2020年1月9日発売の別冊少年マガジン 2020年2月号に連載されている
アルスラーン戦記 79話のネタバレ&感想になります。
第79章 激震の大地
内容ネタバレ
蛇王ザッハークの封印が解かれた余波は
パルス全土に及んでいた。
長引く揺れにただ事ではないことが分かり
皆が不安を抱く中、ギーヴは封印を解いたヒルメスに対し
辛辣な言葉を投げかけていた。
英雄王カイ・ホスローが蛇王を地下に封印するために
この地にルクナバードを埋めた・・・
パルス人なら三歳児でも知っていることだと。
パルスの正統の国王を称する身ならそれを知らぬはずはないとして
国土より王権の方がお大事に見えると
蔑んだ目を向けていた。
全くご立派な国王様だぜ!と言い捨て
崩れかける地下遺跡から脱出するギーヴを
部下達と共に追いかけるヒルメス。
そうした中、ザンデは暴かれた棺を元に戻し
捨て置かれたルクナバードの鞘を持ち
ヒルメスの後を追いかけるのだった。
ヒルメスの後を追い地上に出て来たザンデが目にしたのは
地上に出来た地割れの数々と
地震により建物の崩壊に巻き込まれ負傷した兵士達だった。
それでもヒルメスの身を安全を第一に考えるザンデは
ヒルメスにとにかく安全な場所へと声をかけるが
ヒルメスはギーヴと言い争っていた。
ヒルメスは正統の王である自分をバカにしたギーヴの言を許せず
道化呼ばわりして糾弾していたが
それに対しギーヴは四の五の言わずに
ルクナバードを大地に戻せ!と言い返していた。
正統だろうが不当であろうが
おぬしの器量ではルクナバードの霊力を御することはできぬ
それがまだわからんのかと。
そのギーヴの言にヒルメスが一瞬怯んだものの
未だ唸り声をあげる大地と暗い空を見上げると
ルクナバードをザンデに投げ渡し
自らの剣を持ってギーヴに襲い掛かるのだった。
ギーヴもまたもしかしたら銀仮面卿は
わずかながら強いかもしれないが
獲物がルクナバードでない以上恐れる必要はないとして迎え撃つ。
どちらも一歩も退かず激しい剣劇を繰り広げる中
ザンデは未だ収まらぬ地響きを前に
手に持つルクナバードを頭上に掲げ
目の前に出来た地割れの中へと投げ入れていた。
激しい戦いを繰り広げていた二人もその光景を目の当たりにし
思わず戦いの手を止めるほど驚愕し
ヒルメスはそれを為したザンデを殴りつけていた。
しかしそれでもザンデは
この不遜な楽士めが申したことは残念ながら事実であり
ルクナバードはいずれ殿下が正統の王位を回復した後
神官に命じ儀式を執り行い堂々と佩剣なされば良く
殿下が今地上の敵を討つに宝剣の力など借りる必要はないのだと告げる。
その覚悟を前にヒルメスも思うところがあったようで
おぬしの父カーラーンは正統の国王に忠誠を誓い
非命に倒れたと語りその功績を持って
今回はおぬしの罪は赦すと告げるのだった。
ザンデのとった方法によるものかは定かではないが揺れも収まり、
ヒルメスが部隊の皆に改めて指示を出す中
ギーヴはザンデに対して身体がでかいだけだと思っていたが
存外そうでもないじゃないかと少し見直していた。
そしてヒルメス王子にも全く部下がいないという
わけではなさそうだと口元に笑みを浮かべていたが
次の瞬間ザンデがギーヴに斬りかかってきていた。
ザンデはギーヴに対して貴様は銀仮面卿に逆らう不逞の輩だとして
ルクナバードの件にかかわりなく貴様を殺すと叫んでいた。
それに対しギーヴもおぬしの立場上その主張はもっともだと言いつつも
なぜ俺より弱い奴に殺されてやらなきゃならんのだと
相手にすることなく馬を走らせ
ザンデはヒルメスの制止の声を無視して追いかけるのだった。
いい加減諦めろと言いつつ馬を走らせるギーヴを
追いかけるザンデだが
その背後にはヒルメス達の姿もあった。
そうして後を追いかけられていたギーヴだが
ペシャワールへ向かって南下してくる軍勢に気づく。
その軍勢はトゥラーン国王トクトミシュの本軍であり
ヒルメス達もこれ以上ギーヴの後を追うわけにもいかず
西へと馬を走らせるのだった。
一方、地割れに巻き込まれ負傷したルシタニア兵は
なんとかして地上に戻ろうとどこか登れる道はないかと
必死に探し回っていた。
そして誰かおらぬか!と救援を求める声を上げつつ
イアルダボードの神に祈っていたところ
そこであるものを発見する。
それはザンデが地割れに投げ入れた
蛇王を封印せし宝剣ルクナバードだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ヒルメスがルクナバードを扱いきれないのは
前回でわかっていましたが
とりあえず完全に封印が解除されるのは
免れた感じでしょうか。
正直言って忠犬のようにヒルメスに従うザンデが
あのような行動をとったのは驚きましたが
あの行動自体は正しかったのではないかと。
もしそうしなかったら完全に蛇王の封印も解け
正統とかそういう問題じゃなかったはずですしね。
ただ結果として最後のページにあったように
ルシタニアの兵に発見されてましたので
これから結構厄介なことになるのかなと。
まあ、ここにいたってルクナバードを持つに相応しいのは
アルスラーンしかいないと思いますので
巡り巡って彼のものになるならそれはそれでいいかもしれませんけどね。
それはそれとしてついにトゥラーン軍の本軍が
姿を見せましたね。
あの軍はこれからペシャワールに向かうのだと思いますので
アルスラーン達にとってこれからが本番になるのかなと。
流石に負けるとは言いませんが
トゥラーン軍も勝てると思って軍を出してきているんでしょうし
激しい戦いになるのは間違いないでしょうね。
特に必勝を誓うというか
相手も国王自らが軍を率いて来ているわけですから
負けるわけにはいかないでしょうし。
軍としてアルスラーン軍がどれほどなのかを知るいい機会でもありますので
出来ればそれが分かりやすい形で見られればいいなと。