第32話 自分史
内容ネタバレ
剣崎は比与にお前はなぜ人を殺すのか、
これまでに何人殺してきたのか、
そしてどんな生き方をすればお前のような怪物が生まれるのかと
問いかけていた。
14年前・・・。
比与の家系は代々医者であり優柔もまた医者になることを
義務付けられていたが
当の本人は医療に興味はなかった。
そんな優柔だったが彫刻を生業にしている叔父と仲良く
叔父から家では禁止されている彫刻に使う粘土などをもらっていた。
叔父は度々金の無心に来ていたからか寄生虫と呼ばれ
一族から毛嫌いされていた。
それは医者になることを放棄し彫刻家になったから。
しかしその彫刻は売れず、いつも金の無心にやってくるが
優柔は叔父のことが好きで彫刻を始めたのも叔父の影響からだった。
いつものように二人で楽しく話していると叔父は
部屋にあるネコの彫刻を目にし、その出来に驚愕していた。
叔父から天才だと言われどうやったらこんなリアルに造れるんだと聞かれた優柔は
背筋が凍るような表情でモデル(ネコ)を可愛がっただけだと語る・・・。
それから何年か経ち、優柔は父親に医者にならないことを告げ
彫刻家になると宣言すると父親は一言、残念だと答えていた。
その後、比与家では父親の葬儀が行われていた。
父親が亡くなった表向きの原因は過労との事だったが
優柔が父親を殺したと噂が流れていた。
なんでもこの一族の医者になれなかった人間は皆若いうちに亡くなっているようで
それは一族にとって恥だから毒殺されているのではないかと言われているらしく
父親が優柔を毒殺しようとして逆に・・・という内容だった。
その頃、叔父はスランプになっており、展示のコンペが近づく中
何を造っても上手くいかない状況に陥っていた。
そんな叔父が目を付けたのは・・・。
スランプに悩んでいた叔父はその後コンペで最優秀賞を獲得したらしく・・・。
翌月、叔父は優柔のもとへ行き、俺と一緒に来ないかと言い
お前に彫刻家として最高の環境を与えてやると誘い・・・。
ある時、優柔からこれ何?と渡されたコンペの最優秀賞には
優柔が以前造った猫の彫刻が写っていた。
叔父は許してくれと土下座しながら盗作はでき心だったんだと謝ると
優柔は自分は叔父さんが大好きだから怒るわけないと答え
それを聞いた叔父は心の中でこの世間知らずのボンボンの才能を利用してやると
思い、優柔に俺たち組まないかと提案していた。
その日から優柔は叔父のゴースト作家になり
その見返りとして叔父はなんでも従ってくれ
優柔はあっというまに一流作家となり教授の地位を手に入れていた。
そんな中、優柔からの要求がどんどんエスカレートしていき
病院から献体を盗ませて解剖するという行為からその後
生命力のある彫刻を造りたいから人が死ぬ瞬間を見せて欲しいという
常軌を逸した要求になっていた。
叔父は笑って要求する優柔に対し
もしかして自分はとんでもない悪魔と取引したのではないかと
思い始めていた・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
比与の家系が代々医者を生業にしていること自体は
ドラマなどでよくあるとまでは言わないが見ることもある設定でしたが
医者にならないと毒殺されるのはまずないですね・・・。
というかあの叔父が皆から慕われている教授だと思いますが
思った以上にクズ野郎で正直驚きです。
おそらく比与くんの父親の弟か何かだと思いますが
毒殺のことを逆手にとって脅迫していたとは・・・。
まあ、それ自体は自分が殺されそうになっていたわけですから
その見返りとしてお金を要求してもさほど珍しくはないとしても
いくら可愛がっているかといって甥っ子の作品を盗作するのは
さすがに引くわー。
まあ、その後、比与くんの本性が明らかになっていくにつれて
後悔しているわけですから自業自得も良いところですが・・・。
とりあえず今回の話ですが
比与くんは生き方がどうこう言うよりも始めから
異常者であることが明らかになったのではないかなと。
父親に毒殺されそうになったのも要因の一つかもしれませんが
その前に猫をモデルにした彫刻を造ったときにはすでに異常者として
確立しているような気がします。
モデルを可愛がっていただけだよって答えたときの表情なんて怖すぎです・・・。
次回の展開ですがとりあえず教授と比与くんが親せき関係で
比与くんが教授のゴーストだったことが明らかになりましたので
そこに鷺沼兄弟が入ってくる展開かなと。
予告に悪魔の方程式が出来上がるとありましたので
それには鷺沼兄弟が必要不可欠だと思いますしね。
どちらにしてもテンションが上がる展開にはなりそうもありませんね。