アルスラーン戦記 46話のネタバレ&感想になります。
第46章 君臣の義
内容ネタバレ
アルスラーンの前に連れてこられたジャスワントは
俺はシンドゥラ人でありパルス人に俺の国を売ることは出来ぬとして
パルスを裏切ったのではなくシンドゥラに忠誠を尽くしただけの事だと
命乞いすることなく自身の命を絶たれることを覚悟していた。
そんな彼の望み通りギーヴが首を刎ねようとするが
それを止めたのは王子であるアルスラーンだった。
ギーヴもアルスラーンがそう言うだろうと思っていたらしく
殿下の仰せとあらばと剣を退くが
不敵な笑みを浮かべながら後日後悔なさらぬようにと忠告していた。
そしてアルスラーンはジャスワントの縄を解くようにと指示し
その場で解放されたジャスワントはそのまま城の外へと出ていくのだった。
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その後、ナルサスから今回の事について色々話を聞いていたアルスラーンだったが
バフマンから何故帰したのかと聞かれちょっと焦った様子でアズライールが懐いていたからだと
応えながらも先程のジャスワントの態度からカーラーンを思い出したと悲しそうな表情で
心情を語っていた。
カーラーンが何に忠義を立てていたかはわからないが
私を「あわれな王子」「なにも悪くないが」と前置きしていたことを
思い出すとそこにカーラーンの誠実さと悲しさがあった気がして
ジャスワントにも似たものを感じたのだと。
それを聞いたバフマンはアルスラーンに対し膝をつきながら
この戦が終わってペシャワールに戻ったなら
自分が知っていることを全部話すとして
それまでどうか猶予が欲しいと苦渋の表情で頭を下げていた。
アルスラーンはそんなバフマンに約束だと告げ
肩から飛び去ったアズライールへと目を向けながら
アトロパテネの戦いからまだ4ヶ月しか経っていないのに
まるで十年位経った気がすると呟くのだった。
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一方、解放されたジャスワントは荒野を歩き続けること三日
ついにガーデーヴィ率いる大軍との合流を果たしていた。
しかしジャスワントは裏切り者として捕えられることになり
ガーデーヴィから物をぶつけられると共に叱責されることに。
ガーデーヴィの怒りを鎮めるため懸命に説得しようとするジャスワント。
そんな彼らの間にマヘーンドラが入ってとりなしたことで
なんとかその場をしのぐことが出来たが
そこへガーデーヴィ軍とウライユールの間の街道上に
ラジェンドラ軍が陣を構えたとの急報が。
それを成したラジェンドラは配下の者達と
ガーデーヴィがさぞ狼狽えているだろうと高笑いしていたが
その報を聞いたナルサスこれでは自分達と距離が離れすぎていて
連携も取れないとため息を吐いていた。
その後、アルスラーンは1人城壁の上で腕に受けた傷を見ながら
その傷をつけたヒルメスの事を思い出していた。
そこへダリューンが姿を見せ、風が冷たくなってきたとして城内へ入る様にと言われるが
アルスラーンはダリューンに私はいったい誰なんだろうと口にしていた。
それを聞いたダリューンは震えるアルスラーンに
あまりそういう事は考えにならずバフマンが全てを告白するまで待つのがよろしいと声をかけるが
アルスラーンはなにも言わず下を向いたままだった。
そんな不安げな表情を浮かべるアルスラーンに対しダリューンは
手を取りながら殿下はこのダリューンにとって大事なご主君でいらっしゃいますと告げ
それではいけませんか?と笑みを浮かべると
アルスラーンは重ねられたその手に涙を落としながら
ダリューンにありがとうと感謝の言葉を述べるのだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
なんていうか前々からわかっていた事ではありますが
ガーデーヴィとアルスラーンの器の差は如何ともしがたいですね。
まあ、処罰せずに解放したアルスラーンも正直どうかとは思いますが
上辺の事だけで判断して叱責するよりはまだマシかなと。
というよりジャスワントみたいに忠義の士というか
一本筋の通った人物を配下にするなら
上に立つ者として最低限恥ずかしくない様にして欲しいものです。
ジャスワントとしてもあんなタワケに従うというよりは
マヘーンドラの下にという感じだとは思いますが
なんともやりきれないものがありますね。
それにしてもラジェンドラが早速やっちゃいましたが
なんとも道化というかなんというか。
まあ、今のところはまだナルサスが対処できる範疇のようですし
特に問題はないんでしょうけど
あとあとなんかとんでもないことやらかしそうなタイプですよね・・・。
あんな風におちゃらけているのが本心というかラジェンドラの本当の顔ならいいんですが
裏に別の顔を持っていたらかなり厄介なのではないかと。
なんだかんだでジャスワントをパルス軍に回すくらいですから
侮れない部分もありそうですしね。
そして最後ダリューンとアルスラーンの感動的なシーンがありましたが
ほんといい主従だなと思わせてくれる一コマでしたね。
あのバフマンのボケが余計なことしなければ
あそこまでアルスラーンが追い込まれなかったのにとちょっとイラっとしましたが
あの二人のシーンで全部解消された気がします。
なんといってもアルスラーンにとって最古参である一人目の配下ですし
ああいう将が一人でもアルスラーンに従っているというだけでも
十分にその器量がしれるといってもいいのではないかと。
いずれアルスラーンにとっても衝撃的なことが明らかになるんでしょうけど
ダリューンがいれば大丈夫と思わせてくれるいいシーンでしたね。
なんにしても今回ラジェンドラが勝手な事をした以上
ガーデーヴィとしてもパルスとしても動くしかないので
次回はまた事態が動くことになりそうです。
なんだかんだでガーデーヴィ軍との兵力差はかなりのものになるでしょうし
戦いはこれからだという感じになるんじゃないかなと。
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