2019年7月4日発売の週刊ヤングジャンプ 2019年31号に連載されている
キングダム 606話のネタバレ&感想になります。
第606話 起こり
内容ネタバレ
王翦が陣形展開せずにそのまま前進したことで
田里弥他将兵は困惑を隠せずにいた。
そして歩兵の足が遅くなったことで
敵も味方も何か起こるのではないかと窺っていたが
王翦軍はそのまま交戦を開始。
その動きに驚きを隠せない将兵たちだが
李牧はその行動の意味を理解しているらしく
鋭い目付きで王翦の名を呟くのだった。
田里弥は先程まで李牧軍と戦っていたためか
その力を理解しており内心無茶だと判断していたものの
王翦軍はあの李牧軍に対し互角の戦況を見せていた。
その理由について必死に頭を巡らせていた田里弥と倉央は
まさかと信じられない様子を見せながらも
”何もしていないから”互角なのかと思い至っていた。
王翦は部下たちに対し”起こり”について語る。
ものをつかむ時手を動かす、
だがほぼ同時だがわずかに先に肩が動き
もっと言えば対になる腰に先に力が発している、
それが”起こり”であると。
その上で軍にもその”起こり”があり
李牧の兵はそれを読むことで対応しているのだと。
その言葉を聞いた部下たちは驚きながらも
人と軍が同じとは・・・と納得できない様子を見せていたが
王翦は軍の戦いでの”起こり”はたしかに理屈では分からぬが
その”起こり”を感覚的に捉えて戦っている連中は昔からいると語る。
奴らは敵兵の表情や集団の重心やらからそれを読み取ると言われ
それが”本能型”の武将であると。
しかし李牧が知略型中の知略型の武将であることは周知のことであり
そのことについて王翦は五年前の合従軍の時
奴は本能型の極みにいた麃公と一度戦っていることを挙げる。
そして李牧はその一戦から本能型の戦いの仕組みを研究し読み解き
それを元々知略型だった自らの兵団に叩きこむことで
奴は”知略”と”本能”を合わせ持つ異種混合軍を作り上げたのだと。
それを聞いた部下たちが驚愕する中
王翦は改めて李牧が自分と同じ怪物であると認めるのだった。
思わぬ形で互角の戦況を見せる中
雷伯はそれならばこちらが戦術を使えばいいのだとして
既に組んである陣を以て攻めに出る。
その動きに各将達は戸惑いを見せるが
王翦はその中で一人全く動じず
なるほどなと興味深さげに呟き
各地へと伝令を飛ばしていた。
そしてその結果、敵味方の将達の思惑をよそに
まるで先程までの李牧軍のように敵の動きの読んで動いた
王翦軍が各所で優勢に。
その様子を見て王翦は
意外と”そういう見方”をすると分かるものだな、
”起こり”とはと呟くのだった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回王翦の口から李牧軍の強さの秘密が
語られたわけですが
なんていうか凄いとしか言いようがないですね・・・。
これまでこのキングダムの戦では
基本知略型と本能型の武将を中心に
どちらかに偏った兵士が戦っていましたが
李牧の兵はその両方を兼ね備えているわけですからね。
ある意味兵としては最強と言ってもいい程ですが
そんな兵を現実に作り上げた李牧が
なにより恐ろしい・・・。
まあ、そんな李牧に真っ向から渡り合っている王翦もまた
同じくらいに怪物なのは間違いないですけどね。
ともあれ敵の兵の秘密を見破り
多少なりともその対応策を出した以上
これからの戦いは一気に佳境に入ることになるかと。
私としては中央軍はパッと見て互角っぽく感じますので
あとは左翼と右翼の戦いがどうなるかで
この戦いの趨勢が決まることになりそうな気がします。
どちらの戦いもすんなりいくとは思えないので
まだまだどうなるかはわかりませんが
だからこそ面白い展開になるかと。