2025年9月25日発売の
週刊ヤングジャンプ 43号に掲載されている
キングダム 第851話の
ネタバレ&感想になります。
第851話 全面攻撃
内容ネタバレ
趙攻略戦、開戦直前。
着々と秦軍の配備は進んでいた。
趙国台里地方にて
秦国の動向を見張っていた者から
秦軍が来たとの報が入り
すぐさま近隣の者達が避難し始める。
それは甲樹地方も同様であり
前もって言われた通り避難し始めるが
向かう先であった城にも
秦軍が迫っていることが判明し
予定とは違う城への避難を余儀なくされていた。
李牧はおよそこの一年趙国内の西側を
北から南まで回り秦国に侵攻された際の
各地域の民の逃げ先を作成し
軍部と城邑の長に伝えていた。
それ故秦の侵攻に対して速やかに
民は安全圏に向けて移動を始めることが出来た。
しかし今その先で行き先が変わるという
事態が起こっていた。
秦軍が多方面から同時に現れて
侵攻して来たからである。
現場の軍はそうなることはあらかじめ
李牧に言われていたがどことどこに
秦軍が入って来て どこが空いているのかの
見極めは現場に任されていた。
誘導を見誤ると大惨事を引き起こしてしまう。
各前線の責任者達は必死に情報を集めながら
地図を睨んでいた。
そして他地域との情報のやり取りで
一帯では民の送り先が無いことに気づいた。
秦軍は北から南まで続く
前線地の全ての箇所に現れたのだ。
行き先を求め歩く難民の群は合流を繰り返し
巨大な川の如くうねっていた。
避難先が遠地へと突然変更になった民達は
大丈夫なのかと騒然となっていた。
それぞれが不安や不満を零す中
彼らの村を治める村長が皆に呼びかける。
諦めるな皆の衆。
李牧様のお言葉を忘れたのかっ。
半年前・・・李牧様はわざわざ
儂らの田舎村に足を運んで下さり
言われたではないか。
今回の戦いは趙国全土が
戦場になるかも知れません。
その場合民は故郷から遠く
離れねばならぬかも知れない。
しかし・・・決して諦めるなと。
趙軍も総力を挙げて秦軍に挑み
必ず撃退して皆が家に帰れるようにすると!
そう約束されたではないか。
儂は李牧様を信じるぞと。
民達はそんな村長の声に呼応し
改めて避難先へと歩き出す。
李牧は可能な限り多くの城邑と
大小の村々まにまで足を運び
自ら説いて回っていた。
李牧が撒いたその火種は
至る所で民の気持ちを支えたのだった。
一方その頃、趙王都邯鄲では
公孫龍が中心となり
戦地図を前に各地からの報告を受けていた。
長く李牧と共に戦場にあった公孫龍は
”橑陽の戦い”でバジオウに右腕を斬り落とされ
そこから文官となり朝廷にて
李牧派の筆頭として勤めていた。
そんな彼らの話に加わることなく
郭開はじっとその様子を窺っていた。
その話に加わらないこと郭開らに
公孫龍は声をかける。
・・・郭開殿 朝廷の重鎮ならそんな端におらず
こちらで戦況をご覧になられよと。
郭開は邯鄲で戦況を追って
意味があるのかと訊ねるが
公孫龍はあるに決まっていると返す。
本営は邯鄲であろうが。
国が滅びぬため・・・邯鄲がおとされぬために
李牧様達は戦うのだ。
その全容をしっかり追って
いかなる事態にも対処できる
準備だけはしておく必要があると。
その言葉に対し郭開は再度訊ねる。
・・・李牧殿は勝てるのかと。
皆が固唾を呑んで状況を見守る中
公孫龍は愚問だと告げる。
李牧様を倒せる者など中華に存在せぬと。
一方その頃、飛信隊は
まもなく持ち場に到着しようとしていた。
そこから各自別れることになっており
信は羌瘣に声をかける。
今回は互いに別の戦かってくらい離れて戦うぞと。
羌瘣もその事は理解しており
軍が大きくなった証だ 仕方ないと返すが
その表情はどこか固かった。
信もその事に気づく中、礼は
羌瘣と同じように表情を顰めつつ口を開く。
趙に近づいてからずっと嫌な感じがしてる。
何か分からんがなと。
尾平は開戦前に不吉な事言うなと声を上げるが
昂はそんな礼に声をかける。
始まったらバラバラになるけど
絶対無理しないでね。
今度いつ会えるか分からないけど
絶対死んじゃダメだよ。
絶対また会うよ。約束だよと。
そんな昂の言葉に対し
礼が口づけを持って返したことで
それを目撃した者達は驚愕していた。
お前らいつの間に!?と騒然となる中
礼は昂に笑いかける。
ただの勝利のまじないだ。
お前も死んだら怒るからなと。
昂が突然のことに顔を赤らめながらも
礼を見送る中、信は羌瘣に
そんなまじないあったのかと訊ねるが
羌瘣はないよそんなのと。
羨ましかったのか信は残念そうな表情を浮かべながらも
んじゃ戦い勝ったらしてくれよアレと言うが
羌瘣が何も言わずじっと見てきたことで
居心地が悪くなったのか冷や汗を流していた。
それに耐えられなかったのか信は
冗談だと口にしようとするが
羌瘣からいーよと言われたことで
思わずえーーー!?と叫んでしまっていた。
その様子を見て羌瘣はフッと笑いながら
自身の隊の元へと向かい
信は改めて武運を祈るぞと声をかけるのだった。
隊に戻った羌瘣は隊員たちから
ニヤニヤしていたのが丸わかりだったらしく
その事を誤魔化しながらも
羌瘣隊を率いて持ち場へと向かう。
そして信もまた斥候から報告を受け
自身の持ち場へと向かい動き始めるが
信はそうかいよいよだなと空を見上げていた。
いくぞ李牧。
お前の首は俺が取る!と。
対する李牧の元には趙軍と自軍
それぞれの報告が届いていた。
敵味方主だった将たちの位置を報せる
報告を受けながら李牧は告げる。
分かりました。開戦号令は私がかけますと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
来る大戦に向けてついに秦が
趙国内に進軍を開始したという感じの回でしたね。
それに対し趙軍も秦を迎え撃つべく
すでに軍を展開しており
李牧の号令を待っていると。
なので次回か次々回あたりには
開戦すると思われますが
正直両陣営の兵士がどれくらいなのか気になるところ。
単純に地の利という部分は趙側有利で
人に関してはおそらく互角。
そうなると兵士の差が
かなり大きくなる気がしますし。
どちらも総力戦ということで
これまでにない程の兵力だと思いますが
相手に李牧がいる以上
秦側が兵力を上回っていなければ
かなり厳しい戦いになる気がします。
はっきり言ってしまえば
それだけ李牧という存在が
突出しているのは間違いないかと。
というよりも李牧がいなければ
すでに趙は滅亡しているでしょうし。
こちら側に六将である楊端和と王翦がいるとはいえ
一度負けているわけで単純に格で見れば
ちょっと落ちると考えていいと思います。
王翦は一度勝ってるとはいえ
その後はボロ負けもいいところですし。
正直私的には李牧とはどう戦うかよりも
どう戦場から除外するかが大事なのではないかと。
戦場以外のところで暗殺するとか
鄴攻めのときのように
朝廷側と争わせるとか
そっちのほうがいいと思っています。
まあ、それが出来るかどうかは
なんとも言えないところではありますが・・・。
何にしてもどちらも総力戦ということで
短期決戦にはならないと思いますが
どんな展開になるのか楽しみです。
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