2019年9月27日発売のヤングアニマル 2019年19号に連載されている
3月のライオン 164話のネタバレ&感想になります。
第164話 道④ 19号掲載(2019)
内容ネタバレ
意図せず真っくらな部屋の中にいた零は
突然のことに狼狽えていた。
最近調子が上がらないからと
かなり研究時間をとったつもりだったのに
まだ足りなかったっていうのか!?と。
そして混乱し始めた零の鼻先をふと
あのやさしいシチューの香りがかすめ・・・。
そこからはもうパニック状態でまっくらな迷路を
無様にそして闇雲に走り回った。
そして深夜を回っての田中さんの一瞬のゆるみにつけ込むも
振りほどけず恐怖の中走って走って・・・。
真夜中に会館を出る頃には
田中七段も零もボロボロだった。
零は勝ったのにも拘わらず
こんなに怖い勝ち方は初めてだった。
不安を何日もかけて染み込ませたような
朱い月がじっと零を見つめる中
零はまっすぐ帰る気にもなれず
何がこんなにおそろしいのか考え歩く。
そんなことを考えながら歩いているうちに零は
前にもこんな風になった事を思い出す。
それはプロになって一人暮らしを始めて
しばらくしてほっとした頃だった。
あとはそう、年末にひどいカゼを引いて
ひなちゃんたちに助けてもらった後
ほっとした時と・・・。
暗闇の中、強い夜風にさらされ肌寒く感じながら
脳裏に浮かび上がるのは
川本家でひなちゃんたちと一緒に食べたあのシチューだった。
まるで天国の食べものみたいに感じた零だが
シチューを口にした際にモモちゃんと妹のちひろが
毎日シチューがいいとおんなじ事を口にした事に驚いていた。
生きることも死ぬこともむずかしくて
もうここにしか無いと零が必死で掴んだのが将棋だった。
あのシチューを食べた時
僕はこれは天国のたべものだと思った。
ひと口食べるごとに幸せで
僕は幸せで溶けて溶けて溶けて・・・。
零は思った。多分これが報いだと。
居場所が欲しくてついた嘘が
まっくろな闇になって静かに追って来るのを感じていた。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回は全て零の視点による回でしたが
なんていうか病んでいるなという感じ。
零が始めの頃と比べて成長したのは間違いないですが
その一方でこういう闇も濃くなっていったような気がします。
客観的に見ればそれほど大したことではなさそうにも思えますが
なんとなくですが零は幸せになることを躊躇しているというか
躊躇っているような感じ。
それは家族の中でただ1人生き残ってしまったことも
大きな要因でしょうけど
結局のところ零が変な言い方ですが自分を許さない限りは
ずっとこんな感じなのかもしれないですね・・・。
まあ、それも時間の問題というか川本家の面々、
特にひなちゃんがまとめてどうにかしてくれそうなので
心配する必要はないかもしれませんが(苦笑)
とまあ、零の闇がちょこちょこと明らかになってきたわけですが
とりあえず田中七段との対局の結果は
零の勝利に終わったみたいですね。
あそこまで劣勢にありながらも
勝ちを拾ったのは素直に驚きました。
ただ気になるのは巻末にあった次号の予告で
”熱い対局続くーー”
”勝利に近づく一手を放つのは”
”熟練の田中七段か、成長を続ける零か・・・”
とあったので
え!?決着ついたんじゃないの!?と。
この予告が今回の話を指しているなら分からなくもないんですが
次回の話はどんな対局だったのかを
改めて描くということなんでしょうか?
いずれにしても予告にあったように
次号にて続きが掲載されるみたいですので
あの予告が正しいのかも含めて
どんな話になるのか楽しみです。