2020年7月4日発売のコミックガーデン 2020年8月号に連載されている
魔法使いの嫁 70話のネタバレ&感想になります。
第70篇 A small leak will sink a great ship.Ⅴ
内容ネタバレ
突然変装した謎の人物に
”トリック オア トリート?”と
問いかけられたレンフレッド。
だが相手が誰かわかっているのか
”トリック”と答えそのまま通り過ぎようとするが
その瞬間後ろから蹴りを入れられてしまうことに。
倒れた自分を立たせる謎の人物に
ずいぶん質の良くないトリックだなと不満そうに零すが
当の本人、変装を解いたアリスは
あんたに本当にナイフ向けるなんてできるわけないだろと告げる。
今のあんたを転ばせるくらいでかくなったと言い
レンフレッドもそれを認めるが
アリスはだけどあんただって腕があったら
こんなの何ともなかったはずだと。
レンフレッドはこれを気にかける必要はないとして
前にも言ったが他にやりたいことが出来たら
護り手だってならなくてもいいと告げる。
子供はやりたいことをやれと。
アリスはそう言うなら子供の夢を応援するのも
親のやることじゃねぇのかよ!と反発するが
レンフレッドは困ったように
お前に当面の目的を与えるつもりだった、
そこまで固執するとは思わなかったと語る。
私に娘扱いされるのは嫌かというレンフレッドに
アリスはクソ野郎だった・・・だからあんたは違うと返すが
レンフレッドはそれでもお前が本当に危なくなればこれからも
私は前に出ると告げる。
私がそう言う風に守られたからだ、私の父親にと。
どういうことなのか尋ねるアリスに
レンフレッドはその頭をぐしゃぐしゃに撫でながら
娘扱いが嫌だったなら謝りたいが
それはもう難しいから諦めてくれと告げるが
それでアリスが納得するわけもなく・・・。
さらに問い詰めようとするが
レンフレッドは言いたくないことは私にもあるとして
その場を後にするのだった。
結局何にも進んでいないと零すアリスだが
姿を見せたウィル・オー・ウィスプは
ガキにしちゃ上等だと告げる。
アリスは先程レンフレッドが守られたと
言っていた事が気になっているらしく
アドルフなら知っているかもしれないと考えるが
ウィル・オー・ウィスプから秘密を暴くのか?と言われてしまう。
しかしアリスは話題に出したのはあっちで
思わせぶりな言い方をする師匠が悪いと言い
それに師匠があたしに娘だって気持ちを押し付けるなら
こっちだってあたしの気持ちを押し付けて何が悪いと
師匠の秘密を暴くために動き出す。
そんなアリスにウィル・オー・ウィスプは
いいぞどんどんやけになれ、お前はそれでこそだと語り
燃え上がる火のにおい、泥炭みたいにくすぶってちゃ
もったいないとその行動を嬉しそうに見守るのだった。
一方その頃、居ても立ってもいられなくなったルーシーだが
救護室を出たところで兄であるセスに
病み上がりの人間にこんなことさせないでくださいと
後ろから羽交い絞めにされていた。
それでもルーシーはあいつらに何かあったら
嫌な思いをするのは私だと言い
セスは何とか説得しようとするが
逆に昔はそんな話し方じゃなかったと言われてしまう。
社会に出ると色々ありましてと返したものの
ルーシーからならずっとその社会で暮らしていればいいと言われ
私の何がおまえの気に障りますかと問いかけていた。
その言葉に多少冷静さを取り戻したルーシーは
あの時はかばってくれてありがとと礼をするが
だけどあたしにもう関わらないでと告げその場を去り
セスは追いかけることも出来ずにいた。
物陰からアレクサンドラと護衛の男が
こちらを窺っていたのに気づいていたセスは
どうして止めないんですか!と叫ぶが
いやただの兄妹喧嘩かと思ったら白熱しちゃったからなと返され
さらに早く追いかけてやれと言われてしまい
ルーシーの後を追いかけるのだった。
一方、アドルフに事情を聞きに行ったアリスだが
当の本人が休暇中だったことで
だとしたらトーリーさんかと思いつつも
あの人いまいち信用しづらいんだよなと。
そんな事を考えながら歩いていた所
角で走ってきたルーシーとぶつかってしまうことに。
前見てなかったと謝りながら手を貸すアリスだが
ルーシーの目には涙が。
戸惑いつつも何かあったのか尋ねようとしたものの
ふと変装に使っていたカーテンを持っていたことに気づき
何あったか知らないけどと言いつつそれを被せ
そういう時あるよなと告げその場を後にするのだった。
そしてルーシーを追ってきたセスだが
カーテンを被ったルーシーを見てビクっとしつつも
その身体を優しく抱きしめる。
そしてルーシーの言う通り俺は負け犬で
親父達が言う通りできそこないで
家を継ぐための才能はなかったと語る。
だから出て行けと言われた時に
これで解放されると思ったと。
お前は皆に愛されているから俺がいなくなったくらい
平気だと思っていたことを謝ると
ルーシーは謝らなきゃいけないのは私だと語る。
兄さんが私を憎んでいるなら
私も兄さんを嫌わなきゃいけないと思っていた事。
私は跡取りだから優遇されていたんだって
兄さんがいなくなってわかり
兄さんが皆から冷たくされたのはどうしてだろうと思いつつも
私は何もしなかったと。
蜘蛛たちの世話覚えることも毎日いっぱいで
兄さんのこと全然考えてなかった。
そして兄さんがいなくなったら
誰も私の事をルーシー(わたし)として
見てくれる人はいなかったと。
俺を恨んだかと尋ねるセスに
ルーシーは皆を恨んだと答え
今は兄さんは私達を恨んでいても
私は死んだ皆をもう恨めないと語る。
どんなに薄情でも
全員があんな風に殺されていいわけがなく
みんな蜘蛛の世話や自分が作るものに誇りを持っており
蜘蛛たちにだって何の罪もなかった!と。
だから私はあの日の犯人を
この姓を囮にしてでも探すのだと告げる。
そして心配そうに自分の名を呼ぶセスに
このためにだけ生きているわけじゃないと言いつつも
だけどあの光景を忘れて生きてくには
そこまで皆を嫌いになれなかっただけだと。
そんな妹を抱きしめながらセスは
私は奴らに関してはざまあみろとしか思えなかったが
私とルーシーでは見たものも環境も違う
その事実だけは覆しようがないのだと理解する。
俺にはお前と同じ恨みを持ち続けることは出来ないけど
お前の事だけはいつも心配している
それだけは信じてくれと語りかけると
ルーシーは目を逸らしながらもう知ってると応えるのだった。
そんな二人の様子を物陰から見ていた
護衛の男はなんとか喧嘩は収まったかと安堵しつつも
わかりづれえ兄妹だとため息をつくのだった。
その日の夜チセはベッドの中で
何故か眠れずにいた。
帰ってきた時にルーシーがなんかすっきりした顔
していたのは良かったと色々考えていた所
部屋の外に何か張り紙が・・・。
張り紙には学院が閉鎖される旨が記されており
あくる日の学院ではその事が生徒達の間で話題になっていた。
それはチセ達も同様なようで
リアンによると封鎖自体は時々あるらしいとのことだが
チセは一体どうやって魔術書を盗んだのか考えていた。
私だって魔法を使えば鍵を開けられることから
魔法や魔術ならやりようは色々あるはずだし
誰かは”ーなにをやりたくて”
魔術書を使って魔力を集めてる?のかと。
時間になってもこない先生を待っていたチセだが
そこへ廃棄塔で出会ったザッケローニが姿を見せる。
どうやら彼は人員補充のため
人手が足りなくて引っ張り出されたらしく
その後ろからヴァハマンが姿を見せる。
勝手に行くのはやめてくださいと注意された
ザッケローニはあんたのためにドアを先に開けておいたと言うが
ヴァハマンは必要ありませんと一蹴し
見えずともわかりますからと返していた。
生徒から1時間目は何の授業なのかと聞かれた
ザッケローニは時間割が変更になったが
詳細はまだであることに気づき
今朝から学院が閉鎖されただろ?と言いつつ指を鳴らす。
そしてだけどこういう時は”必須科目”が増える決まりだと
告げた次の瞬間そこかしこから樹の群れが姿を見せ
突然の事に戸惑う生徒達。
周りの光景が先程と一変する中
ヴァハマンはザッケローニに
あくまで授業の範疇に収めるようにと警告。
ザッケローニは多少荒っぽいほうが
実践的だと思うけどと言いつつそれを了承し
懐からある本を取り出す。
それを見たチセは何かに気づくが
ザッケローニは改めて自分とヴァハマンの紹介をすると
今日はその大事な必須科目を俺達が教えようかと
口元に笑みを浮かべながら本を開くのだった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックス、MAGCOMIでどうぞ!
感想
今回は34pもあったので
あらすじも長くなってしまいましたが
とりあえずセスとルーシーの仲互いが解消されたのは
良かったのではないかと。
セスはともかくルーシーは悪い子ではないですが
どうにも素直になれないタイプでしたので
ああいう形でまとまって何よりと言ったところ。
レンフレッドとアリスに関しては
進展したのかも良くわからない感じですが
これも必要なことなのは間違いなさそうですし
レンフレッドの秘密をアリスが暴くのに期待ですかね。
正直レンフレッドとその父親の関係も
あんまり良くなさそうではありますが
アリスがそれを知る事で
何らかの変化はあるはずですしね。
それにしてもアドルフならば
その辺を上手く話してくれそうなのに
休暇中とは・・・。
以前そんなようなことを言ってましたので
リンデルにでも会いに行ったのではないかと思いますが
本当にタイミングが悪いなと。
別にトーリーが悪い人物というわけではないんですが
人に対する配慮とかは一切ダメそうですし
良い感じで話が聞ければ・・・というところでしょうか。
話は変わって再び登場のザッケローニですが
正直彼が出たことで悪い予感しかしませんね・・・。
前にチセに襲い掛かったのもそうですが
どうにも信用に欠ける人物ですので
また何かやらかすんじゃないかなと。
それにしてもヴァハマン先生についてですが
もしかして目が見えないとか?
前から杖を突いてましたが
メガネをしていたので脚が悪いとばかり。
それでも見えているようなことを言ってましたので
何か魔術的なものか魔眼みたいなものかはわかりませんが
何かしら見えているんだろうなと。
おそらくザッケローニがやらかすのは目に見えてますので
あとはヴァハマン先生が彼の手綱を取れるかどうかに
懸かっていると言って過言ではないでしょうね。
何にしても学院閉鎖から色々事態が動き出しそうですし
次回どんな展開になるのか楽しみです。