2025年5月9日発売の
別冊少年マガジン 6月号に連載されている
アルスラーン戦記 139話の
ネタバレ&感想になります。
第139章 最期の呪い
内容ネタバレ
王都の地下で蛇王らしき
闇の気配がうごめく中
傷ついた体を押してヒルメスの元へ
はせ参じたサーム。
今にも倒れそうな体を心配するヒルメスに対し
サームはガルシャースフと戦ったこと
そして魔道の者の手によって蘇ったことを伝え
カーラーンの前に立ち告げる。
もしやと思い来てみれば・・・
カーラーンやはりお主もかと。
その上でヒルメスに忠告する。
こやつ おそらく胴がちぎれても
戦い続けますぞと。
ヒルメスはそんなサームに
おぬしこそ今にもちぎれそうな腕を
しているではないか!と返す。
ばか者めが!
わざわざ死地を求めに来たのか!と。
しかしサームはそんなヒルメスの言葉を
否!と力強く否定する。
死にに来たのではありませぬ!
生きるために来たのです!
格好よく死ねる戦場など
もはや我々にはないのです。
「天空に太陽はふたつなく地上に国王はただひとり」
ならば地上を照らせぬ我々は
むごたらしく死ぬその日まで
影を背負って生きていかねばならぬのですと。
その上でサームはザンデに問う。
ザンデ わかっておろうな。
我らに正義はなかった。
すべて知った上でヒルメス殿下に
ついて行くというのだな?と。
ザンデはそんなサームの問いを頷きで返し
サームと共にカーラーンへと切りかかるのだった。
ヒルメス達とカーラーンの戦いは
サームが参戦したことにより
徐々にヒルメス側の有利へと変わっていた。
怪我により万全に動けないサームが
己の体を盾にカーラーンの攻撃を受け止め
その隙にヒルメスが切りかかることで
カーラーンの足を切り飛ばすことに成功する。
しかしカーラーンは短くなった自身の槍を
足に突き刺すことで両足を固定したばかりか
その槍をも使い反撃に出る。
剣と槍、思わぬ形で反撃してくる
サーラーンの猛攻をヒルメスが凌ぐ中
サームは折れた槍の柄をカーラーンに投げつける。
その槍はカーラーンの持っていた剣を弾き飛ばし
その剣を手に取ったザンデが二刀を以て
カーラーンの体を両断せしめていた。
それは明らかに致命傷だったものの
蘇ったカーラーンは死なず
手足どころか胴すらなくとも動いていた。
ザンデはそんなカーラーンの止めを刺すべく
剣を振り上げ、カーラーンもまた目を閉じ
その一撃を受け入れようとしていたが
ヒルメスはそんなザンデを止め声をかける。
その剣は親の首を刎ねるためではなく
民を守るために振るえ。
俺にはついぞできなかったがザンデよ
おぬしはこれから初心通り
民のために剣を振るうのだ。
これは俺がやらねばならぬしごとだと。
その言葉にザンデは泣き崩れ
ヒルメスが剣を突き立てようとした瞬間
カーラーンは口を開く。
息子をたのみます 我が君と。
カーラーンに止めを刺したヒルメスは
首を残し消えゆくカーラーンを見送りながら零す。
こやつ・・・最期に呪いをかけて行きおったと。
それが聞こえたのかサームは
呪いのひとつもかけたくなるでしょう我が君と言い
ヒルメスは青筋を立てつつもサームを起こす。
さすがにもう動けませんが
殿下に背中を刺された時よりはましだと
言うサームに怒りを覚えつつも
へらず口をたたける気力があるなら大丈夫だと
サームが無事であることに安堵するのだった。
そしてヒルメスは聞こえてくる悲鳴から
何かが起こっているのだとして
様子を見てくると歩き始める。
それを見たザンデはサームに
しばしの間 父を預かっておいていただけますかと
一方的にカーラーンの首を預けると
私も行きます!とヒルメスの元へ。
断る間もなく首を預かることになった
サームだが聞こえてくるヒルメスとザンデの
前と同じようなやり取りを交わす二人の声に
満足気に笑みを浮かべていた。
そして残されたカーラーンの首を傍らに
・・・やっとゆっくり話ができそうだな
カーラーンと体を休めようとした瞬間
背にしていた扉の向こうから
蛇王と思しき異形の怪物が姿を見せる。
あちらから見えていなかったのか
怪物はそのまま去っていったものの
その姿を見たサームは冷や汗が止まらず
じっと息を潜め・・・。
一方その頃、イスファーンは
死んだはずの兄シャプールと相対していた。
シャプールにやられたのか
イスファーンは額から血を流しており
どこか怯えた様子を見せていた。
そんなイスファーンにシャプールは告げる。
俺の弟ならばそのような軟弱な目はせぬ。
どうした立て 戦えイスファーン!と。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ようやく蘇ったカーラーンとの戦いも
ケリがつきましたが
やっぱり死人ということもあり
すっきりしない戦いでしたね。
全く関りを持たない相手だったら
多少気持ちも楽ですが
今回のように親子で戦うというのは
ザンデとしてもキツかったかと。
それにヒルメスとしてもカーラーンは
自分についてくれた数少ない味方であり
サームも同じ万騎長だったわけですから
色々と思うところはあると思いますし。
まあ、それをわかっていて
魔道士たちは彼らを仕向けているんでしょうけど
本当にこれ以上ない程に有効な手だと思います。
それにしても蛇王が王都に迫っている描写は
以前にありましたがすでに王都内
しかも城に入り込んでいるみたいですね。
現状アルスラーンにもルクナバードは
抜けないみたいですし
現れたらどうするのか気になるところ。
前のように撃退するにも
王都内ではそれも難しそうですし
あれも見逃してくれたも同然でしたからね。
とりあえず次回はイスファーンとシャプールの
兄弟対決になりそうな感じですので
そちらに注力することになるのかも。
見た所シャプールを相手に
イスファーンが戦意喪失気味に見えますが
やるときはやる男だと思いますので
どんな戦いになるのか楽しみです。
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