3月のライオン 136話のネタバレ&感想になります。
第136話 雨の匂い ヤングアニマル 11号掲載(2017)
内容ネタバレ
零は二海堂にお前今勝ってんだぞ!と思わず叫んだ時
胸が鋭く痛み、そうして込み上げてきたのは
あの日の雨の匂いだった・・・。
病院を後にした零達は、
宗谷名人から贈られた棋譜を手に嬉しそうに笑う二海堂の姿を思い返し
生まれて初めてラブレターもらったみたいな顔しやがってと愚痴りながら歩いていた。
島田と重田はラブレターなんて今までもらったことない、
ファンレターこそもらったことあるが男からだったことなど
色々愚痴っぽく話し、零も奇遇ですねと同意していた。
しかし二人にとって零は十代である事に加え
自称ではあるが婚約者がいることから一緒にするなと
零を置いて飲みに行ってしまい・・・。
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二海堂が倒れたあと、零達はこれから宗谷名人との対局がある島田を残し
病院まで付き添っていた。
あの雨のなか2人で歩いた記憶は思ったよりずっと大切なものとなっていたらしく
零は心のどこかで自分の世代では一番宗谷名人とつながってる人間だと思っていた。
でも自分が大事過ぎて口に出せなかったのと同じように島田にも、
いや年月の分だけもっと多くの自分だけのあの人との思い出があり
この気持ちに名前をつけて整理してしまうと凹んでしゃがみ込んでしまいそうだと感じていた。
「強くないと視界に入り続けられない」
強くなるために弱いトコを探して一個ずつ修正していくだけの
頭がヘンになりそうな作業を正気でコツコツ繰り返すだけの単純な話だった。
そんなことを思いながらなんとなく足を向けた川本家では
ちょうど晩ご飯を食べ終わった時だったらしく
そこまで考えていなかった零は差し入れに持ってきたアイスを渡し帰ろうとするが
あかりからご飯を食べていない事を気付かれてしまい・・・。
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川本家では今日は冷蔵庫の在庫一掃デーだったらしく
残っていた食材全てを使い切ってしまっていたが
お米だけならあるとして遠慮しないで上がるように言われ
仕方なく家の中へ。
あかりとひなたはすぐさまなにかないかと家の中を探した結果
ツナ缶や韓国海苔、とろろこぶを見つけたらしく
零の前にはなにもないとは思えない程美味しそうな食事が用意されていた。
用意されたご飯を美味しそうに食べる零の隣で
こちらの様子を窺うひなたに零は
高橋くんの時はあんなにメニューで悩んでいたのに
満面の笑みを浮かべて「何も無いけど食べて行って」と言ったりすることに
おもしろいなと思うと共に不思議なものだと感じていた。
そんなことを考えている零をじっと見ていたひなたとモモだったが
ご飯は既に食べたのにどうやら零の食べているものが気になって仕方ないようで
そんな二人を注意していたあかりも15秒後・・・
おいしーと叫びながら満足そうな様子で口にいっぱいに頬張っていた。
零は仕方ないなあという表情を浮かべながらも
ここに来るまでは誰かと比べてぐるぐるしていたのに
ここでは比べる気持ちなんて湧いてこなかったことに少し驚いていた。
そしておいしいものを食べてはしゃぐ彼女たちに
ただただ救われたような夜を過ごすのだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
島田さんやシゲタさんもそうですが
あの対局は零にとっても色々思うところがあったみたいですね。
島田さんはともかく零はあんな宗谷名人の姿を見たことなかったでしょうし
そんな姿をライバルである二海堂が引き出したわけですから
そりゃ心中穏やかではいられないでしょうね。
零はここは嫉妬とかして腐るところではないと言ってましたが
別に嫉妬すること自体はそれほど悪くないと思うんですけどね。
それがやる気にもつながるわけですし。
まあ、零はちょっと潔癖症というかそういう部分がちょっとあるので
そういう思い自体をあんまりいいものだとは思っていないからの言葉だと思いますが。
どちらにしてもその後に川本家へ足を運んだことで
悪くない感じになったみたいですので上手く消化できたのではないかと」。
それにしても零にしても島田さんやシゲタさんにしても
やっぱり宗谷名人という存在はいかに特別なのがよく分かった回だったと思います。
もちろん他の参加者や対局を見ていた棋士たちも同様だったとは思いますが
あの対局はそれだけの衝撃を与えたという事なんでしょうね。
あの対局を見ていた棋士曰くあんな宗谷をみるのはそうないみたいですし
それをまだ若輩といってもいい二海堂が引き出したわけですから
今後二海堂に対しての評価もかなり変わってくるのは間違いないかと。
それは今まで若造が!と舐めていた棋士たちにとっても
油断できない相手だと認めさせるのに十分だと思いますし
二海堂としてもそんな棋士たちとの対局は願ってもない事だとは思いますけどね。
ともあれ今回で東洋オープントーナメント関連の話は
一段落しましたので次回どういう展開が待っているのか楽しみです。
とりあえず予告を見る限り続きは次号ではないようですが
あまりに期間を空けずに再開してくれればいいなと願っています。
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