ヤングアニマルで大好評連載中の
3月のライオンの主人公である
桐山零と義姉・香子の関係について
色々考察したいと思います。
あくまで私自身の主観ですので
あしからず。
Contents
零と香子の関係について
簡単に言ってしまえば
零と香子の関係は義姉弟ですが
そこには色々と複雑な事情が
あるのでまずそれを。
子供時代両親と妹を失い
一人になった零を引き取ったのが
養父である幸田柾近、
香子の父親になります。
一般的な家庭だったら
特に問題はなかったからかもしれませんが
養父である幸田柾近はプロ棋士で
いわば幸田家は将棋一家であり
柾近は何事も将棋を中心とした
考え方をしていることからも
将棋が全てと言ってもおかしくない家庭。
香子もその弟・歩も父親に倣い
将棋の道を歩んでいたが
そこへ零がやって来て
その彼が姉弟よりもさらに才があり
零に抜かれた二人は将棋の道を坐することに。
結果として零によって
父親の愛情を取られたと判断した姉弟は
その原因である零に憎悪し・・・
という感じですかね。
上辺だけで文字にしてみると
結構わかりやすい感じですが
実際にはもっと複雑で
零を憎むというだけでなく
それ以外の感情も向けるという
単に憎んでいるとはいえない
複雑な関係となっています。
複雑な感情
ただ単に父親の愛情を奪われたことで
憎んでいるだけならわかりやすいんですが
香子の場合、憎悪とそれ以外に
恋愛?親愛?みたいな
言ってみれば憎悪と反対の感情を
持っている気がします。
2巻後半の松永七段と安井六段に関する
悪意MAXの毒をはらんだ言葉を
投げかけたかと思いきや
4巻で零の家に泊まった時に
怖いと本心を吐露出来る
ただ一人の相手だったりと
なかなかに複雑な感情を抱いています。
なんかの本か何かで
好きの反対は無関心だとありましたが
まさにそれに近く、憎悪しながらも
好意みたいなものも持っているのが
二人の関係なのかなと。
過去の経緯
上記のように香子が零に対して
複雑な感情を抱いていることは一目瞭然ですが
零のほうも色々と複雑な思いを
抱いているみたいですね。
香子と距離を離したいような
素振りを見せながらも
後藤に食って掛かって殴られたり。
毒をはらんだ言葉でさえも
聴いていたい自分がいることに
嫌な気持ちを抱いたりと
零自身もそれを上手く消化できない
みたいな感じです。
そんな感情を抱く全ての要因の一つとして
考えられるのが次の一コマ。
おそらく零が家を出る前の
過去の幸田家で起きたことだと思いますが
一度かどうかはわかりませんが
そういう関係になった可能性も
あるのかなと。
まあ、別に血が繋がっている
わけじゃないですし言ってみれば
一番近くにいた異性でしょうから
そうなったとしても
おかしくはないのかなと思ったり・・・。
実際には何もなかった
のかもしれませんが
その事を思い浮かべた零を
香子がわざわざ揶揄っていた以上
”何か”はあったんじゃないかと。
仮にそういう事か
それに近いことがあったならば
お互いに複雑な感情を抱くのも
わからなくもありませんし
もしかしたら零にとって香子は
”初恋”でもあったのかもしれませんね。
性格はともかく香子は
彼女を知るほとんどの人が
認めるほどの美人でもあるわけですし。
あくまで私があの一コマを見て
そう思っただけで
実際には全く違うのかもしれませんけどね。
零と香子の今後について
そんな二人の関係についてですが
それが解消されるというか良くなるのは
おそらく最終回に限りなく
近い段階ではないかと思っています。
それだけ二人というか
養父も含めた関係が複雑と言う事もありますが
この3月のライオンの1話目の最初が
香子が零に言った言葉から
始まっているからです。(1話冒頭引用)
「家も無いし」
「家族も無い」
「学校にも行って無い」
「友達も居無い」
「アナタの居場所なんてこの世の何処にも無いじゃない?」
かなりキツイ言葉ですが
この漫画が零の成長物語でもある以上、
最終的にはあんなことを
言わせないくらいにならないと
ダメだと思いますしね。
128話時点において
もうそんな事言わせないくらいに
周りと関わっているので
私的にはもう十分じゃないかと
思わなくもありませんが
言ったのが香子なら
撤回できるのも香子だと思います。
しかしそのためには
彼女の問題を解決しなければ
どうにもならないですし
その問題もかなりの難問ですので
どうにかできるとしたら
最終回近辺になるのではないかなと。
私的に二人の関係を
どうにか改善させてほしいとは思いつつも
その時は最終回が近そうな気がしますので
来てほしいような来てほしくないような
複雑な心境ですが(苦笑)
蛇足ではありますが
零がひなたに惹かれるまでは
零は香子と一緒に
なるんじゃないかと思ってました。
お互いが複雑な感情を
抱いているのはすぐわかりましたし
ああいう問題のある女性を
どうにか出来るのは主人公である
零だけなんじゃないかなと。
おそらく養父も零が香子と
一緒になってくれればいいな
なんてことを考えていなかったとは思えませんし
ある意味それはそれでアリなんじゃないかなと。
どう考えても後藤と一緒に
なるなんて道はなさそうですし
最終的にはそうなるんじゃないかと
思っていました。
今もごくわずかにそうなる可能性も
なきにしもあらずだとは思いますが
やっぱり零はひなちゃんと一緒に
なってもらいたいという気持ちの方が
大きいですね。
零にしても香子にしても
まだまだ若いですし
これからも色々問題なら
なんやら起きるのは間違いないとしても
最終的には良い関係になることを
願っています。