2020年7月16日発売の週刊ヤングジャンプ 2020年33・34合併号に掲載されている
キングダム 648話のネタバレ&感想になります。
第648話 大王の問題
内容ネタバレ
大王様を河南に行かせるのは危険すぎるとして
なんとか政を説得しようとしていた昌文君と肆氏だが
政はすでに河南に赴き呂不韋と相対していた。
互いの信念をぶつけ合った蘄年宮から3年、
再び再会した呂不韋。
政はそんな呂不韋にあの時と
まるで変っていない印象を受けていた。
蘄年宮で負けを認めたままの目をしていると。
そう告げた政は
その目を確かめるために足を運んだと言い
呂不韋は相変わらず豪胆なお方だと口元に笑みを浮かべていた。
話しもそこそこに政は
なぜこんなことになっているのかと言い
早急に河南を抑え込むようにと告げるが
呂不韋は随分と簡単に仰ると言外に否定する。
呂不韋は私が大人しくせいといえば
それで鎮まるとお思いなら大違いだと言い
咸陽は私が連中をたきつけていると思っているかもしれぬが
逆にこれでも随分と抑えている方だと語る。
それでも人が人を呼び
そして秘める怨念を返す時のための準備をしている。
終わったと思っても終わっていない。
かつての内乱の平定ですら思う以上に難しく
これが”中華”となればやはり想像を絶すると。
それでも政は今は河南の話をしているとして
ここはお前の城だ、お前が平定しろと告げるが
呂不韋はそこまでする義理はないと笑っていた。
そんな呂不韋にさもなくばお前を・・・と告げようとした矢先
呂不韋は性懲りもなく反乱の徒が湧いて集まる原因は
私ではなくあなたに問題があるのだと告げる。
その上ではっきりいって肆氏のほうが正しいとして
私に会おうと誘い出して刺客を送ればよかったのだと。
もっと言うなら嫪毐反乱の時
反乱の徒の依り代となるであろう私の事を
死刑にすべきだったのだと言い
あなたは優しすぎるのだと。
呂不韋はそんな大王であるからこそ
勝者として今この私の前にいらっしゃるのですがと笑いつつ
その優しさは大王様の武器でもあるが
先々唯一の弱点と成り得ることを
夢々お忘れにならないようにと苦言を呈するのだった。
これが最初で最後の進言だと話す
呂不韋の”最後”という言葉に気に掛かるものがあった政だが
呂不韋は実はずっと気になっていることがあるとして
嫪毐反乱の折、蘄年宮での二人の舌戦の事に触れる。
あれは本当に私の負けだったのでしょうか、
よくよく考えるとやはり私の言った事の方が
正しいと思うのですがと。
もしそうではなく大王が正しいと言うのなら
それを証明するには中華統一をし
本当に争いのない世界、これを作ることだと。
その時初めて私の負けが確定いたしますと言い
政もまた分かっていると告げる。
そして呂不韋は政に
今も人の正体は光だと信じていますかと問いかけ
勿論だと返されるとでは心からご武運を祈っておりますと告げ
政の身体をそっと抱きしめていた。
そして体を離した呂不韋は河南は私が責任を持って鎮めるとして
もうお帰り下さいと告げる。
私はこの河南の外に出れば死罪となるため叶いませんが
惜しむらくはあなた様の中華統一の様
そして作られるであろう新世界を
この両の目で見て回りたかったと笑いながら
この場を去るのだった。
しかし政が咸陽に戻りひと月経っても
呂不韋は行動をせず河南の不穏な勢力は拡大する一方だった。
見過ごせなくなった咸陽は
呂不韋から封地「河南」とその財全てを取り上げる決定を下し
その命を呂不韋に送った。
呂不韋が拒否すれば軍を動かす流れとなる。
つまり内戦である。
しかし河南から来た伝令が話した言葉は・・・
皆の”予期せぬもの”であった。
十二年、文信候不韋死。竊葬。
始皇12年(紀元前235年)
呂不韋が死に、ひそかに葬られた。
「史記本紀」より
「史記呂不韋列伝」のほうには
鴆毒という毒を飲んで自殺したと記されている。
皆が想像だにしなかったその死に呆然とする中
ある馬車が雪が降り積もる中を走っていた。
その馬車からは
「でも死体が別人とすぐ分かるのでは?」
「ばれるくらいでよい、大王は分かって下さる」
と言う声が漏れ聞こえ・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
久々の呂不韋との再会ということもあって
何かあるのではないかと思っていましたが
呂不韋本人は全く政に敵対しようと思ってなかったみたいですね。
その威容は以前と変わらず
風格すら漂ってましたが
呂不韋本人はあの時に勝敗は決したとして
特に反乱を起こす気もなく
ただ有象無象が騒ぎ立てていただけなのかなと。
まあ、呂不韋は李牧すら認める傑物ですので
決着がついてからみっともなく
抗うつもりはなかったんでしょうね。
というよりあくまで主観ですが
あの抱擁を見るに
息子のように思っていたのではないかなと。
そんな呂不韋が亡くなったと言う知らせが
咸陽に届いた時は正直驚きましたが
最後のシーンを見てちょっと安心したと言うか
あれでこそ呂不韋だなという感じ。
キングダムにおいて生きている設定になりましたが
この先表舞台には出てこないでしょうし
こういう結末も悪くないと思います。
結局のところ呂不韋が生きていようが死んでいようが
これから先出てこないのであればそう違いはないですしね。
なんにせよこれで河南と呂不韋に関しては
全て終わったのは間違いないので
前回示唆されていたように
三国間で起こる予想外の戦いの話になるかと。
一体何が起こるのかはわかりませんが予想外とありますし
どんな戦いが待っているのか楽しみです。
気になる続きについてですが
次号については休載とのことですので
続きは8/6発売の36号になるかと。