2022年6月9日発売の
別冊少年マガジン 2022年7月号に
連載されている
アルスラーン戦記 107話の
ネタバレ&感想になります。
第107章 王の出陣
内容ネタバレ
王都から少し離れた地で
ゾット族の男達は一人旅なのか
廃墟となった建物の陰で
休んでいる男を発見する。
これまでの生き方からか
一瞬荷物を奪ってやろうかと考えるも
アルフリードから盗むなら
弱い者いじめしてるルシタニア人からと
言われたことを思い出す。
そこにいた男はルシタニア兵だったが
どう見てもこいつから盗んだら
自分達が弱い者いじめだろうがと
動きを見せない男に大丈夫か?と声をかける。
その兵士は心が壊れているのか
何の反応も見せず
その手には宝剣ルクナバードが・・・。
一方その頃王都へ向け
出陣の準備をするアルスラーンに
エステルがある頼み事していた。
エクバターナへ進軍するのなら
我々の国王様を
助け出してもらえないだろうかと。
しかしギーヴやダリューンらは
当然ながらその頼みを受ける
理由がないことから
否定的な言葉を返していた。
それでもエステルは
なんとか説得しようと
我々ルシタニア人は
パルスから大人しく出て行くと話す。
略奪した財宝もかえし
二度とパルスの国境は侵さず
死者に対して謝罪もしようと。
しかしナルサスは厳しい言葉を返す。
その約束は内容は良いとして
約束する者が問題だと。
残念だがおぬしは
ルシタニアの国王でもなければ
摂政でもない。
お主が約束してくれたところで
銅貨一枚の価値もないと。
エステルは国王様は良い方だとして
きっとわかって下さると話すが
ナルサスは人柄の善悪など関係なく
行為の善悪が問題なのだと
その頼みを一蹴するのだった。
項垂れるエステルの姿に
アルスラーンは思う。
権力を持つ者が自分の責任を自覚せず
責任を自覚する者にはなんの力もない。
その矛盾を一人で抱え込んで・・・
気の毒だと。
そう思ったアルスラーンは
エステルに少し待つように言い
皆と話し合いをすることに。
そして語る。
狂信と偏見は何よりも
その国の人間を害う。
そのことがルシタニア人に
わかってもらえればよく
ルシタニア人のすべてを
殺しつくそうとは思わないと。
エステルの話を聞くに
ルシタニアの支配者たちも
分裂しているらしいことから
我々が乗ずる機会もあるかもしれない。
いずれにしても我々は王都に
攻めのぼるのだと話した上で
ナルサスに確認する。
この王都を巡る戦いに関して
おぬしには私の父上とは
異なる戦いの方法があるのだろう?と。
ナルサスがそれを認めたのを見た
アルスラーンは提案する。
だとしたら戦い終わって後の
処理の仕方でも父上とは
異なるやり様があるはずだ。
それが結果として
エステルの提案と似たものになっても
よいのではないだろうかと。
その提案を聞いた面々は
それぞれ違った反応を見せる。
ナルサスとエラムは驚き
ギーヴやダリューンらは
面白そうだと言いたげな表情を見せるも
結果として反対の意見は無く
アルスラーンの提案は
皆に受け入れられたのだった。
パルス歴三二一年七月末
国王アンドラゴラス三世率いる
パルス軍十万と
王弟ギスカール公爵率いる
ルシタニア軍二十五万は
王都エクバターナの東都で
正面から衝突した。
ボードワン率いる騎兵・歩兵
合わせて八万の隊に対し
トゥース率いる三千の軽騎兵による
斉射から戦闘は開かれた。
相手が三千という少なさから
ボードワンの指示も聞かず
攻めかかるルシタニア兵達。
軽騎兵はすぐさま撤退し
それを追いかける形で
ルシタニア兵が追撃をかけるも
森の中からパルス軍の伏兵が姿を見せる。
それに気づいていたボードワンは
すぐさま追跡している奴らを戻し
元通りの陣形に立て直そうと動くが
パルス軍の動きは早く
立て直しが間に合わずにいた。
その好機にアンドラゴラスは
すぐさま動き皆に告げる。
全軍突撃!と。
アンドラゴラス自ら先陣に立ったことで
その勢いはとてつもなく
それを見たボードワンは
これは勝てぬと恐怖していた。
しかしそれでも将軍として
声を張り上げ皆に告げる。
アンドラゴラスを殺せ!と。
奴を討ち取ればパルス軍は潰えるぞ!
奴の首を獲った者には恩賞を与える!
パルス金貨五万枚に加え
王弟殿下に申し上げて
伯爵の位と領地、それと美女もだ!
おぬしらの勇気で
おぬしらの栄光と幸福を勝ち取れ!と。
破格な褒賞を約束された
ルシタニア兵の士気は上がり
戦いはその激しさを増していた。
そうした中、襲い来る敵兵を
斬り捨てていたボードワンの前に
双刀を持った男が姿を見せる。
その双刀を見てボードワンは
目の前の男が何者なのか気づいたらしく
自ら名乗りを上げる。
ルシタニア軍にその人ありときこえる
ボードワン将軍とは俺のことだ!と。
それに対し双刀を持った男も
自らを双刀将軍キシュワードだと名乗り
戦いの火蓋が切られるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回のラストで
アルスラーンが出陣するとあったので
その話しになるかと思いきや
戦端を開いたのはペシャワール側
だったとは正直驚きました。
ペシャワールでも出陣間近なのは
話の流れからわかってはいましたが
思っていたよりも早かったなと。
それにしてもパルス軍が十万で
ルシタニア軍が二十五万とか
普通だったら明らかに
パルス軍不利な状況ですよね・・・。
それなのにもかかわらず
こうも圧倒するとか
やっぱりパルス軍が精強なのは
間違いないのかも。
まあ、敗北したアトロパテネ会戦でも
負けた一番の要因は
魔道士の暗躍とカーラーンの裏切りで
兵士そのものは圧倒してましたしね。
そういう想定外の事態が起きなければ
こういう結果になるのも当然なのかも。
それにしてもこの両軍が会敵したのが
七月の末とのことですので
アルスラーンもすでに
出陣していると見て良いかと。
正直アンドラゴラスと共闘
というのはどうにも考えらないので
これからどうなるかは読めませんが
まあ、敵ではないが味方でもない
といったところでしょうか。
なのでアルスラーン陣営が
この戦いに参戦するというのは
ないような気がします。
のこのことやってきたら
兵権をとられるだけだと思いますし。
ナルサスがいる以上
そんなことはさせないと思いますので
恐らく別のルートで王都を
目指しているんじゃないかなと。
なんにしても展開的に
これからが面白くなりそうですし
どうなるのかも含めて
続きが楽しみです。