2022年5月25日発売の
アフタヌーン 2022年7月号にて
連載されている
ヴィンランド・サガ 193話の
ネタバレ&感想になります。
第193話 千年航路②
内容ネタバレ
マルクランドの開拓団が
行方不明になった事件は
ヴィンランド開拓団
全員に知らされた。
トルフィンは全ての情報を
共有するため皆に説明する。
彼らの生死を判断できる情報は
得られなかったが
どこかで生きている可能性は
充分考えられること。
定期便はマルクランドの沿岸を
年に2往復することから
その際出来る範囲で
生存者の捜索もしてもらい
続報を待ちましょうと。
その上でトルフィンは
マルクランドを襲撃した者達と
我々が付き合っている
”ギトプイの一族”は
まったく別の部族であると語る。
マルクランドとは船足で
8日もの隔たりがあり
事件にギトプイ一族が
関係しているはずはなく
”同じ先住民”とひとくくりに
しないで欲しいと。
そんなトルフィンの話があった後
開拓団の者達は改めて
今回の件について話していた。
襲ってきた者達に怒る者や
行方が分からない開拓団を心配する者
先住民を疑う者に庇う者
それぞれだった。
その中でもエイナルは
プルムクやニスカワジージュとの
交流もあって擁護する立場にあった。
しかしそこへウッゲが
甘い!と割って入る。
忘れたのかお前達。
ワシらの前にもこの地へ来た
開拓団がいたが
そいつらもウーヌゥどもと
戦争になって撤退したじゃろうがと。
1度なら例外でも
2度あればもう見過ごせん。
ウーヌゥどもは何かのきっかけで
ワシらに襲いかかって来るんじゃ!
そういう性質の奴らだと
証明されたんじゃ!と。
それを聞いても開拓団の者達は
考えすぎじゃと戸惑っていたが
ウッゲはこないだ斧が1本
無くなったことについて触れる。
どんなに捜しても出てこないのは
鉄の道具を欲しがっている
ウーヌゥ達が盗ったからであると。
鉄や麦、そして船。
奴らが欲しがるものを
ワシらはたくさん持っており
奴らがそれを奪おうと考えても
不思議ではないと。
そんなウッゲの危惧に
思う所のある者達も現れ始める中
ウッゲとエイナルは
真っ向から意見を対立させる。
ウッゲはエイナルに告げる。
お前もトルフィンも人が良すぎると。
ワシらはウーヌゥどもにしてみれば
侵略者じゃろうが!
ある日突然大勢で押しかけ!
勝手に住み着き!
どんどん畑を広げとる!
そんなワシらをウーヌゥどもが
気分よくニコニコと受け入れとると
本気で思っているのかと。
その言葉を聞き
反論できないエイナルを前に
ウッゲは何かに怯えるように
震えながら話を続ける。
ワシらの土地を守るんじゃ!
武器をそろえて
こっちからも偵察をして
常に最悪の事態に備えるんじゃ!と。
一方その頃ギトプイの一族の集落にて
ミスヴェゲブージュが
ノウド人どもは侵略者だと演説していた。
自分が見た未来の光景を上げ
その危険性からノウド人を
この地から追い出すべきだと。
しかしそんな演説を聞いても
集落の者達は深刻には受け止めず
プルムクなど話すら聞かず
トルフィン達からもらった
酒を飲み酔いつぶれていた。
どうやら彼ら先住民達は
酒を知らなかったようで
プルムクは初めての酒に
見事に嵌ってしまっていた。
そればかりかプルムクは
ノウド人の服を着ており
ミスヴェゲブージュからすっかり
ノウド人に毒されているようだと
苦言を呈されるほどだった。
ミスヴェゲブージュは
これだけ言っても分からんのかと
表情を厳しくするが
プルムクは語る。
ミスヴェゲブージュが
精霊の秘術でそういう未来を
見た事自体は疑っていない。
アンタはすごい予言者だ。
それは知っているが
俺達はそれを見てない事から
なんだかよくわからんと。
その上でオレがこの目で見たのは
ノウド人の作った麦畑だと。
ミスヴェゲブージュは
その麦畑は森を壊して
作ったものだと話すが
プルムクは返す。
それの何がいけないんだ?と。
森も海も気まぐれで
何日も獲物が取れないことなんて
しょっちゅうだ。
腹が減っても仕方ない。
オレ達はただ自然の恵みに頼って
生きてんだもんな。
だが畑は違う。
同じところから何度でも
食べ物が生まれるんだ。
自分達の力で何度も生み出せ
食べ物を探して島中を
さまよう必要がない。
足の弱い年寄りも子供も
楽に暮らせる。
それはいけないことなのか?と。
それでもミスヴェゲブージュは
大いなる精霊が定めた生き方を
変えてはならんと語る。
魚に鳥の生き方はできんのだと。
しかしプルムクは
やってみなければわからないと言い
俺はトーフィ(トルフィン)達から
麦の育て方を教わると
考えを変えることはなかった。
埒が明かないと判断したのか
ミスヴェゲブージュは
一族の代表である族長に
考えを聞きたいと声をかける。
族長は語る。
我が一族はあなたの助言に
何度も助けられてきた。
あなたが見た恐るべき
武器の出現には充分に注意し
ノウド人の監視を
怠らないようにしようと。
しかしノウド人の良い部分は
学ぶべきではなかろうかと述べ
私も一族の長として
皆の暮らしを楽にしてやれたらと
思っていると。
その族長の言葉に
集落の者達も同意した事から
ミスヴェゲブージュは
そうかわかったと言い
説得を諦め集落を離れる。
そして森を走りながら
改めて決意していた。
どんなことをしても
ノウド人をこの地から
追い出さなくてはならんのだ。
どんなことをしてでも・・・と。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回からこっち
随分と不穏な感じが続いてますね。
まあ、マルクランドの開拓団の者が
見つからなかった事から
どうしたって先住民に
不信の目が向くのは仕方ないのかも。
なんだかんだいって
交流を初めてまだ1年ですし
全面的に信用できるかと言えば
難しいと思いますしね。
それにしてもウッゲの言うことも
分からなくもないんですが
この状況においてウッゲの存在は
厄介以外の何者でもないなと。
恐らくあの話し様から見るに
以前に襲われるかして
なにかしら奪われた経験が
あるんでしょうね。
そんな経験があるからこそ
ワシらの土地を守るんだと
悲壮感MAXで言っているんだろうなと。
まあ、ぶっちゃけて言ってしまえば
あくまでもトルフィン達は
侵略者である以上
この土地が誰のものかと言われれば
ウーヌゥ人の物だと思いますけどね。
まあ、開拓団の者達にとって
この土地は安住の土地と
考えているわけですから
自分達の土地だと考えても
仕方ないのかもしれませんが。
ともあれこういう状況になった以上
誰かが先走ったら
一気に抗争になる可能性もあるかと。
ミスヴェゲブージュも
どうにかしてノウド人を追い出そうと
色々暗躍を始めるようですし
先行きは暗くなりそうです。
まあ、遅かれ早かれ
何かしら問題が起こるのは
分かっていた事。
全てがうまくいくなんてことは
まずないのでこの事態に
トルフィンがどう動き
収拾するのか楽しみです。