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銀の匙 最終回131話 ネタバレ&感想 八軒勇吾が播いた種

2019年11月27日発売の週刊少年サンデー 2019年52号に連載されている

銀の匙 131話のネタバレ&感想になります。

 

最終話 八軒勇吾の巻

内容ネタバレ

 

青い空・・・金色の大地・・・

かすむ地平線と通じないスマホ・・・。

 

ちょっぴり大人になった八軒が

思わずここ座標どこ・・・?と零してしまうほどの

広大な大地・・・彼は今日本ではなくロシアにいた。

 

国境さえも越えロシアにやってきた八軒だが

見事に迷ってしまったらしく

高一の夏休みに御影牧場から駒場牧場に

歩いた日のことを思い出していた。

 

幸い一本道ゆえに迷子にはならないものの遭難はしそうだ・・・と

この辺にクマとかトラはいないのかと不安に思っていたところ

突然重低音が鳴り響き・・・!?


その重低音の正体はこちらへと向かってくる

巨大なトラクターの群れであり

八軒の前に止まったかと思いきや

中から姿を見せたのは駒場だった。

 

どうやら八軒がここロシアに来たのは

駒場から新しいビジネスがあると連絡があったからのようで

近況を聞きながら駒場の車に乗り込むことに。

 

駒場によるとこのアムール一帯で何年か前から

道内の銀行が農業ビジネスに乗り出しているらしく

この辺りのロシア人は大らかなというか大雑把だったからか

借りた広大な土地に日本式で普段通り大豆播いたら

初年度でいきなり前年比1.5倍の収量を叩き出したとのことだった。

 

思わずどんだけてきとーだったんだロシア人!と叫んでしまう八軒だが

駒場は俺達の積み上げたものが、あたりまえのことが

ちゃんと通じるのだと誇らしげな表情を浮かべ

八軒もまた同様の表情を浮かべるのだった。

 

着いた先で子供達とロシア語で話す

駒場の姿に驚いたもののロシア語は

八軒の兄である慎吾の妻アレクサンドラから習ったもののようで

駒場はこっちで雇ってもらえたのは

ロシア語ができるというのも大きかったと語る。

 

八軒もここでびっくりするくらい英語通じなかったことで

俺もロシア語習っときゃよかったと話すが

駒場曰くスポーツは世界共通言語とのことで

子供達が野球をしている場所へと案内されることに。

 

ロシアはそれほど野球人気は高くなかったものの

子供にフォークとかカーブとか見せたら喰いつかれ

教えてやろーかつったら

親たちが空き地均して球場を作っちまったと。

 

八軒が思わず規模のでかいエゾノーかよと口にしたことから

駒場はエゾノーと言えば桜木先生だとして

俺のロシア行きにあちこち根回ししてくれたのだと語る。

 

駒場はこっちで自分の牧場を持つつもりのようで

極東はまだまだ未開な物がいっぱいあり

ウラジオストックあたりに穀物積み下ろし設備作って

北海道と船便で結べばいいのになと考えていた。


そんな駒場の夢、目標を聞きながら

旧交を温めていた二人だが

駒場によると外国人には土地を売ってくれないらしく

ここで自分の牧場をやろうと思ったら

まずロシア人の嫁さん見つけないという話に。

 

その話の延長で駒場からアキと結婚考えてねーの?と聞かれた八軒は

俺らまだ学生だよ!と言いつつ交際自体は順調のようで

駒場が思わずうざっと思ってしまうほどだった。

 

そんな八軒の悩みは”八軒アキ”と”御影勇吾”どっちがいいというもので

駒場が一切迷いも見せず”御影勇吾”のほうが

呼んだ時のリズムがいいと言われ項垂れながらも

俺もそう思うと答えていた。

 

八軒はやはり豚事業がうまくいかんとケッコンとかと

ごにょごにょ言いながらこれからのことを

色々考え唸っていたが駒場はそんな前と変わっていない

八軒を嬉しそうにそして懐かしそうに見ていた。

 

駒場がそっちの豚事業が波に乗ってからでいいと

何かを話そうとしたところ

突然野球をしていた子供達からバットを渡され

打席に立つことに。

 

日本人みんな野球上手いと思われていると知り

んなわけねーだろと言いつつも

子供相手ならとバットを構える八軒だが

あれよあれよといつのまにかマウンドには駒場の姿が。

 

以前と同じかそれ以上のスピードで投げられる珠を前に

怖気ずく八軒だがようやくここに来た事情について思い出したようで

駒場はロシアで豚を飼えと告げる。

 

いきなりの言葉にまだ話が見えない八軒だが

駒場は大川のSNSを見ているらしく

お前のとこ豚、けっこー増えたよなと前置きした上で

ロシアのこの辺、肉の需要はあるけど畜産やっている奴は少ないと語る。

 

やるなら今だと言う駒場に八軒は思わずサギ師?と零すが

北海道とロシアを結びたいと考えている駒場は本気のようで

おまえは小樽をおさえろ、俺はウラジオストックをおさえると

まるでマフィアのようなことを口走っていた。

 

八軒から採算がとれる保証について聞かれた駒場は

何故か自信満々にない!と答えつつも

ないけど八軒と組んだら面白そうだと誘うのだった。


二人の対決は八軒の空振り三振に終わり

ギャラリーが騒ぐ中

八軒はオレは人の夢を否定しない人間になるという信条から

駒場の提案について頭を悩ませていた。

 

これからの話についてヒートアップする二人だが

子供達には何を話しているのかわからず

さっさとバッターボックスから出てほしいと言われることに。

 

その言葉に従い離れようとした八軒だが

何か思うところがあったのか子供達にジェスチャーで

もう一打席打たせてほしいと頼んでいた。

 

子供達もそれを受け入れたようで

再びバッターボックスに立った八軒は

駒場にもう一打席勝負を挑むことに。

 

そして俺が打てたらこの話は無しで

俺が抑えられたらその話(株)GINSAJIとして

前向きに検討させていただくというものだった。

 

駒場は俺がお前に打たれると思ってんのかと

自分にとって分がいい勝負であることを理解したものの

八軒の表情を見て、やってみなくちゃわかんねーよなと

笑みを見せるのだった。


そんな二人の本気の勝負が繰り広げられていた頃

エゾノーでは桜木が生徒達とピザ作りに参加していた。

 

そうした中、ある生徒から起業したいとの相談を受け

俺もそっち方面のアドバイスをするの難しいな・・・

って何年か前なら言ってたと笑って答えていた。

 

他の先生たちも同様の生徒のことを思い出したようで

桜木は自分の教え子のことを語る。

 

その子は受験戦争から逃げてきて

目的もなくエゾノーに入ったのだと。

 

入学早々場内で遭難し女の子に誘われ馬術部を嫌々続けて

でもやめる勇気もなかった。

 

ピザ作った事ないのに請け負ってえらい目にあって

豚に名前をつけて可愛がって食べるときにヘコんで

バイト先で牛乳こぼしてヘコんで等々

その子が経験してきたことを。

 

中には事実と違うものもあり他の先生から

否定されたりしながらも

次々と語られるエピソードを聞き

生徒達は皆がやべー奴だという認識を持っていた。

 

話を聞いていた生徒からは

その人無事に卒業できたのかと質問され

桜木は卒業したよ、それどころか在学中に起業もしたのだと語る。

 

君達がこうやって気軽にピザパーティーを開けるように

してったのもそいつだとして

興味があるなら話そうか、色々な種を播いてった男の話をと・・・。

 

当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!


感想

 

いや~ついに終わってしまいましたね~。

最後がエゾノーというのも

この作品らしいなと。

 

駒場とロシアで再会すると言うのも

なんていうか色々感慨深いものがありました。

 

私自身この作品に登場したキャラクターは

基本幸せにというか希望に満ちた道を歩いてほしいと思っていたので

彼がロシアで頑張っているのを見るのは嬉しかったです。

 

二人の本気勝負の結果は分かりませんが

八軒と駒場がロシアと北海道を繋ぐ仕事を

共に実現出来たらと願わずにはいられません。

 

それにしても駒場がこの道に進んだのも

八軒の影響を大きく受けた結果なわけで

本当に色々な人に影響を与えているんだと改めて思いました。

 

大川さんも御影家、そしてクラスメイト、エゾノーもそうですが

まさに色々な種を播いたなと。

 

ラストに桜木先生が八軒の学生時代の話を振り返ってましたが

本当に色々やっていたなと(苦笑)

 

最終ページにもありましたが

そんな彼が播いた種が誰かの夢に繋がってゆくというのは

本当にすごい事だと思います。

 

これまで八軒が苦労し悩みで歩んできた道は

こういっては変かもしれませんが

間違ってなかったんだなと。

 

結構休載が多かったので銀匙ロスというわけではありませんが

出来ることならいずれ何かの形で

また八軒の物語を描いてほしいものです。

 

あれから10年とかスピンオフ関係も含めて

まだまだ膨らませられる作品だと思いますしね。

 

ともあれこれで一先ず

銀の匙の物語は終わりを迎えましたので

荒川先生にはお疲れさまでしたと伝えたい。

 

他にもたくさんの作品を手掛ける中

ちゃんと完結まで描き切れたのは素晴らしいと思います。

最後の最後まで満足させていただきました。

 

これからも様々な作品を手掛けていくでしょうが

ファンの一人として先生の作品を楽しみにしていますので

再び面白い作品に出会えることを願っています。

 

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