2019年7月9日発売の別冊少年マガジン 2019年8月号に連載されている
アルスラーン戦記 73話のネタバレ&感想になります。
第73章 生命の賛歌
内容ネタバレ
王へと直談判していたボードワンらのもとへ
姿を見せたタハミーネ。
ボードワンはそのことを訝しみながらも
タハミーネから私を夫・アンドラゴラスの交渉に
使っても構わないとの言葉を聞き
すぐさま賛同し人質にしようとするが
続いた言葉に呆気に取られてしまうことに。
「私自らが夫を説得してまいります」
「慈愛溢れる陛下のために」
とのタハミーネの言葉にイノケンティウス七世は
酷く感激したようでボードワンらの苦言も意味をなさず
タハミーネに交渉を任せるのだった。
玉座にて相手がどう対応してくるのか様子を窺っていた
アンドラゴラスの元へ姿を見せたタハミーネ。
二人の関係は仲睦まじい様子とはかけ離れているようで
アンドラゴラスは声をかけても返事もしないタハミーネに
バダフシャーン公からそなたを奪って何年になるかと
昔のことを語りだす。
そんなアンドラゴラスに対しタハミーネは
私はただ私の子を愛しんでいただけだと返すが
アンドラゴラスから子を愛しむのは母として当然の事だと言われ
激昂したかのように私の子を返してくださいまし!と叫んでいた。
その変わりように周りの者たちが困惑する中
アンドラゴラスはアルスラーンがここを目がけて進軍しつつあるとして
アルスラーンの父たる予と母なるそなたにとって
まことに吉き報せではないかと告げる。
その言葉にタハミーネはただ俯き
アンドラゴラスはそなたを我がものとするのにも時間をかけた、
そしてアトロパテネで敗れてより
そなたと再会するのには時間が必要であったと語り
待つのには慣れておる、ゆっくり待とうではないかと告げるのだった。
パルス歴三二一年五月末。
アルスラーン王太子軍は王都エクバターナへの道を
すでに三分の一踏破していた。
一月のうちにルシタニア軍の二城を抜き城主を倒し
その戦果がパルス全土に伝わるにつれ
はせ参じる見方は日に日に増えていた。
「すべてがうまくいく」
パルスの兵たちにとって大陸公路は
勝利に直結する道であるように思われた。
・・・が時を同じくして五月末
パルス北方の広大な草原地帯を
砂塵を巻き上げ南下するものがあった。
トゥラーン軍の南下。
それにいち早く気づいたのはシンドゥラ国だった。
国王ラジェンドラは現在の状況を鑑みて
すぐさまアルスラーン王子へ知らせることを決定し
その知らせはペシャワールへもたらされることに。
後を任せれていたルーシャンらは
ラジェンドラがトゥラーンとパルスが共倒れすればいいとでも
考えているんだろうなと思いつつも
今我らが城を出て戦っても王太子殿下の為にならずとして
籠城戦を行うことを決断する。
その上でパラザータ卿に今すぐ王太子殿下に
このことを伝えてほしいと向かわせ籠城戦の準備に取り掛かるのだった。
トゥラーン軍来襲の報がペシャワールへ届けられた頃
使者パラザータは昼夜を問わずひたすら大陸公路を西に駆けていた。
しかし生物である以上限界があり
休みなく走り続けた二日目の夕方
馬が限界を迎え倒れてしまうことに。
それでもなんとかしてアルスラーンの元へ向かうため
近くを通った旅人(クバード)に馬を貸して欲しいと頼むが
返ってきたのは「断る!」という強い否定の言葉だった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回のラストに姿を見せたタハミーネですが
ボードワンらの危惧そのままに
魔性の女っぷりを見せてましたね。
結果として交渉を任されることになったわけですが
とりあえず今のところそれも功を奏したとは言えない感じかなと。
というよりもアンドラゴラスがタハミーネに執着しているのは理解していますが
なにやらあの二人の関係もなかなかに複雑っぽいですね・・・。
タハミーネが本心からかどうかは分かりませんが
叫ぶところなんて見たこと無かったですし。
それにタハミーネが叫んだ「私の子」というのが
一体誰を指しているのかが気になります。
普通だったらアルスラーンの事を指しているのだと思いますが
どうやらアルスラーンはあの二人の子ではないような描写がありますし
それならば一体誰の事を指しているんだろうかと。
まあ、それこそがアルスラーンの冷遇に繋がっているのは間違いないと思いますが
それが明らかになるのはまだまだ先になりそうです。
そして一方のアルスラーンについてですが
順調に王都へ向け進軍していたところに
トゥラーン軍襲来とはなかなかに厄介なことになっているようです。
まだその報自体はアルスラーンのもとへ届いていないですが
あのタイミングでクバードが登場したことで
おそらくアルスラーンとの縁が出来たのではないかと。
まあ、ヒルメスに対しても容赦ないクバードが
アルスラーンに対して何を思うのか気になるところではありますが
味方になればこれほど頼もしい人物もそういないので
なんとかして味方になって欲しいものです。