ヴィンランド・サガ 145話のネタバレ&感想になります。
第145話 バルト海戦役㉑
内容ネタバレ
ヨムスボルグ城砦内処刑場。
捕えられた敵兵達が次々と首を刎ねられていた。
彼らは武器を手に戦って死んだんじゃなければ
戦乙女達は魂を戦士の館(ヴァルハラ)に持っていってくれないとして
騒ぎ立てる中、捕えられた一人の男は他の連中とは違う考えをしていた。
戦士の館へ行った男達は神々の戦士として
最終戦争でオーディン神と一緒に戦い
毎晩宴会で飲み放題と言われている事に対し
それって今までとあんまし変わっていなくね?と思い
こういつまでも変わらない世界に飽きてきていた。
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一方、トルケル軍陣地にてレイフの治療を行ったトルフィンは
エイナルから大将であるトルケルに伝えることがあると聞き
案内することに。
バルドルが戦を嫌い平和的に団長を譲りたいと思っている事を伝えるエイナルだが
トルケルは全く取り合う事はなく反対に同席したアスゲートから
どうやって戦闘中の砦から脱出したのかと問われていた。
エイナルはバルドルの教えてくれた抜け道を喋るわけにはいかず
誤魔化すもののアスゲートの眼はそれを信じるわけもなく・・・。
そんなことがあった中、シグルドはヨムスボルグを遠目で見ながら
どうやってグズリーズを助け出したものかと考えていた。
それに加えトルフィンがトルケルの親戚だったことに
手を出しにくくなったと頭を抱えていたところ
アスゲートから呼ばれ特別任務を申し渡されることになるが・・・。
一方、トルケルのもとを辞したトルフィンたちはヒルドを加え
エイナルに案内される形で抜け道へと向かっていた。
どうやらヨムスボルグにはトルフィンとヒルドの二人が向かうようで
エイナルにレイフの看病を任せ水中にある抜け道へと進んでいくが
その様子をシグルド達が盗み見ていた。
どうやらシグルドはアスゲートから
トルフィンを尾行して抜け道の有無について
確認するようにと指示されていたらしく
手柄にするため、そして自分の嫁を救け出すためその後を追うのだった。
処刑場にて一人の男は呟いていた。
俺の心残りは戦士の館に行けない事じゃなく
戦って何かを変えたって経験が一つもなかったことだと。
戦いの為に戦って生きるために生きてる。
同じことの繰り返しに飽き、そういうのじゃなくて
もっとすばらしいもののために命を使いたかったと思いながら
その命を落とすのだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回はストーリーの進行としては
トルフィンが抜け道からヨムスボルグへという感じでしたが
私的にあの処刑された男が一番記憶に残りました。
トルフィンと全く同じとは言いませんが
戦い続けるこの日常に対し
不満というか疑問を持ったのはかなり大きいのではないかと。
もちろん一般兵レベルですので
すぐにその考えが受け入れられるわけではありませんが
そうした将ではく兵士からそういう考えが生まれてきたのは
後々大きく影響すると思います。
それにしても生死を懸けた戦いに飽きたとは
正直どれだけ戦をし続けているんですかね・・・。
日本でも戦国時代と言われ長く戦乱の世が続きましたが
結局のところ、戦国の世が終わったのはこうした暮らしに飽きたというのが
実際の声だったのかもしれませんね。
別にそうした言わば生存競争自体が悪いとは言いませんが
何事も度が過ぎると害にしかならないということなのかも。
ともあれそうした声がこれから増えていくならば
トルフィンが目指す道も共感されることが多くなるでしょうし
ゆっくりでもいいので戦いとは別の生き方をして欲しいものです。
それにしても予告で次号トルフィンは自ら地獄へと向かうとありましたが
あの処刑場での凄惨な光景のことを指しているのか
それとももっと目を背けたくなる光景が待っているのかどっちなんでしょうね・・・。
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