2021年9月3日発売の
コミックガーデン 2021年10月号で
連載されている魔法使いの嫁 80話の
ネタバレ&感想になります。
第80篇 Coming events cast their shadows before.Ⅱ
内容ネタバレ
外へ出たヨセフは
雪が降っているのを見て
寒いのは嫌だな・・・と呟いていた。
彼が外に出ているのを見た
シルキーは持ってきた
上着を肩にかける。
ヨセフは住民の世話がしたくても
奴らが不在だとできないからか
かわいそうな習性だなと毒づくが
シルキーにその場に転ばされたことで
ここが彼女の領域であることを思い出す。
逆らうと面倒だな・・・と
黙って立ち上がったヨセフだが
そこへ冬の女神が姿を見せる。
「巫はここに?」
そう尋ねる冬の女神に対し
ヨセフはすぐさま
直視しないように目を隠し
シルキーはいないと首を横に振る。
それを見た冬の女神は
夥しい数のカラスへと姿を変える。
そして空へと飛び立つのを見ていた
ヨセフは次は何をやらかしたんだかと
ため息を吐くのだった。
リアンはフィロメラに会おうと
度々女子寮に足を運ぶが
今日も寮母の猫オリヴィアに
駄目だと断られていた。
それでも諦められないリアンが
持ってきた高級なキャットフードで
なんとか懐柔しようとしていた所
女子寮から悲鳴が!?
オリヴィアの制止を振り切り
悲鳴がした場所へと向かうと
そこには声をあげたと思われる
女生徒が腰を抜かしていた。
そしてその女生徒の前方には
倒れたヴェロニカと
そんな彼女の傍に浮かぶ
異形の怪物の姿が。
リアンはお前は何だ!?と
困惑しつつ声をかけるも
答えが無い事から
敵だと判断し魔術を行使。
しかし怪物はその一撃を受けた瞬間
煙のように変化し
まるで効果はなかった。
そして怪物は笑いながら
リアンを無視して動き出し
リアンとオリヴィアは
その後を追いかけるのだった。
一方その頃救護室にて
チセはアレクサンドラに
診察を受けると共に
呪いについての話を聞かされていた。
アレクサンドラは
チセの呪いはそこまで活性化したり
拡がったりはしていないと語る。
チセが抱えている呪いは
より生物のようなもので
魔術上の呪術とは違うと。
魔術は大雑把に言うと
人間が行うものであり
呪術というのは人間の強い感情を
軸にして行う魔術。
憎悪や後悔、嫉妬などを原動力に
結果を誘発したり
操作したりするものだと。
そんな呪術による結果は
感染することもあり
人から人へ、人から物へ
血の泥のように染みついて
落ちなくなる。
何かを想うということは
良くも悪くも強い力を伴い
魔術師じゃなくても
呪うことは可能であると。
魔力のない素人はアマチュアであり
他人を害する”結果”は
基本的には術者にも”返る”
魔術師はそれを避ける方法を
知っている。
誰かを害そうというなら
自分も同じ害を負う
覚悟がいるのだと。
その点チセに懸かった呪いは
どちらもより古くてシンプル。
意志を持つ存在から
与えられた”結果”・・・
”お前”は”このように””在れ”
という絶対的な命令。
それは妖精や精霊の振るう力に似ており
竜の呪いと不死の呪いが
拮抗し合っているのは幸いであると。
その説明を聞いたチセは
つまりこの呪いが解けることは
ないのだと理解する。
心配するアレクサンドラに
この呪いが解けない事は
別に嫌ではないと誤解を解こうとする
チセだが突然何かに
絡みつかれるようなイメージを感じ
その場で蹲ってしまう。
ルツはすぐさま外にいた
エリアスを呼ぶ中
チセはあの時”視たもの”を
はっきり思い出していた。
そしてエリアスに告げる。
”あれ”が・・・魔術書が
多分持ち主と一緒に近くにあると。
それを聞いたエリアスはチセに
わかった、一緒に追いかけようと
声をかける。
てっきり置いていかれると
ばかり思っていたがチセは
困惑していたがそんな彼女に
エリアスは語る。
隠れて追いかけてくるなら
最初から一緒にいた方がまし。
それに放って置いたらまた犠牲者から
魔力を絞り始めるかもしれない。
つまり僕らは今”友人”を
助けたい者同士だと思うんだけどと。
その言葉にチセは
一も二もなく行きましょう!
と返し・・・。
怪物を追いかけるリアンだが
途中通りがかった女性が
魔力を吸い取られ
倒れたのを見てやはりあれが
例の魔術書であると理解する。
逃がすわけにはいかないと
魔術を発動したリアンは
怪物の触手のようなものを切断。
攻撃されたことで怪物は
煩わしいと感じたのか
触手を伸ばしリアンを拘束する。
そしてその時どこかで
パーティーでもしているのか
花火が空に描かれると共に
拍手のようなものが
遠くから響いていた。
・・・あっちか・・・と
怪物が呟くのを聞いたリアンは
お前まだ魔力を喰らう気か!?
何が目的なのかと問いかける。
そんな姿になってまで
何をしたいのかと。
怪物はリアンを拘束する触手に
力を籠めながら語る。
本当にいやになる。
いつもあなたはただしくてつよくて
まっすぐでためらいがなくて
・・・あなたといると
わたしはみじめで・・・ばかで
わたし(コレ)には
価値なんてないって・・・。
声が重なって聞こえたことで
リアンは目の前の怪物が
何者なのか気付くも
声に出す前に口を塞がれていた。
そして怪物はリアンに告げる。
わたしずっとあなたがきらいだったと。
突然パーティーを開いていた
一室の扉が開くと
そこには異形の怪物の姿が。
怪物はたくさんいますねと
手に持っていた魔術書を開くと
部屋の中にいた者達は
抵抗する事すら出来ず
瞬く間に魔力を奪われ昏倒していた。
倒れたのはほとんどが生徒であり
ライザやナルシス達は
防御が間に合ったのか
倒れるのを免れていた。
怪物はライザへと目を向けると
いらっしゃってよかったと
あるお願いを口にする。
それは自分を学院の外へ
出して欲しいというものだった。
その頃丁度通りかかった
アイザック達は廊下で倒れる
リアンを発見。
アイザックはすぐさま容態を確認し
先生を呼びに行こうとするが
意識を取り戻したリアンは
アイザックの手首を掴み告げる。
”あいつ”を止めてくれ
・・・頼むと。
そう言って意識を再び
喪いかけながらもリアンは
”あれ”はフィロメラだと
口にするのだった。
異形の姿となったフィロメラは
大事そうに魔術書を抱えながら
ライザに語り掛ける。
わたしおむかえしないと
いけないんです。
地獄にいるおかあさまと
おとうさまをと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックス、
MAGCOMIでどうぞ!
感想
前回の最後でフィロメラの様子が
かなりおかしくなっているのは
わかっていましたが
随分な変わり様でしたね・・・。
とりあえず精神もそうですが
見た目の変容ぶりは
どう表現したらいいものやら。
髪の毛?が木の根のように
うねうねと動いて
着ていた服も体も全部真っ黒。
さらに真っ黒な体からは
血なのかなんなのか
ぽたぽたと滴り落ちていると。
ぶっちゃけ夜にばったり会ったら
即気絶するレベルの
ホラーな感じでしょうか・・・。
上手く説明しづらい形容ですが
とりあえず現段階で言えるのは
フィロメラが魔術書の力を使って
学院の関係者から魔力を
吸い取っていたのは間違いないかと。
彼女自身そんな事を望んで
するようには思えないので
恐らくリズベズの命令でしょうね。
ただ魔力が体の許容量が越えたのか
魔術書に操られるかなにかして
今の状態になったのかなと。
なんにしても一気に状況が
動いたことは間違いないでしょうね。
今までの流れの中にも
明らかにされていない部分が
多くありましたし
それが明らかになる時が楽しみです。
結果としてどういう結末に
なるかはわかりませんが
チセにとって大事な友達ですし
なんとか元に戻って
欲しいものです。