2019年7月5日発売のコミックガーデン 2019年8月号に連載されている
魔法使いの嫁 60話のネタバレ&感想になります。
第60篇 Slow and sure.Ⅱ
内容ネタバレ
チセからの手紙が届き
嬉しそうに読もうとするステラだが
傍らにいた灰の目に先に読まれてしまうことに。
手紙にはどうやらチセがカレドニア、
今でいうスコットランドに行くと書かれていたようで
なんでそこに?と尋ねるステラをよそに
灰の目はチセに対して随分と油断しているようだと
辛辣な言葉を口にしていた。
灰の目によるとあそこは南部(イングランド)と違い
未だに夜が濃く禍つ者も多いとのことで
チセは我らに近しいが我らそのものではないと語る。
まして殊更に寄せる”たち”なれば・・・
何も起こらぬわけがなかろうなあと
愉しそうに笑みを浮かべるのだった・・・。
一方、その頃チセはキャンプ実習のため
スコットランドハイランド地方を訪れていた。
ほとんど顔見知りだったことから
それほど緊張することなく実習をこなすチセだが
その傍らには目くらましをかけ他の皆には見えない
エリアスの姿が・・・。
どこからかキャンプの情報を聞いたのか
僕もいこうかなと言い出したエリアス。
エリアスはチセと別行動になるのが嫌なようで
どうにかしてついていこうとするが
チセはエリアスについてこられたらステラと同じことにならないかと
気が気じゃないようでなんとかして思いとどめようと言葉を交わしていた。
エリアスみたいになんでも出来る人がいたら
実習にならないと言うチセに対し
エリアスはつまり僕が役に立たなければいいんだね?と
その身体を二つに分割し・・・。
そんなわけでチセについてきたエリアスの片割れだが
心なしかいつにも増してちょっと幼いようにチセは感じていた。
エリアスはあまり”分けてない”からその場の視界や感覚は共有できないが
後でくっつけば共有されるとして
大本の僕もちょっと”欠けて足りなく”なってるから家にいるとは言っていたが
チセは普段自分がわがままを言っていることから
ついてこさせないと言うことは出来なかったらしく・・・。
まあいいかとそんなエリアスと行動を共にするチセは
あたりを漂う”隣人”に”善きひとたち”が多いことに気づく。
エリアスはそれはひとの語るかれらの話も
スコットランドや北イングランドの話がたくさん残っており
それくらいかれらとひとのかかわりは濃かったのだろうと語る。
チセはそうした空気に落ち着くものを感じつつも同時に
少し怖くて神経がとがっていく感じも覚えるのだった。
実習をこなす中、チセは水を汲みに川を訪れたところ
馬のような妖精を発見する。
エリアスによるとあれは湖水馬(ケルピー)ではなく
誘喰馬、エッヘ・ウーシュカと呼ばれるもので
油断した旅人や納付を背に乗せてひとしきり走った後
水に飛び込み溺れさせた人を食べてしまうとのことだった。
背中に乗ってはいけないと警告を受けたチセは
変に逃げると追いかけられるかもしれないと
エッヘ・ウーシュカに明確に乗らないと告げる。
エッヘ・ウーシュカは先の湖にいると言い残し去り
戻ったチセはルーシーに
もし馬を見ても乗らないようにと声をかけるのだった。
あくる日の朝目覚めたチセが顔を洗いに川へ向かうと
そこにはフィロメラの姿が。
お互いこんなところで会うとは思っていなかったのか
たどたどしく挨拶を交わしたものの
フィロメラは特に長話をするつもりはないようで
話もそこそこにその場を後に。
チセは彼女が去った残り香に以前にあげたポプリの匂いを感じ
嬉しそうにしていたがそんなチセに
あんたどうしてあれを気にかけるのと声をかけてきたルーシー。
チセはフィロメラに対して親近感とは違うかもしれないが
もっと喋りたいと思っていると答え
ルーシーになんでフィロメラが嫌いなのかと聞き返すが
返ってきたのは魔術師が嫌いなだけという言葉だけだった。
その後、チセたちは皆と共にキャンプ実習をこなし
あっという間に最終日の夜を迎えていた。
テントの中でルーシーと二人そんなことを話しつつも
眠りについたチセは真夜中皮膚がざわざわした感じを覚え目を覚ます。
エリアスも同様に感じているようで
チセは近くで眠っていたルーシーの姿がないことに気づく。
どうやら出て行ってからしばらく時間が経っているようで
チセはルーシーの身になにかあったのかと
辺りを探し回ることに。
どこにもその姿がないことから先生に言うべきかと考えていたところ
倒れたルーシーの姿を発見する。
急ぎルーシーの容態を確認するチセだが
エリアスは魔力が枯れてるとして
ちょっと危ないと語る。
魔力はふつうのひとで言うところのいのちみたいで
いのちをたもつ力がないってことだと。
チセはその対処法についてエリアスに訊ねたところ
あまりにあまっている君ならできると言われ
とりあえず言われた通りに彼女を抱き上げると
ルツにウーピー先生にこのことを伝えてきてほしいと頼むことに。
ルツを見送った後、よくわからないがとりあえずテントに戻ろうと
ルーシーを腕に抱えエリアスと共に足を動かすチセだが
その帰り道、彼女を見下ろす巨大な何者かの姿が・・・!?
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックス、MAGCOMIでどうぞ!
感想
前回話に出ていたように
キャンプの話になったわけですが
まあ、当然何も起こらないはずはないですよね。
灰の目も何かしら起こるだろうと愉しそうに笑っていましたが
予想を裏切ることなくトラブルが発生。
とりあえず事情はよく分かりませんが
今わかっているのは
ルーシーが真夜中、トイレに行こうと外に出たところ
何かが起こり魔力が枯れ意識を喪ったこと。
とりあえずエリアスの話ではチセがいれば
なんとかなりそうではありますが
一体何が起きたのか気になるところ。
チセとエリアスも皮膚がざわざわする感じを覚えて
目を覚ましたくらいですので
かなり厄介な事態が起こっているのは間違いないかと。
それとルーシーが外に出た際に
本をめくるような描写があったので
それが今回の事態を引き起こした可能性もありそうです。
そして最後にルーシーを抱えてテントに戻ろうとしたチセを
見下ろす巨大な何者かについて。
冷静にその姿を見て見るとケンタウロスのように
下半身が馬で上半身がヒトっぽい?
あの足の毛を見る限りチセが川で会った妖精と同じだったので
恐らくエッヘ・ウーシュカではないかと。
何故に上半身がヒトの姿をとっているのかは分かりませんが
あのタイミングで出て来た以上
そう考えるのが一番自然な気がしますしね。
まあ、ほぼ間違いなく善き隣人って感じではないので
夜の森で出会った以上バトることになるのか逃げるのかは分かりませんが
今のチセたちにとって厄介なのは間違いないかと。
気になってエッヘ・ウーシュカについて調べてみましたが
スコットランドにおいて中々に有名な妖精みたいですね。
流石にケルピーほどではありませんが
海や湖水にいる水馬でエリアスの言うように
人間を背中に乗せて水の中に飛び込み食べてしまうとか。
そして鳥や若者の姿になることもあるとのことですので
最後のあの姿はそういうことなのかも。