魔法使いの嫁 雑誌掲載最新話

魔法使いの嫁 最新 67話 ネタバレ&感想 ヘーゼルの忠告

2020年3月5日発売のコミックガーデン 2020年4月号に連載されている

魔法使いの嫁 67話のネタバレ&感想になります。

 

第67篇 A small leak will sink a great ship.Ⅱ

内容ネタバレ

 

息苦しいような喉が渇くような感覚を覚え

飛び起きたある日の夜

チセは猟犬との契約に従い”裏道”へと訪れていた。

 

対価として持ってきた肉に対し

猟犬たちも満足してくれたらしく

無事に契約を果たすことに成功する。

 

その肉を持ってきてくれるようにと頼んだのは

セントールのヘーゼルだったようで

肉を運んできてくれたばかりか

今回はチセの護衛としてついてきてくれていた。

 

”裏道”からの帰り道

付き合ってくれたヘーゼルに礼を言ったチセだが

その顔はどこか元気がないようで・・・。


ヘーゼルもその事に気づかないはずもなく

それが猟犬に与えた肉のことだと思い声をかけるが

チセは自分だけでどうにかできる代償ではなかったことが

気に掛かっていると語る。

 

それを聞き思わずため息をついたヘーゼルは

こりゃ旦那(エリアス)も苦労すると思いつつ

羊で妥協されなかったらどうしていたのかと問いかける。

 

そこらの人間をさらって来るのか

それとも自分が食われて良かったのか?と。

 

その問いにチセは何も言えずにいたが

ヘーゼルはそんなチセにある昔話を語り始める。

それはお隣の島(エリン)の話だった。

 

大飢饉にて村人大勢と機織りが亡くなり

これ幸いに流れの機織りが居座った。

 

その男は自分でも畑をやりたくなったが

土地は余っておらず村人は誰も土地をやれなかった。

 

機織りは金にあかせて乗り気じゃない村人から土地を買ったが

その土地は妖精の土地であった。

 

機織りはそこでじゃがいもを作った。

誰に何を言われても妖精なんざいない、

そんなのが邪魔するならこの鍬でそいつらの皮を

はぎ取ってやると言って聞く耳持たなかった。

 

そして出来たじゃがいもだが

真っ赤な血を流してだめになった。

 

次の日村人が見つけたのは

体中が捩れて”皮がめくれた”機織りだった。

 

まだ機織りには息があったが

次の日全部の毛が抜けた。

 

次の日全部の歯を吐き

次の日全部の爪落ちて

次の日死んでしまった・・・という話だった。


ヘーゼルはチセにあんたが相手にしているのは

そういう相手だって話だと語る。

 

そうじゃなくてもどこもかしこも理不尽な世の中

自分から分の悪い賭け受けてどうするんだと。

 

チセもそのこと自体は理解しているらしく

神妙な表情を浮かべ私はちゃんと生きていたいはずだが

でもいつもうっかり体が動いてしまうと語る。

 

その上でどうやったら自分の事も考えて

動けるようになるんでしょうか?と問いかけるが

返ってきた言葉は”我慢”の二文字だった。

 

それでも納得いかない様子のチセにヘーゼルは告げる。

あんたが大事に守りたいのは他人のことか?

それとも役に立ちたいという自分の欲なのか?と。

 

そうやって目に付くもの助けたっていいが

あんたが傷つくと同じくらい痛がるやつもいることを覚えておけと。

 

その上でヘーゼルはあんただけが死ぬなら

悪くないかもしれないが他にも問題はあり

奴らはあんただけから取り分を取るとは限らず

あんたが足りない時誰がどうなるかわからないと語る。

 

それこそあんたの友達が・・・と言った瞬間

チセもそのことに気づいたようで

ヘーゼルは嫌だったらどう考えればいいのか考えろと

忠告するのだった。

 

そんなことを話している内に夜が明けてしまい

雰囲気がいつものように戻ったヘーゼルと別れ

学院に向かう前に家に戻って少し眠ることにしたチセ。

 

一方、その頃学院では今日がハロウィンだからか

子供たちがトリックオアトリートと騒いでいた。

 

それを見てアリスも今日がハロウィンだと気づき

初等部が仮装して先生方とかに菓子もらいにいくことを思い出すが

彼女の脳裏に浮かんだのはレンフレッドの事だった。

 

そんなことを考えボーっとしていた所

騒いでいた子供達とぶつかってしまう。

 

子供達は相手が上級生だと気づきすぐさま謝るが

それに対しアリスは何故か彼らが頭から被っている布を

使い終わったら貸して欲しいと言い出し・・・。


教師であるトーリーとナルシスも仮装して

初等部の子供達を相手に菓子を配っていた。

 

トーリーは相変わらずナルシスが苦手のようで

その事を隠すことなく接していたが

それでも手が空いていたこともあって手伝っていた。

 

そんな二人だが今学院内で起こっていることについては

多少なりとも気になる部分があるようで

地下の廃棄塔の連中がなにかやらかしたかもしれない等と

色々思うところを話していた。

 

それでも自分を子供扱いするナルシスと行動を共にするのは

トーリーにとっては嫌なもののようで

それはナルシスがトーリーの事を”トリスタン”と呼ぶことも関係していた。

 

どうやらトーリーには”本家”があるらしいが

そこに戻る気はないとのことで

その名を呼ぶなと何度も言っていた。

 

ナルシスはそんなトーリーとその弟子であるリアンに

似たものを感じているようで

ああいうのは出来がいい分いらない嫉妬を買う上に自覚がないから

きちんと見ておくようにと忠告する。

 

しかしトーリーはイマイチ理解していないらしく

確かに家柄では嫉妬されるだろうが

嫉妬なんてする側の問題じゃないかと語り

ナルシスはそういうところだぞと改めて忠告するのだった。


一方、学院へと訪れたチセだが

何故かルーシーにゾーイが抱き着いている場面に

遭遇してしまい何をどうしたらいいかわからずにいた。

 

どうやらゾーイはルーシーがどこかに向かうのを止めているらしく

話を聞いたところルーシーはハロウィンだけの

アルバイトに向かおうとしているようで

それを知ったゾーイがまた倒れるかもしれないと

なんとか止めようとしているとのことだった。

 

チセも流石に病み上がりのルーシーを行かせるわけにはいかず

引き留めながらセスが学費を振り込んでいるんじゃないかと尋ねるが

ルーシーは頑なにあれに手をつけるのは嫌だと

セスが振り込んだお金を使うことを拒否していた。

 

そこへリアンとアイザックが姿を見せたことで

ゾーイからルーシーが廃棄塔に行こうとしていることを知ることに。

 

まだ学院のことについて詳しく知らないチセは

リアン達に廃棄塔について尋ねたところ

アイザック曰く学院を構成する塔の一つであり

失敗した魔術でできているとか

処分できないものを詰め込まれていると言われていると。

 

そしてリアン曰く貴重な鉱物や薬草が成長する環境を

真似て整えて収穫できるようにした施設とのことで

よくわからない部分も多い場所だった。

 

しかしどうやらリアンがあんなところと口にするくらいに

あんまり勧められない場所のようで

それでも向かおうとするルーシーにチセとゾーイは

もし本当に行かなきゃいけないなら自分が代わりに行くと言い

互いの顔を見て首をかしげていた。

 

その様子を見ていたリアンは何か思うところがあったのか

なら俺達も行くかと言い出し・・・。

 

一方その頃、廃棄塔ではフードを被った

教師と思しき人物と行動を共にする

フィロメラの姿があった。

 

教師は入り口で管理人に呼びかけるが

不在中なのか反応はなく

仕方なく事後報告ということで

中へ足を踏み入れようとしていた。

 

教師は彼女の参加を喜んでいるようで

年々君のような”資格のある”生徒は減っていくからねと

声をかけるがフィロメラは何も答えることなく俯いていた。

 

そこへ廃棄塔の入り口はここですか?とチセ達が姿を見せたことで

思わぬ場所で顔を合わせることになり

互いになぜここに?と言いたげに名を呼ぶのだった。

 

当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は本誌かコミックス、MAGCOMIでどうぞ!


感想

 

色々とあらすじが長くなってしまった割に

展開自体はそう進んでいないような感じ。

 

ただそれでもヘーゲルの警告とも忠告ともとれる言葉は

なかなかにチセに突き刺さったのではないかと。

 

今までのヘーゲルの雰囲気とは違い

真面目なというかちょっと怖い表情でしたし

言われた内容もかなりキツイものでしたしね。

 

まあ、それでも彼の言った事自体は間違っているわけではなく

いずれ誰かが言わなければならないことであり

まだ自分のせいで犠牲になっていない今だからこそ

必要な言葉だったように思えます。

 

流石にチセも誰かが自分の犠牲になった時には

その事に気づくというか気づかされるでしょうしね。

 

それにしても基本客観的に見ている読者はともかく

チセにとってはかなり考えさせられる言葉だったのは

間違いないかと。

 

彼女は今まで他の人達とあまり関わってこなかったせいか

友達とか知り合いをかなり大事に思っていますからね。

 

本当に先程も言いましたが

犠牲が出てからそれに気づくよりは良かったと思います。

 

まあ、そんな忠告を受けておきながらも

早速ルーシーの代わりに廃棄塔に行こうとしているので

まだ本当の意味でその言葉を理解しているわけではなさそうですが・・・。

 

それも彼女らしいと言えばそれまでですが

いずれ取り返しのつかない事態にならなければいいなと

切に願うばかりです。

 

それにしても廃棄塔というまたしても

よくわからない場所が出てきましたが

トーリー達の話から推察するに

ウェブスターの悲劇とカルナマゴスの遺言にも

関わってきそうですね。

 

それがどう関係するのかはまだ分かりませんが

トーリー達の話によると廃棄塔には

よからぬ連中がいるみたいですので

それらが元凶かどうかはわかりませんが

少なくともこの事件に関係している可能性は高いかと。

 

なんにしても事件の全貌というか

ウェブスターの悲劇とカルナマゴスの遺言に

関わりがあるのかもわからない状況なので

まだまだこの件については続きそうですね。

 

学院篇が始まって約20話、

期間にして2年くらいになりますが

まだまだ終わりが見えないので

予想以上に長いシリーズになりそうです。

 

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