2024年2月21日発売の
週刊少年サンデー 13号に掲載されている
葬送のフリーレン 第125話の
ネタバレ&感想になります。
第125話 家族
内容ネタバレ
シュタルクを退け
フリーレンに迫るラダール。
その気配に気づいたフリーレンとフェルンは
すぐさま目を覚まし臨戦態勢に。
しかし扉を破壊して入ってきたラダールは
フリーレンの魔法が発動された瞬間
その懐に飛び込んでおり
あっさりその身を押さえつけていた。
動かないで下さいと杖を構えるフェルンだが
ラダールはこの距離なら俺がこいつの首を
刎ねる方が早いとナイフを構えていた。
フリーレンはそのようだねと認めつつ
魔力探知にも引っかからなかった事から
何者なのかと問いかけるが
帰ってきたのは数ある影の一つであり
名乗る名前なんて初めからないという言葉だった。
しかしフリーレンは影なる戦士について
聞いたことがあったらしく
実在していたことを驚きながら語る。
魔力の隠匿に特化した戦士で構成される
対魔法使い専門の特務機関が
あるという噂は統一帝国の頃からあったが
実物に出会うのは初めてだと。
フリーレン様から離れてと告げる
フェルンに対しラダールは
俺は相討ちでも構わないと返すが
フリーレンは否定する。
お前は死を恐れていると。
その瞬間、外で倒れていたシュタルクが
窓を破ってラダールに襲い掛かり
ラダールも構えていたナイフで受けるも
ナイフは粉々に粉砕。
それでもラダールは動揺すらせず
シュタルクの身を引き寄せ
予備のナイフを振り下ろそうとするが
フェルンの魔法によって
吹き飛ばされてしまっていた。
そんなラダールの背後には
すでにフリーレンが杖を構えており
ラダールは自身の負けを認めたのか
まさか腕を見誤るとは俺も老いたもんだと
笑みを浮かべていた。
いい連携だったぜ。懐かしいほどにな。
俺も昔は仲間とそういうふうに戦っていたと。
私の命を狙った理由を言えと
フリーレンに問われたラダールは
笑みを浮かべたまま知るかと告げる。
そんなの俺が知りたいくらいだと。
村に潜り込むことが決まった時
任務にあたり家族として
振舞うことが決まった。
11番と呼ばれた男が”親父”に
一人いた女性が”母”に。
もう一人の自分とあまり年が変わらない
男が”兄”に そして自分は”末っ子”として
ラダールという名前が付けられた。
何の問題もなく村に歓迎された
俺達は普通の家族を演じながら
リストに該当する人物を始末していった。
それでもそのような仕事はごく稀で
村での月日は穏やかに流れていった。
ある時、兄貴は向かいの雑貨屋の娘と
結婚したいと言い出し
親父はそれを許可した。
好都合だろう。
それだけ村に溶け込めると。
そんな日々を送る中、兄貴に子供が生まれ
外で走れるようになった頃
ここで骨を埋める気かと尋ねた俺に
兄貴は言った。
そうならないと思うか?
もう10年も経ったのに
リストの名前は山ほど残っている。
いいじゃないか。こういうのも悪くない。
どうせ俺達に帰る故郷なんて無いんだからと。
それから自分も所帯を持ち
時が経ったある日
親父と二人で話す機会があった。
近くに大きな街道が出来るそうだ。
近いうちに任務終了の通達が来るだろうと。
俺達の任務が忘れ去られて無けりゃな。
もう30年も音沙汰なしで・・・と
俺が言うと親父は
忘れ去られて欲しいのか?と口にする。
その言葉に黙ってしまった俺に
親父はその背に手を置き
笑みを浮かべながら言った。
死をも恐れぬ戦士が情けないな。
その称号は返上しろ。
俺が使ってやると。
それが嫌なら——と
口にしようとした親父に尋ねる。
あんたは俺の知る限り
最も任務に忠実な戦士で
少なくともあんなふうに
軽口を叩いて笑うような奴じゃなかったと。
その言葉を聞いた親父は
そうか、俺は笑っていたのかと言い
さらに言葉を続ける。
この退屈な家族ごっこも案外
悪く無かったのかもしれないなと。
ラダールは語る。
俺達は影なる戦士。
自分達がなんの目的で存在し
誰の手足なのかすら知らされていない。
理由もわからず、仲間も死に絶え
使命だけが残った。
俺は3年前に最後の仲間を
兄貴を看取った。
死に際に俺になんて言ったと思う?
最期にお前の顔が見れて良かっただとさ。
まるで本物の兄弟みたいじゃねぇか。
他の連中も似たようなもんだった。
皮肉なのか、幸運なのか
リストはお前で最後だったと。
それを聞いたフリーレンは
やめだ。と構えていた杖を下ろし告げる。
これは意味のない殺し合いだ。
お前の任務なんてもう誰も覚えていないと。
ラダールはなら俺が生きて来た意味は
なんだったんだろうなと口にするが
フリーレンは知らない。
そんなの自分で考えろと言い
三人でその場を後にするのだった。
残されたラダールは
何が死をも恐れぬ戦士だ。
家に帰れるってわかって
ほっとしていることに
呆れたように笑みを浮かべ・・・。
そしてあくる日、いつものように
郵便受けの前に立ったラダールだが
その日は確かめる事をせず
ただ立ち尽くしていた。
そんなラダールに今日はいいの?と
声をかけてきたのは長年連れ添う妻だった。
知ってやがったのか?と尋ねた俺に
さあ、どうなんだろうねと返した妻は
天を仰ぎ、いい天気と口にする。
ラダールはそんな妻に習うように
天を仰ぎながら笑みを浮かべる。
そうだな、いつも通りのいい天気だと。
一方その頃、フリーレン一行は
水に腰まで浸かりながら愚痴を零していた。
まさかもっと酷い悪路が続いているとは・・・
こんなの人が通る道じゃねぇよと嘆きながらも
道なき道を歩み続けるのだった・・・。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回シュタルクがあっさりやられたことで
ラダールの強さは分かっていたつもりでしたが
考えていた以上に対魔法使いの
エキスパートだったみたいですね。
後衛という事もあって
接近戦にはあまり強いイメージがない
フリーレンではありますが
百戦錬磨の彼女をあっさりと
押さえつけるとは・・・。
結果として倒したはずのシュタルクと
フェルンの参戦もあって
なんとか退けることに成功したものの
フリーレンだけなら負けていたかも。
明らかに負けていたと思われる状況でしたが
それでも”かも”と思ったのは
あの余裕っぷりを見るにフリーレンならば
何かしら対処法があったのではないかなと。
もちろんシュタルクとフェルンを
信用しての余裕だったのかもしれませんが
長年一人旅を続けていたフリーレンに
奥の手みたいなものがあっても
おかしくないなと思ったので。
まあ、1000年以上も生きてきて
いつ死んでもいいと思っていたからの
余裕だったかもしれませんが。
それはそれとして気になるのは
なぜ今日に至るまでに
中止の通達がなかったのかについて。
帝国内で影なる戦士を管轄していた人物が
不慮の死を迎えてしまった為に
その全容がわからなくなったのか
それとも今も尚有効だったのか・・・。
色々と謎が残る結果でしたが
それが明らかになる時が来るのかは
なんとも言えないところ。
まあ、フリーレンの存在が
実力的にも功績的にも
脅威と思った人物がいないとも限りませんが
かなり時が経っていますしね。
とりあえず巻末の予告にありましたが
一級魔法使い達が集って
帝都に潜む影と相対するという
新編が開幕するらしいので
何かあるならその時明らかになるかと。