2019年11月25日発売のアフタヌーン 2020年1月号に連載されている
ヴィンランド・サガ 167話のネタバレ&感想になります。
第167話 西方航路①
内容ネタバレ
崖を登るトルフィンにしがみつく
数多の死者たちの群れ。
頼むからしがみつかないでくれ!と叫ぶトルフィンの声も虚しく
重さに耐えきれず力尽き落下していく・・・そんな悪夢を
夜毎にトルフィンは見ていた。
慣れているのか一緒に寝ているカルロは
起きる素振りもなく眠っていたが
グズリーズはそんなトルフィンを心配し
うなされていた彼に声をかけ起こしていた。
いつものことらしくグズリーズも特に動じることなく
トルフィンを安心させるようにくっついて再び寝床に就くが
トルフィンの目にはお前ばかりなぜ幸せにくらしているのかと
恨みの声を上げる亡者たちの群れが映っていた・・・。
あくる日、トルフィンたちはこれから始まる
西方航路についてレイフから説明を受けることに。
アイスランドからグリーンランドまで2週間として
グリーンランドのレイフの農場で移民希望者を乗せ
ほぼ真西へまた2週間で平岩の地(ヘツルランド)に。
そして海岸伝いに南下1週間で森の地(マルクランド)、
さらに南下1週間難破船が目印の岬へ。
岬を回りさらに南下1日でレイフの建てた小屋に着き
その辺りがヴィンランドであるとのことだった。
およそ6週間という長い船旅に加え
その他諸々色々やらなければならないことを話し合った結果
来年初春、流氷が消えるのを待って
アイスランドを出発することに。
トルフィンはレイフとギョロにグリーンランドのことを頼み
さらにギョロにはこの夏の間に予定の航路を前もって確かめてきてほしいと頼むが
ギョロはなんでオレが?と不思議そうな顔をしていた。
てっきりヴィンランドへも一緒に行くとばかり思っていたギョロだが
どうやら話を聞くと最初っから行くつもりがないらしく
皆がそのことに驚きの声を上げていた。
ギョロはイッカクの角の分け前をもらっており
さらに親父であるレイフを引退させようと決めているようで
グズリーズ達はなんとか引き留めようとしたものの
全く取り合うことはなかった。
トルフィンがそれならばとギョロが適任だけど
他の人に頼むことにすると決めたことで
他の皆も無理強いすることじゃないな・・・と
今までありがとうとそれぞれ別れの言葉を口にしていた。
ギョロはそんなまるで自分が悪いかのような雰囲気に
オレが悪いんかい!?だいたいさぁ・・・と文句を言いつつも
とにかく俺は行かないと不貞腐れたようにその場を離れるのだった。
そして話し合いの場から一人離れたギョロは
離れた場所にて寝転び空を仰ぎながら
色々愚痴っていた。
先程口にはしなかったがギョロはトルフィン達の
海の果てに国を作ると言う試みについて正気ではないと
せっかく稼いだ金を海に捨てるようなものだと思っていた。
そんなことを愚痴っていたギョロだが
そこへカルリママに跨ったカルリが
「なにちてんのー?」と声をかける。
「なんもしてねェよ」と返すギョロだが
カルリから「なんでなんもちてねーのー?」と再び聞かれ
頭がごちゃごちゃになってしまい
「なんもしないというのは逆にハイセンスなライフスタイルだ」と語る。
「覚えとけ三歳児」と言われたカルリは
何を言っているのか理解できてはいないものの
言葉の響きだけは聞いていたのか
「ぎゃくにはいせんす」と口にするのだった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
相変わらず悪夢にうなされるトルフィンですが
こればっかりはそう簡単に解決しないでしょうね。
おそらくトルフィンの罪悪感から来ているものでしょうし
彼がそれを忘れることがない以上
これからも解消されることはないでしょうね。
どう考えても精神的に良くないので
なんとか軽くなってほしいものですが
とりあえずヴィンランドに国を作ってからの話になるかと。
とりあえず本格的にヴィンランドの地へ向かうための
予定が立てられたわけですが
この時代ですんなりいって6週間というのは
かなりの長旅ですよね・・・。
当然すんなりいけばの話ですので
実際には天候に悩まされたり
突発的なトラブルも起きるでしょうし
中々に前途多難だなと改めて思います。
ただそれでも予定を立てられるまでに
目標が近付いたわけですから
その点に関しては大したものだと思いますけどね。
今回ギョロがその旅に同行しないとの発言がありましたが
なんていうかこれまでの彼を見る限り
なんだかんだで一緒に行くことになりそうな気が・・・。
レイフもなんだかんだでここで引退するとは思えませんし
ギョロもなんだかんだでついて来るのではないかと。
まあ、でもギョロがあんな風に愚痴るくらいに
とんでもないことなのは間違いないので
その気持ちもわからなくもないんですが
彼がここで離脱と言うのも寂しいので
是非とも一緒にヴィンランドへ向かってほしいものです。