ネタバレはあくまでも詳しくなりすぎず
流れを理解できるくらいの内容となっておりますので
詳細が知りたい方はいずれ出るDVDやBDを購入することをオススメします!
第36話 流れていくもの/白い嵐①
内容ネタバレ
<Chapter.72 流れていくもの>
零と宗谷名人による記念対局のポスターを目にした
島田と柳原棋匠はあまりの出来栄えの良さに唖然としていた。
二人は楽し気に奮発しちゃったと言う神宮寺会長に
自分達の必要な要素をただ並べただけの地味な棋匠戦のポスターと比べ
文句をつけるものの今不景気でスポンサーつかなくてカツカツなんだよ!と
逆キレされてしまうことに。
さらに一局目のお互い調子を崩しての病人対局のことに触れられ
さらに悔しかったら体治してスポンサー取ってくることだと言われ
何も言い返すことが出来なくなっていた。
それでも柳原棋匠はこのタイトルだけは誰にも譲らんと宣言した上で
どんな勝負だろうと勝ちは勝ちだとして
自らが挙げた一勝を誇りその場を後にするのだった。
そんな二人をよそに宗谷と零のポスターを手に
こっちはこの話題のカードで盛り上がらせていただくと高笑いする神宮寺に対し
島田は宗谷と零はそういう矢面に立つのが苦手だと思うと
手加減してやってほしいと話すが神宮寺もそれは解っているようで・・・。
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あくる日、屋上にてパンを手に棋譜に集中していた零は
林田が姿を見せたことで一時中断し
ひなたの問題が解決したことを報せる事に。
よかったなと言ってくれる林田に対し
結局自分は何の役にも立てなかったと悔やんでいることを吐露するが
返ってきたのは呆れたような表情と
彼女にもそんな事ないって言われたろ?とまるで見てきたような言葉だった。
思わず赤面する零に対し林田は
改めて零がどれだけ頑張って来たのかも
彼女が色々な事を解ってしまう子だというのも話を聞いている内に解ったと話し
結果は大事だけど人に伝わるのは結果だけじゃなく
世界は結果だけで回っているんじゃないんだよと諭すように告げる。
そして記念対局がんばれよとエールを贈られた
零は前夜祭に出席するため対局の前日
新聞社や連盟の人と合流し新幹線に乗り込んだ。
少し離れた席に宗谷名人が座っており
目を閉じた彼の横顔、そこだけがまるで湖の底みたいに音がなかった。
静けさと激しい嵐と・・・
これが僕のあの想像もつかなかった四日間の始まりだった。
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<Chapter.73 白い嵐①>
現地へと到着した零は思ってたよりも
ずっと大きなホテルを前に唖然としながらも
神宮寺に先導されるがままに自分の部屋へ。
部屋も広く落ち着かない零は
パンフレットにあった温泉に興味が惹かれつつも
現代っ子のためか大浴場に行く勇気もなく
内風呂にてこれからの予定を確認していた。
その夜の前夜祭は盛大なもので
たくさんのひとであふれ、たくさんのフラッシュの中
たくさんのスピーチが続いた。
零もまた挨拶やら何やらでかなりの体力と気力を消耗し
こんな世界にずっとひとりで立っている宗谷名人のことを想うと共に
島田さんのタイトル戦の時に二海堂が言っていたことを思い出し
改めて二海堂の一言がなければ自分はこの場に立っていなかったのだと考えていた。
ステージ上にて今の気持ちについて尋ねられた零は
何を言っていいのか困惑しながらも
あっというまに終わってしまわないように集中して指したいと答え
同じことを聞かれた宗谷名人もまたその立場に相応しい受け答えをしていた。
しかし続いての質問に何故か質問と答えが噛み合っていない様子を見せ
給仕の人とぶつかり着ていた服にワインが降りかかり
心配される宗谷名人だったが彼の口から出てきた言葉は全く別のものだった。
ワインが降りかかってもまるで表情を変えずに
受け答えする宗谷名人に
その場にいた誰もが息をのんだ。
たとえどんなに異質でも強ければそれが正道。
宗谷名人は服が汚れていたことに気付いた神宮寺会長により
会場を後にするが彼が去った後、皆が詰めていた息を一斉に吐き出した。
そして誰かがポツリと言う。
あれは将棋の鬼だ、ギリギリ人の姿を保っているだけの・・・と。
そして対局の朝が来て
零が対局が行われる部屋にて待っていると
対局者である宗谷名人が姿を見せる。
その姿は昨夜の前夜祭に着ていたスーツではなく
和服を身に纏っており零は思わず目を奪われていた。
ーその日の朝、季節外れの台風が奄美大島から鹿児島に上陸、
そしてその台風はゆっくりとなめるように
日本列島を北上しつつあるとニュースが伝えたー
感想
ついに零と宗谷名人の記念対局となるわけですが
とりあえずのっけから笑わせてもらいました。
記念対局と棋匠戦って明らかに棋匠戦のほうが
格式高いのにあの出来って・・・。
ぶっちゃけ島田さんと柳原棋匠ではスポンサーも集まらないんでしょうけど
それにしたってあの出来は酷かったですね。
とりあえず棋匠戦の一局目は柳原棋匠が取ったことがわかりましたが
その対局も病人対決といわれても仕方ない位で
さらに醜い心理戦も行われたらしいとのこと。
正直言えばその対局を最初から最後まで見たかったですが
まあ、会長がキレるほどだから余程だったんだろうなと(苦笑)
それはともかくとして記念対局の前夜祭が行われたわけですが
なんていうか宗谷名人の歪さが目立ちましたね。
確かに将棋さえ強ければいいのかもしれませんが
人は異質なものを怖がりますので
零を含めてあの反応は正常なのかも。
そんな相手との対局に挑むことになるわけですが
零にとって色々な意味で成長に繋がる戦いになればいいなと願うばかりです。
とりあえずスーツではなく和服で現れたことで
場という意味では既に敗北しているのも同然ですけどね(苦笑)
まあ、これもいい勉強だと思って頑張って欲しいものです。
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