ネタバレはあくまでも詳しくなりすぎず
流れを理解できるくらいの内容となっておりますので
詳細が知りたい方はいずれ出るDVDやBDを購入することをオススメします!
第35話 小さな手のひら/日向
内容ネタバレ
<Chapter.70 小さな手のひら>
あれから国分は何度となく高木を呼び出し
対話を続けていたが全く反省の色はなかった。
クラスの皆の前で謝罪こそしたものの
それは形ばかりなのは一目瞭然であり
それでも粘り強く対話を続けていた。
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休みの日、ひなたはあかりと一緒に
ハーブを植えたりしながら
先週のことを思い出していた。
先週、HRの時間に先生が良く通る声で言った。
今日は皆に色々聞かせてほしいことがあるんだと。
いじめに関わっていたと見られる6人をそれぞれの先生が個別に呼び出し
ここでクラス全員が気がついた。
クラスの闇に学校側が本気で介入してきたと言う事に。
この先生はこれをうやむやにする気はなく
クラスの中に流れていた暗黙のルールが通用しなくなる事、
次は自分かもと怯えて過ごす日々は終わるかもしれない事を。
高木らがクラスの皆の前で謝罪したことで幕は閉じたものの
国分に呼ばれたひなたは何の罰則もなく謝ったら許される位の事で
ちほちゃんは転校しなきゃいけなかったなんてやり切れないとして
許さなくていいですかと胸の内を語る。
全く反省の色がない高木と涙ながらにそんなことを語った川本の事を
頭に思い浮かべながら”教える”に”育てる”か・・・
”育”の字がなけりゃとっくに放り出しているぜ、こんな事・・・と
国分は苦い表情を浮かべるのだった・・・。
いじめの幕は閉じたものの納得できていないからか
少し暗い表情を浮かべ庭仕事をしていたひなたの元に
いじめのため転校したちほから初めての手紙が届く。
その手紙にはちほの現況が綴られており
今は心のケアセンターで先生と勉強している事、
今いる場所は周りが山と森で囲まれた静かできれいな所で
センターの隣にある牧場と農園で時々お手伝いをしていることが記されていた。
犬と牧場で生まれた子ヤギと一緒に撮った写真も同封されており
優しいいいひと達と一緒に過ごしている事を。
そしてセンターの先生から
お友達を作る3つのステップというのを教わったらしく
まず最初は動物の友達を、それが出来たら年が上の友達を
そして3つ目が年の近い友達を作るというものだった。
私はそれを聞いた時ひなちゃんの顔を思い出し
とてもとても会いたくなったと。
みんなで仕込んだ梅シロップや植えたトウモロコシが
実になる8月に一緒に食べたいとあり
最後に夏休み遊びに来ませんか、
待っててもいい?ちほより。と書き綴られていた。
手紙を読んだひなたはその手紙を抱きしめながら涙を流し
あかりもまた優しい表情を浮かべるのだった。
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<Chapter.71 日向>
あくる日、お土産を手に川本家へと訪れた零だったが
入った家の中ではひなたが一人眠っていた。
寝てる女の子の家に入るに入れない零は
玄関の隅に腰掛け、眠るひなたの様子を伺うが
何故か彼女のまわりの空気がやわらかく感じた。
そしてなにかぼんやりと光っているような、
ずっと見てみたいような感じを覚えながら
いつの間にか眠ってしまっていたようで
目覚めたひなたに起こされることに。
連れられて眠ってしまったことに赤面しながらも
島田さんからもらった夏みかんをお土産に渡した零は
やっぱりひなたのまわりがぼんやりと光っているように感じていたが
ひなたから終わったみたいと告げられ・・・その光なのかと理解する。
それから一緒に橋のほうに出かけた零はひなたから
同じクラスの同じ班の皆でクッキーを作った事を聞かされることに。
楽しそうに語るひなたに何だかいろんなモノが込み上げてきて
胸が苦しいような泣きたいような気持ちになった零は
あの時君を守ると約束したのに
何も出来なかった自分を恥じるかのように
結局僕は何も出来なかったと謝っていた。
しかしひなたはあんなにたくさん話を聞いてくれ
その上京都まで来てくれた零が何も出来なかった
なんて思ってもいなかった。
その事を伝えるもまだぐちぐち言い出した零を無理矢理立ち直らせたひなたは
ちほちゃんから手紙が来たことを打ち明け
夏休みになったら会いに行くことを楽しそうに語る。
そう言って踊るように僕の手を引いて
彼女はぐんぐんと歩き出す。
そして僕はどんなに泣いても苦しくても
決して意思を曲げなかったこの小さな勇者に
心の中でもう一度小さく忠誠を誓うのだった。
感想
なんていうかようやくいじめ問題が
解決したって感じですね。
まあ、首謀者である高木に全く反省の色がない事から
根本的な意味での解決ではないかもしれませんが
少なくともクラスでいじめが起こることはないのかなと。
それにしてもいじめ問題で学校の校長やら担任らが
謝罪会見をしているのをたまに見ますが
改めて教師という仕事は大変なんだと思い知らされますね・・・。
ただでさえ大人数の生徒を見なくてはならない中で
自分がしたことを理解していない生徒にモンペを相手にしなければならないわけですから
教師が精神を病むのも分かる気がします。
今回ひなちゃんも言っていましたが
ちほちゃんを転校させるほどの事をしでかしておいて
形ばかりの謝罪でというのはどう考えても納得できないですよね・・・。
ちほちゃんの場合は命を絶つまではいきませんでしたが
いじめ問題で命を絶つというのは少なからず聞きますし
その場合どうしているのかと。
私的に明らかにいじめをしているという生徒については
もっと厳罰を与えてもいいような気がしますけどね。
青少年保護法がどうとか未成年だからどうとかよく言いますが
被害者がいる以上更生とかそんなことどうでもいい気がします。
これ以上は暗くなるだけなのでこの場では語りませんが
ひとつ言えるのは国分先生お疲れ様ですと労うくらいですかね(苦笑)
それはそれとしていじめ問題がある程度解決した時に
ちほちゃんからの手紙が届くなんてタイミング良すぎでしたね。
これによってひなたの中にあった納得できない想いも
かなり解消したでしょうし本当の意味で解決に近づいたのではないかと。
そんなこんなで後半についてですが
またひなちゃんが前のような笑顔を見せている事に
改めて安堵しました。
まあ、零はそれに自分が関われなかったと後悔しているみたいですが
客観的に見たらありえないくらいに支えているから!と言いたくなります。
そんな風に思ってしまう零にそれでこそ零だとも思ってしまいますが
この問題に零がしたことがかなり大きかったのは間違いないかと。
それなのに何も出来なかったとか言うなんて
そりゃひなちゃんに噛み付かれても仕方ないでしょうね(苦笑)
ともあれ今回である程度暗い話題は終わったと見て良いでしょうし
次回は記念対局関係の話が進むと思われますので
その辺りを楽しみにしたいですね。
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