2022年2月9日発売の
別冊少年マガジン 2022年3月号に
連載されている
アルスラーン戦記 103話の
ネタバレ&感想になります。
第103章 王太子の休日
内容ネタバレ
ひょんな縁から
王都から共に脱出した
メルレインとエトワール。
エトワールから妹が
アルスラーンのもとにいると聞き
エトワールはへまをして
捕まったかと思っていた。
しかしどうやら仕えているらしく
イマイチ信じられないものの
妹に会うため王太子のもとへ
向かうことを決める。
エトワールも同様らしく
二人は気が合うのか合わないのか
言い争いながら
馬を走らせるのだった。
一方、ヒルメスの襲撃を受けた
エクバターナではギスカールらが
ヒルメス軍のその後の行方について
話し合っていた。
ヒルメスはイリーナを奪い
西に逃亡しその数二千五百騎程。
西にはザーブル城があり
守りの硬い城であることから
逃げ込まれては面倒だと
ギスカールは一万騎をもって
追撃するようにと指示。
そして同時にヒルメスが
何を考えてイリーナを奪ったのか
考えていた。
イリーナを押し立てて
マルヤムにいるボダンを倒し
手に入れるつもりか?
パルス再興は諦めたのか?
一瞬そう思ったものの
あやつはそのような男ではないと
即座に考え直す。
そして月を仰ぎながら
冷えた銀仮面の下には
常にパルス再興の野望が
燃え盛っているはずだ。
ゆめゆめ油断するなかれ・・・と。
イリーナを連れ西へと向かう
ヒルメスは追撃してくる
ルシタニア軍に気づき軍を止める。
そして告げる。
これより迂回し
エクバターナ方面へ戻ると。
困惑する者達をよそに
ザンデはこのままザーブル城へ
駆けこむものと思っていたと
声を上げるがヒルメスは否定する。
ザーブル城など小さい!
俺の本心は王都を手中におさめること。
ザーブル城ごとき
辺境の城にこもって
何ができるというのだ!と。
その上で今後の動きを指示する。
ザーブル城へ逃げ込むと見せかけて
王都近くに潜む。
ルシタニアの主力が
アンドラゴラスとの闘いに
出戦したならばその隙を狙って
エクバターナを占領する。
すでにザーブル城のサームには
全兵を率いてこの近くまで
来るように申し渡してあると。
ザンデはザーブル城を棄てては
後日殿下の為にならない
のではないかと声を上げるが
ヒルメスは高らかに語る。
俺の後日はザーブル城程度の
小城におさめられるほど
小さいものではない!
王都を取り戻しパルスの
国土を回復すればザーブル城など
どうにでもなると。
その言葉にザンデは感動し
ヒルメスはまずは追跡してくる
ルシタニア軍を壊滅させると告げる。
脇道に逸れて迂回し
奴らの後方に出るぞと。
その指示にザンデは
更なる妙案を献策する。
この先に馬蹄の跡が残らない
岩場からの脇道があり
確実に奴らの後ろにまわるには
この先の岩場からだと。
ギスカールの命を受け
ヒルメス一党の後を追う将軍は
ようやくその尻尾を捕らえる。
正面から一気に叩きつぶせと
すぐさま突撃を開始。
ヒルメス軍がその勢いに押され
退がるのを見てさらに追撃するが
気付いた時には
数を増したヒルメス軍に
いつのまにか完全に包囲されていた。
敵は二千五百程ではなかったか!?と
動揺を隠せない将軍のもとへ
後方からヒルメスが現れたとの報せが。
ならこの前方の軍は誰のだ!?と
慌てふためく将軍の前に
軍を率いていたサームが姿を見せる。
おぬしらに勝算はない。
さっさとエクバターナに戻って
生命を全うすることだなと。
将軍はだまれ異教徒目め!と
自ら剣を取り仕掛けるが
サームには及ばず
残ったルシタニア軍も
壊滅するのだった。
追跡してきたルシタニア軍を
完膚なきまでに打ち倒したヒルメスは
これから訪れるだろう
未来に思いを馳せる。
アンドラゴラス
早く大軍を率いてやって来い・・・。
エクバターナの城壁に拠って
貴様を斃しボダン、ギスカール共々
生首を城頭に飾ってくれるわ!
そして次は貴様の息子だ!と。
カイ・ホスローの正嫡の子孫である
俺がこのヒルメスこそが
歴史に不滅の輝きを残す
パルスの王となるのだ!
英雄王カイ・ホスローよ
御照覧あれと拳を掲げていた頃
デマヴァント山深くに
封印されていた存在が・・・。
一方その頃ギランにて
アルスラーン一行は
平和な日々を送っていた。
ダリューンは平和すぎると
少し不満げな様子を見せるが
ナルサスはそんなダリューンを
揶揄いつつ語る。
アンドラゴラス陛下の
勅命を守っているだけだと。
その勅命とは
”五万の兵を集めよ”
”集まらなければ帰参するな”
というものであり
今現在集まっている兵の数は
一万五千といったところだった。
兵の数としては
まだまだ足りないものの
軍資金は問題ないようで
ナルサスはこの金を使い
傭兵を集めると語る。
軍資金がなくなっても
着いてこられるのは
食わせるのにも困ることから
勝っている間だけ
必要な間だけ兵はいればいいと。
アルスラーンは
ナルサスのよいようにしてくれと
その方策を認め
エラムと狩りへと向かう。
ふとギーヴがいないことに気づき
その事をナルサスに尋ねたところ
ナルサスはダリューンと目を合わせ
ギランには六十か国の美女が
揃っておりますと誤魔化すように
笑みを浮かべ答える。
アルスラーンはなるほどと
大変だなと笑いながら
その場を後にするが
ナルサスとダリューンは違った。
誤魔化すかのように
アルスラーンと同じく
笑っていた二人だがふと思う。
アルスラーン殿下も
この九月で十五歳になられる。
そろそろ女性に興味を
頂いてもおかしくないのだが・・・
なんの気配もないなと
笑って良かったのかどうか
考えさせられるのだった・・・。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
タイトルこそ王太子の休日でしたが
中身はヒルメスがメインの所が
多かったような気がします。
ただ改めて思いますが
王としてはともかくとして
将としてのヒルメスはかなり優秀。
アンドラゴラスが負けたのは
魔道士の力も大きかったですが
ヒルメスの軍略も
かなり大きかったのではないかと。
まあ、でもそんな彼のせいで
ザッハークも復活したみたいですし
やっぱり予言は正しかったのかも。
私的にはヒルメスが
自身を正統な王と認めさせるため
ルシタニア軍と共に
パルスに攻め入った事について
正直どうかなと思ってますが。
ともあれヒルメスも完全に
ルシタニアと訣別した以上
パルス内での戦いは
混迷を深めるのは間違いないかと。
とりあえず兵力で勝るルシタニア軍
正統の王を掲げるヒルメス軍
パルス国王のアンドラゴラス軍
そして王太子のアルスラーン軍の
四つが争うことになると思います。
アンドラゴラスとアルスラーンは
すぐ争うことにはならないでしょうけど
どう考えても最終的には
戦いは避けられないでしょうね。