軍を封じて
司馬尚本軍を無傷で・・・と返すが
田里弥は違うと告げる。
亜光とお前の軍だけではなく
右翼の飛信隊も封じられているのだと。
李牧が最初に現れこちらの右に逃げたことで
飛信隊李信は軍を分けて追った。
それを補完すべく後方予備の若は
玉鳳一万を連れてその右翼にと。
その情報については掴んでいなかったのか
驚愕する倉央に対し田里弥はさらに言葉を続ける。
今回の戦場 山々で遮られた左翼と違い
右翼は実は中央と流動的に連携もはかれる
地形の配置となっていた。
故に若の玉鳳も右後方で遊軍に・・・
だが・・・開戦早々に李牧が
そちら側に出現し掻き乱し
その機能を奪い取った。
全てはこの形に・・・
誰も邪魔出来ぬようにして・・・
王翦様と司馬尚をぶつけるために・・・!と。
亜光軍と倉央軍の間を抜け
無傷で現れた司馬尚軍に対し
王翦軍もすぐさま迎え撃つ構えを見せる。
そして王翦と司馬尚が
一瞬別の方へと目を向ける中
王翦軍の矢が放たれる。
しかし司馬尚軍は
意に介せずそのまま直進。
間もなく王翦本軍とぶつかるかと思われた瞬間
司馬尚軍の左に騎馬大隊が姿を見せる。
その軍を率いるのは王賁不在の中
後を任された関常であり
司馬尚軍に対し横撃を仕掛けようとしていた。
しかしこの状況においても
司馬尚にはいささかの動揺もなく
ただ「江昧」と配下の者の名を呼び
そちらへの対処を任せ進軍。
関常率いる玉鳳の横撃は成功し
司馬尚軍の左が大破し
さらに中まで達するかと思われたが
その様子を見ていた倉央の兵は絶句し
報告のため声をあげる。
司馬尚軍・・・左側が大破・・・していない。
あれだけの横撃を受けて
被害がさほど出ていない・・・!?
さらに本流はそのまま直進し
ついに王翦様本軍とぶつかります!と。
真正面からぶつかって来た
司馬尚軍を相手に王翦軍は
真っ向から迎え撃とうと槍を構えるが
そこへ大将である司馬尚自ら
前線へと姿を現し・・・!?
一方その頃李牧を討つべく
土塁の砦へと攻めかかっていた飛信隊は
壁上での戦いを制し
中へと突入しようとしていた。
そしていざ城門が開いた瞬間
信自ら騎馬隊を率いて中へと侵入し
貂は李牧を逃がさないようにと
四方の各隊に伝令を送る。
砦内の兵は少なく
あとは李牧を見つけるだけとなり
隊員は手分けして捜索を開始。
各隊からも続々と報告が届く中
じっと砦を窺っていた貂は
あることに気づき呆然としていた。
そのショックは大きく
受け身すら出来ずに落馬するが
貂は天を仰ぎ嘆く。
バカな・・・バカ・・・大バカ・・・
まさかこんな・・・子供じみた手に・・・と。
そして李牧を捜し
砦内を見て回っていた信の元に
早く来て下さい!との声が届く。
李牧を発見したのだと判断した信は
声がした場所へと急行するが
そこで思わぬ光景を目にする。
勇んで向かった先にあったのは
城外へと続くと見られる地下道の入口であり
信はあまりの事に呆然としてしまい・・・!?
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
土塁の砦を攻略しても
李牧には届かないとは予想してましたが
まさか地下道から脱出していたとは・・・。
咸陽にも緊急時の脱出路があったので
そういうこともあり得るのはわかるんですが
これは飛信隊にとって
かなりショックだろうなと。
まあ、でも冷静に思い返せば
李牧の行動を見て
何かおかしいなと感じたのも事実。
まず亜光の前に少数の隊を率いて
大将である李牧が姿を見せた事。
この行動が何かしら意図があってのもので
亜光もそれを理解していながらも
その首をとるべきだと判断したこと
それ自体はまあ、わからなくもないです。
そして飛信隊がこちらへ逃げて来た
李牧の首を討つべく
隊を二つに分けで追いかけた事
これも理解できる。
ただ問題なのは追いかけて行った先に
土塁の砦があったこと。
そこに李牧が逃げ込んだ事で
信が砦を落とそうと動くのは
わからなくもないです。
が、軍師である貂が
砦に逃げこんだ李牧の真意に
全く気づかなかったのは問題かと。
貂にしても信にしても
李牧という大将首に加え
急造とはいえ土塁の砦を見たことで
それ以上考えられなかったんでしょうけどね。
軍師としてはこういう自分達にとって
都合の良い事が起きた時こそ
疑わなきゃいけないわけですから
そこで考えを止めてしまったのは
かなりマズイと思います。
こういうのはあくまでも主観ではなく
客観的に見ているからこそ
わかることであって仕方ないのかもしれませんが
貂が今以上に飛信隊の役に立ちたいのなら
改善しなきゃいけないでしょうね。
この作品に出てくる知を武器にする者達は
基本的に貂以上のレベルが多いので
それに対抗するためにも
今以上のレベルアップが必要なのは間違いないかと。
まあ、出てくる敵がほとんど
歴史に名を残している相手なので
なかなかに難しいかもしれませんが・・・。
とまあ、見事に李牧の策にはまって
絶賛大ピンチを迎えている秦軍ですが
王翦軍と司馬尚軍の戦いが
一体どうなるのか楽しみですね。
新しい三大天の一人として
未だ実力の一端しか見せていない司馬尚の力が
一体どれ程のものなのか。
そしてそんな相手に対し
大将である王翦がどう対応するのかが
これからの焦点になってくるかと。
ただまあ、李牧がこの流れを作ったとして
司馬尚ならば王翦を討てると考えた結果
こうなったわけですから
策が嵌った時点で敗けるのは
避けられないでしょうね・・・。
ただそれでもあの王翦が
すんなり負けるとは思えませんし
その辺りどうなるか期待したいところです。