3月のライオン 157話のネタバレ&感想になります。
第157話 あづさ1号② 7号掲載(2019)
内容ネタバレ
将棋盤の前で対局者を待つ零。
その相手であるあづさは対局室へ向かう廊下で
一人考えに没頭する。
自分には天に与えられた力があると思っていた。
高校生棋士誕生と皆が俺に注目し
臨めば道が開かれるのでこれが「才能」なのだと。
周りの皆もそういってオレを讃え
これからは「俺の時代」だと思った。
が、ある日後方から追ってくる影に気づいた。
カゲA(桐山零)とカゲB(二海堂晴信)だ。
天才というヤツもいたがただの秀才タイプだと今でも思っている。
先にオレを負けしたのはカゲBだった。
プロになって初めて「年下」に負けた日
俺は壁に頭を打ちつけて吐いた。
天が与えてくれた武器はある日を境に
モロモロと崩れ始め、オレは神を恨んだ。
「生涯完全補償」のシール付ではない武器ならばいっそくれるなと。
オレに群がっていた信者たちは
AとBが現れたとたん「新しいヒーロー誕生」と
口々に囃し立てながら去っていった・・・。
オレのおでこに終了のシールを貼って・・・。
それからボクは本を読みました。
先人たちの手記や自伝を読み
辛かった時どう受け止め、どう乗り越えたか
先輩たちの言葉が染みてきます。
私は今では武器を失った「元天才」ですが
今までの凡百の「元天才」とは全くもって異なります。
なぜなら私は現実をまっこうから受け止める勇気を秘めた
それはそれは稀有な魂を持った「元天才」だからです。
そしてあづさは将棋盤の前に座る
今日の対局相手「カゲA」のことを考える。
目下B級2組全勝中である彼は
非常に厄介な相手ですが
僕の中では「量産型で廉価版の宗谷冬司」といったイメージ。
皆が彼を「天才」だと騒ぎ立てるが
カゲAは病的に努力を続けてしまうタイプのただの秀才。
天才の次に立派だが天才とは違います。
というよりあの人以外は皆天才っぽく見える秀才であり
真に天のエンジンで動いているのは唯一あの人(宗谷名人)だけだと。
だからオレはこの獅子王戦に全てを賭ける!
ただ1人「本物の天才」と信じた人と向き合う為に・・・。
6組からなるランキングトーナメント戦を勝ち抜き
勝者計11名が決勝トーナメントへ。
そして決勝トーナメントで最後に残った2人による
挑戦者決定三番勝負を経て
最後に勝ち残った者が頂点に立つあの人の前に座ることが出来る。
子供の頃、ばっちゃんが言ってた。
「できない」には「本当にできない」と
「しんどそうでやりたくない」の2種類があって大抵の夢は
「しんどそうでやりたくない」の先に光っているのだと。
ばっちゃん、オレは獅子王戦のトーナメント表を見た時
吐き気がしたんだ・・・。
こんな鬼だらけの場所で生き残っていくには
あとどんだけ勉強しなきゃいけないんだよって。
だからばっちゃん、「こっち」だろ?
オレの光は多分この先にしかないんだ!!
そんな事を考えていたあづさだが
何故か将棋盤の前で座る直前の態勢で微動だにせず止まっており
零は焦った様子でこのままだと遅刻に・・・と声をかけるのだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回も前回に引き続きあづにゃんの話がメインとなりましたが
結局対局までこぎつけないとは
流石に予想外でした(苦笑)
あんな風に自らの考えに没頭していることについては
棋士らしいというか他の人とは違うものを感じますし
それはそれで武器の一つだとは思いますが
それにしたってほぼ彼の頭の中での話で終わるとは・・・。
それはそれとしてあづにゃんは零と二海堂のことを
天才ではなく秀才と評していましたが
なかなかに興味深いなと。
まあ、彼が思う本物の天才が宗谷名人なので
それも仕方ないのかもしれませんが
言い得て妙だなと思います。
あくまでもあづにゃんの定義に基づいての考察ですので
色々賛否両論あるんだとは思いますが
高校生で棋士となった彼の言葉だけになるほどなと。
ぶっちゃけ一般人からすればプロ棋士になれるだけの実力を持った時点で
天才かそれに類すると思ってしまいますが
棋士の中でも優劣が決まる以上その才能もピンキリなんでしょうね。
あづにゃんを含めた大多数の棋士たちが認める
宗谷名人ですがそんな彼も無敗というわけではないですし
だからこそこの世界は面白いんだろうなと。
それはそれとして今回対局までいかなかった以上
次回はようやく零とあづにゃんの対局になりそうですね。
視点があづにゃんのままなのか
それとも零に戻るのかはわかりませんが
秀才と元天才の対局がどうなるのか楽しみです。
私的には二海堂が以前に勝利しているだけに零の勝利を願っていますが
なんだかんだで年下である二海堂に負けたことが
あづにゃんにとっても成長するきっかけになったみたいですし
そうすんなり勝てないだろうなと思っています。
キャラめっちゃ濃いですし(笑)
ちなみに次回についてですが
予告で次号の掲載予定がなかったので休載になるかと。
なので早ければ4/26発売の9号になるかと。
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