2020年3月25日発売のアフタヌーン 2020年5月号に連載されている
ヒストリエ 110話のネタバレ&感想になります。
第110話 前夜・1
内容ネタバレ
出会ったばかりのオリュンピアスに
突然木の枝で顔を叩かれたフィリッポスだが
まるで動じることはなかった。
オリュンピアスは瞬きすらしなかったことに驚きつつも
どちらかの眼に当たっちゃってたら
申し訳なかったけどと全く謝る素振りも見せなかったが
フィリッポスは片目になっても世界は獲れるだろうと告げる。
その上で其方は決して無意味に顔など狙わぬと語り
一目見てこの姫は信じられると思った、広い意味でと。
その言葉にきょとんとしていたオリュンピアスは
広い意味について尋ねたところ
返ってきたのは其方は決して自らの心にウソをつかぬ
そういう女だという言葉だった。
その言葉になるほど、当たっているかもと考え
あなたは違うのかと問いかける。
フィリッポスは私も自らの心にウソはつかん!と言い
オリュンピアスはウソつきと返すも
次の瞬間再びウソはつかん!と言った彼に
その顔に触れられていた。
承諾もなしにいきなり顔に触れられ
その手を振り払おうとしたオリュンピアスだが
どこかあどけない表情で自分を覗き込むフィリッポスを見て
毒気が抜かれたのかその手を振り払うことを止めるのだった。
ほどなくアレクサンドロスはマケドニアに帰還。
フィリッポス王と対立し故郷に戻っていた
オリュンピアスは実弟のエペイロス王に
マケドニア攻撃をけしかけたとも一部で伝えられている。
が・・・これは現実的ではない。
あまりに国力・兵力が違い過ぎるからだ。
そしてそんなわだかまりを打ち消すように
エペイロス王とフィリッポスの娘との婚儀が執り行われる。
紀元前336年マケドニアの旧都アイガイにて・・・。
カイロネイア戦の2年後、
エウリュディケ婚儀の翌年
エウメネスは旧都・アイガイにいた。
フィリッポスに呼ばれて王宮内に足を運んだ
エウメネスは部屋の中にアリストテレスがいたことを
疑問に思いつつも同席することに。
フィリッポスはアリストテレスはこれから話すことの証人だと言い
頼んでいた式典の準備が滞りなく行われていることを確認すると
最近の戦況について語る。
アイガイはいいとして東のペルシア攻めの先遣軍、
パルメニオンとアッタロスはかなり苦戦しているらしく
その事はエウメネスの耳にも届いていた。
フィリッポスの話では初めはかなり優勢であったが
ペルシア軍を率いるメムノンに押し戻されたらしく
アリストテレスとエウメネスも以前に関りがある人物だった。
フィリッポスは今からでもお前が
アッタロスの参謀としてと加わってくれればと口にするが
エウメネスが戦はあまり好きではないことも知っており
お前には今しばらくマケドニア本国にとどまって欲しいと告げる。
エウメネスはどうやって上手い事職を辞するか考えつつ
ただ黙って言葉を聞いていたがフィリッポスから
エウリュディケの子供が生まれたとの話が。
エウメネスも初耳だったらしく驚きながらも
おめでとうございますと祝福の声を上げる。
どうやら生まれた子は双子だったとのことで
一人は女の子で名を「エウロパ」
もう一人は男の子で名を「フィリッポス」とつけたと。
それを聞いたエウメネスが少し驚いた表情を見せつつも
黙って聞いていたところ
フィリッポスから改めて頼みごとをされることに。
それは子供たち、とくに男の子であるフィリッポス王子を
近くで見守ってやってはくれないかとのことだった。
あまり乗り気ではないエウメネスは
見守ると言ってもどういう形で
いつまですればいいのかと尋ねるが
返ってきたのは「・・・14年」と言う言葉だった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前半は前回の続きで
若きフィリッポスとオリュンピアスの話でしたが
後半は本筋に戻ってきましたね。
紀元前336年が舞台となることもあって
ネタバレになるので詳しくは説明しませんが
ついにきたか・・・という感じ。
正直タイトルが前夜だったので
なんとなく察してはいましたが
ここから一気に物語が動くことになるのは間違いないかと。
それにしても再びフィリッポスから
頼みごとをされることになったエウメネスですが
本当にフィリッポスはエウメネスを買っているんだなと。
そう思った時にエウリュディケを自らの妻にしたのは
もしかしたらエウメネスを自身の配下として
残しておきたかったからではないかという考えが。
さらにフィリッポスはこれから起こるであろうことを
薄々感じておりそのためにも辞めてもらうわけにはいかず
なんとかして留めるためにそうしたのではないかと。
まあ、それが当たっているかどうかは分かりませんが
そうだったらエウリュディケとエウメネスが
恋仲にあったことを知っていた
フィリッポスがあえて彼女を自身の妻にしたのも
理由がつきますしね。
もちろんマケドニア内での権力争いに関してのことがメインで
この考えはあくまでも邪推と言うか
今になって思えば程度のことですが。
ともあれ先程も言ったようにこれから一気に
物語が動いていくと思いますので
これからどうなっていくのか楽しみです。