2024年1月25日発売の
アフタヌーン 3月号にて連載されている
ヴィンランド・サガ 208話の
ネタバレ&感想になります。
第208話 千年航路⑰
内容ネタバレ
アルネイズ村では煙が上がっていたことから
火事が起きたのだと騒然となっていた。
イーヴァルはそれがただの火事なのか
それともウーヌゥの攻撃かわからないことから
武器を手にストルクらと確認に向かうことに。
しかしストルクは思う。
リーダーとしてイ―ヴァルが
火事場に駆けつけないわけにはいかない。
いかないんだけど・・・なにか・・・
なんだろうなにか・・・
いやな予感がする・・・と。
~コーデリアの心の内で~
幼い姿をしたコーデリアは
母親に泣きついていた。
なんで泣いているのか聞かれた
コーデリアは母に抱き着きながら話す。
だって・・・いじめっこがいるんだもの。
とってもひどいの。
家に火をつけたり
矢を射かけてきたりするの。
やめてって言いたいんだけど
私こわくて声がでないの。
お母様とお別れしてから
ずっといじめられていたの・・・。
だから私・・・海の彼方まで
逃げてきたのに・・・それなのに・・・と。
母はそんなコーデリアを撫でながら
ごめんね・・・と謝る。
あなたのそばにいてあげたかったと。
コーデリアは泣きながら語る。
弱虫の私が・・・弱虫のまま
暮らせる地なんてどこにもないの。
ごめんなさいお母様・・・もう無理です。
もう私がんばれない。
あの時・・・お母様やばあや達と一緒に
海の泡になってしまえばよかった。
どうして私生き残ってしまったんだろうと。
そんなコーデリアに母は
優しく語りかける。
あなたは弱虫じゃないわ。
ほんとうはとっても強い子。
お父様なんか目じゃないくらい
強い子なのよと。
でも私・・・なんにもできないと
言うコーデリアの手に触れ母は言葉を続ける。
いいえあなたは強いわ。
お母様は良く知っています。
あなたはとっても優しい子に育ちました。
ほんとうの強さは優しい心から生まれるのよ。
ほんとうに心から誰かのために
何かしてあげたいと願う時
怖さなんてどこかへ吹き飛んでしまうのよ。
お母様はそれをよく知っていますと。
ハッとして顔をあげるコーデリアに
母はもう泣くのはやめてお立ちなさいと
コーデリアの手をとり立ち上がる。
あなたはもうすぐ生まれ変わるの。
あなたの中のほんとうの強さが目覚める時よ。
耳をすませてごらん。
新しいあなたの誕生を祝う声が聴こえるわと。
ホギャァァァァ ホギャァァァァと
産まれたばかりの赤ん坊の声が響きわたる。
扉の前に蹲っていたコーデリアは
たった今トルフィンとグズリの赤ちゃんが
産まれたと呟き立ち上がる。
背を貫いていた矢は
力を籠めると同時に落ちていき
振り返った彼女の雰囲気は
先程とは違っていた。
怯えた素振りすら見せず
立ち上がった彼女を襲撃者達は
呆気にとられた様子で見ており
コーデリアは扉を後ろに告げる。
この扉は通さない。
立ち去りなさいと。
あまりの変貌ぶりに
誰もが動けずにいたが
ガーハホチは手に持った槍を
コーデリアに突き刺す。
しかしその槍を受けても
コーデリアは痛がる素振りすら見せず
動じることなく見下ろしていた。
槍を突き刺したガーハホチは
まるで動じないコーデリアの姿に驚いたのか
ここはもういいと皆に告げる。
ここはもういい。
どうせその家に大きい刃はねェしなと。
急に身を翻し家から離れるガーハホチに
他の者達は戸惑いながらもついていくが
何故やっちまわないのかわからなかった。
しかしガーハホチだけは
それが無理であることを理解していた。
オレ達全員でかかったってあれは死なない。
そして血すらついていない槍先に目を向け
その恐ろしさを語る。
おっかねェ・・・槍先が
まったく刺さらなかった。
大木でもつついてるみてェな
手ごたえだったよ。
その上で皆に警告する。
長生きしたけりゃあいつとだけは戦うな。
たぶんあいつがノウド人最強の戦士だと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
あのままコーデリアがやられるとは
思っていませんでしたが
見事に生まれ変わったみたいですね。
元々その身体は父であるトルケルと
見間違うほどの巨躯でしたし
違うのはその心だけ。
女性として生きてきて
そういった闘争に喜びを感じることもなく
ただ自分らしく生きたいだけ。
そんな彼女が見せた強さは
男性的というよりは女性的で
子を守る母親の強さだったと思います。
だからこそ父であるトルケル以上に
今のコーデリアは強いんじゃないかなと。
母は強しとはよく聞きますが
まさにその通りだと思います。
武器を持ったガーハホチが
全員でかかっても勝てないと
認めるほどですからね・・・。
ともあれそんな彼女の活躍もあって
無事トルフィンとグズリの子が
産まれることができたのは何よりでした。
ただでさえうウーヌゥ人と決裂して
争わざるを得ない状況の中
子まで失ってしまったらトルフィンも
退くに引けなくなってしまいますからね。
ただ、彼らの目的がノウド人が持つ
大きな刃物であることは間違いないので
それをここに持ち込んだイーヴァルが
それを知った時どう思うのか気になる所です。
結果として一家が犠牲になるという
痛ましい被害も出ているわけですし
トルフィンがイーヴァルをどうするのか
そしてイーヴァルはどう動くのか
これからどういう展開を見せてくれるのか楽しみです。